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企業人事部 雇用・採用
掲載日:2017/03/28

「9月卒業者・第二新卒者採用」「地方学生採用」 売り手市場で採用担当に求められる工夫

就職売り手市場が続き、採用の母集団形成に苦戦する企業が増えている。採用を成功させるべく、多くの企業が新たな施策を導入しているが、ここ最近の事例を見ると、大きく二つの傾向があることが分かった。

 

一つ目は、9月卒業者・第二新卒者の採用ヤフーでは昨年、新卒一括採用を廃止し「ポテンシャル採用」を開始した。30歳未満であれば経歴にかかわらず誰でも通年応募を認め、優秀な人材の採用を狙う。リクルートライフスタイルでは、27歳までエントリー時期を不問とする『新・新卒採用』を今年1月に発表。また、カルビーは今年6月から「既卒採用」の実施を予定しており、大学や大学院を卒業して5年以内であれば応募を可能にする。

 

二つ目は、地方学生採用。サイバーエージェント地方学生採用強化プロジェクト「FLAT」を開始し、日本全国に出張しての現地セミナー・選考や、オンライン面接などを実施。また、東京海上日動火災保険は昨年まで東京・大阪・名古屋などを含む七大都市圏と一部地方支店だけで実施していた学生向けセミナーの開催地を4月から全国の支店に拡大する(日本経済新聞より)。

 

「2017年卒マイナビ企業新卒内定状況調査」によると、企業の2017年卒学生の採用活動に対する印象は「前年より厳しかった」41.9%に「前年並みに厳しかった」47.0%。両方をあわせると、88.9%にものぼる。これまで通りの採用手法を続けているようでは、厳しい環境から抜け出すことは難しいだろう。人事担当者には他社の事例を参考にしつつ、新たな発想で採用を行う力が求められている。

 

 


(『日本の人事部』編集部)