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掲載日:2023/08/24

HRリーダーにおける従業員エクスペリエンスの重要度に関する調査結果

日系企業の人事部門リーダーの約半数が、コロナ禍以前と比べて
経営層が従業員エクスペリエンス(EX)を重視するようになったと回答

米国クアルトリクスの日本法人、クアルトリクス合同会社(本社:東京都千代田区、カントリーマネージャー:熊代悟、以下 クアルトリクス)は、日系企業におけるコロナ禍を経て従業員体験(EX)の重要度の変化や、EXの取り組みの現状や課題などを考察した調査結果を発表いたします。本調査結果は、クアルトリクスの調査機関「XM Institute」が発行した調査レポート「HRエグゼクティブとXM」の中から、日系企業の調査結果のみを抜粋し、考察をまとめたものです。

従業員体験の戦略的重要性の高まり

コロナ禍を経て、企業の持続的な成長のために人材に投資することや、従業員体験を重要視する傾向が強くなってきました。日系企業に勤務する人事部門の幹部(HRリーダー)は、53%が「過去1年と比較して今後1年間の人事予算が増える」と予想しているほか、約半数(52%)は人事部門が自社の戦略的イニシアティブにより深く関与するようになったと回答しています。同様に、自社の経営層がコロナ禍以前よりも従業員体験を重視するようになったとした回答者が半数強(53%)を占めました。

また、コロナ禍を経て企業の経営層は、オフィス勤務の従業員をリモートワークに移行させたり顧客との取引をデジタル化させるなど、さまざまな方法で従業員や顧客と関わるためにビジネスのオペレーションを迅速に変更することを余儀なくされました。人事部門の幹部も同様に、大多数(78%)が、不測の事態への適応力を高めることが組織にとって「非常に重要」、または「重要である」と回答しています。

一方で、日系企業の人事部門の幹部は優れた従業員体験を組織全体で実践するには、「テクノロジー活用力」、「EX管理の組織文化」、「管理スキルや能力」が「低い」または「非常に低い」と答える割合が、諸外国と比較して突出していることがわかりました。そのため、従業員体験を向上させるためには、ツールの導入だけでなく、スキルや能力の向上や、組織文化の醸成も必要であることが浮き彫りとなりました。

また、自社にとっての2023年の重点領域については、「人材獲得・採用」「管理職育成」「従業員の教育・能力開発」であると回答しています。管理職は、従業員の意欲を高め、働きやすい環境を提供する上で重要な役割を担っています。また、人事として従業員重視の姿勢を打ち出していても、実行が伴わない場合、体験の受け手である従業員の失望感を高める可能性があります。そのため、管理職育成と従業員の教育・能力開発は、従業員エンゲージメント向上に向けてHRリーダーが注力すべき重要な課題領域となります。グローバルの結果同様、日本でも「人材獲得・採用」が自社にとって非常に重要とした回答者は50%を占め、最優先事項になっている一方で、「従業員のオンボーディング」を非常に重要とした回答者はわずか18%(グローバルでは41%)にとどまります。新卒採用を中心とする日本企業においても、新人が早期に職場や仕事に慣れ親しむことを促進する「従業員のオンボーディング」には注力すべきではないかと思われます。

クアルトリクスのソリューションストラテジー シニアディレクターの市川 幹人は次のように述べています。

「ここ数年の経営環境の劇的な変化により、ビジネスを継続させる上で、人事部門の役割が非常に重視されるようになりました。昨年からの人的資本経営に関する議論の盛り上がりに象徴されるように、HRリーダーや経営層は企業価値を高める上で的確な人材投資が不可欠であると考えています。従業員から選ばれる企業になり、彼らの能力を最大限引き出すためには、彼らの熱意や関心を刺激する有意義な体験を提供すると共に、
従業員に寄り添った人間味のある企業になる必要があります。しかし、今回の調査結果からは、日系企業において従業員体験を管理するためのテクノロジー、スキル・能力、組織文化が不十分であると示唆されています。特に、スキル・能力、組織文化の強化は一朝一夕に実現できるものではなく、管理職が中心となって一般従業員を巻き込みながら、組織に根付いた活動にしていく必要があります。よって、牽引役となる管理職に対する人事部門のサポートもこれまで以上に重視されていくと思われます」

■調査について
本調査は、2022年第4四半期から2023年第1四半期にかけて、日本を含む9か国の、従業員数1,000人以上の企業の最高人事責任者、または取締役などの人事部門の上級リーダー900人以上を対象に実施されました。日本では、101人を対象にしています。

 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(クアルトリクス合同会社 / 8月23日発表・同社プレスリリースより転載)