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掲載日:2017/08/08

再就職・再雇用・定年延長などに関する高齢者人材の働く事情・働きがい・企業側の対応とは~日本公庫総研レポート『働くシニア世代、支える中小企業』:日本政策金融公庫総合研究所

 

日本政策金融公庫総合研究所では、日本公庫総研レポート「働くシニア世代、支える中小企業」を発行しました。

近い将来、労働力不足が見込まれるなか、シニア世代就業者の活躍は不可欠です。特に、中小企業では  、シニア世代の活躍により、採用難に直面している若年層の不足を補う需要もあります。

一方、働くシニア世代各人の技能・経験・健康・経済事情は、さまざまであり、その就業動機や意識の多様性について  、経営者の確かな理解がなければ、十分な活躍を導けないかもしれません。

本レポートでは、シニア世代就業者を主対象としたアンケート調査などを実施し  、その働く理由と就労の現状、個々の意識の特性を整理し、活躍を促すポイントなどについて明らかにしました。

本レポートの概要は以下のとおりです。

 

<本レポートの概要>

1.シニア世代の活躍による企業のメリットは何か~成功事例調査から
本件では、シニア世代就業者の活躍を促し成功している中小企業を対象に、インタビュー調査を実施しました。 その結果から、シニア世代の活躍によるメリット  を整理したところ、(1)労働力不足への現実的な対応策になる、(2)人件費の低減につながる、(3)法や行政の要請に応えられ る、(4)技能や経験の継承が図れる、(5)シニア世代社員が模範になり、職場の雰囲気づくりに貢献する、(6)シニア世代社員ならではの働きが期待できる、(7)誰もが働きやすい職場環境につながる、などがあ げられます 。特に、シニア世代のための各種の取り組みは、良好な職場づくりを促し、ひいては、負担や事故の減少、採用や定着率の向上、社外評価の高まりなどにつながります 。今日の「働き方改革」にも通じるものです。

 

2.シニア世代に活躍してもらうために必要なことは何か
シニア世代の活躍のために重要なポイントとしては、(1)定年や再雇用の年齢を 柔軟にする、(2)勤務条件など にも柔軟に対応する、(3)シニア世代社員の活躍を確実に認め、本人と周囲に伝える、(4)シニア世代社員の能力が活きる機会や場を積極的に提供する、という4点があげられ  ます 。特に、(3)については、会社や周囲のために役立っていると本人が実感することが、働きがいを感じるうえで鍵になります  。加えて、成功事例企業では、お互いのコミュニケーションが大切という指摘が多くなされており 、彼らの活躍を積極的に取り上げて社内外にアピールし、イメージ向上やモチベーション向上につなげた例もあ  ります 。

(4)の有効性も高く、例えば、人脈を活かした営業などでシニア世代社員が活躍し、若手社員以上の成績をあげている事例など  がみられました  。能力を活かす適切な機会が与えられれば、シニア世代社員は予想以上の輝きをみせることがあり、同時に、企業も組織力の向上が図れます。

※本レポートの全文につきましては、こちら(PDF)をご覧ください。

 

<お問合わせ先>
日本政策金融公庫総合研究所中小企業研究第二グループ(担当:海上うなかみ) 
〒100-0004東京都千代田区大手町1-9-4 大手町フィナンシャルシティノースタワー
TEL 03-3270-6070

 

◆ 本リリースの詳細は、こちら(PDF)をご覧ください。

(株式会社日本政策金融公庫 https://www.jfc.go.jp/ /7月31日発表・同社プレスリリースより転載)