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掲載日:2020/10/12

【中小企業のビジネスパーソン1000人調査】自社への“ファン度合い”に関する調査

企業のインターナルブランディング支援を手掛けるタンタビーバ(東京都千代田区)は、法政大学大学院政策創造研究科・石山恒貴教授監修のもと、中小企業に勤務するビジネスパーソン1000人を対象に「自社への“ファン度合い”に関する調査」を実施しました。その結果、「自分の会社が好きだ」と回答した人が、「部長・役員」と「一般社員」の間で約20~40ポイントも開きがあり、会社を好きかどうか(会社ファン度※)に大きな差があることが分かりました。

※「会社ファン度」・・・当社が本調査から導き出した独自指標。 社員が会社のことをどれくらい好きか数値化したもの。

「自分の会社が好き」な人の割合、役員・部長と一般社員の間に大きな差
役員64%、部長45%が「好き」に対して、一般社員は27%に留まる
~「会社への誇り」「仲間との協働」が“会社ファン度”に強く影響することが判明~


本調査では「自分の会社が好きだ」という設問に「あてはまる」と回答した人が、 役員64.1%、 部長45.4%に対して、 一般社員では26.9%と3割にも満たない結果となりました。
また「会社に行けると思うとワクワクする」の問いに「当てはまらない」と回答した人は、役員は3割以下に留まっているのに対し、一般社員は6割以上も該当するという結果が出ました。
様々な機関の調査から、日本企業の従業員エンゲージメントは諸外国と比べて圧倒的に低いと言われていますが、今回の調査では、特に一般社員にその傾向があることが分かりました。


因子分析:ファン度が高い人は「会社への誇りと満足」「仲間との協働によるお客様の喜び」を実感
今回の調査では、“会社ファン度“を測る10の設問に対する回答結果を用いて、因子分析を行い、「会社を好きかどうか」が、どのような要素から構成されているかを調べ、その構成要素をどうしたら高められるかを、重回帰分析から導き出しました。

【会社ファン度を構成する要素:因子分析結果】
ー 会社ファン度は、「 会社への誇りと満足 」と、「 仲間との協働によるお客様の喜びの実現 」によって構成される

【それらを高めるために関係していること:重回帰分析結果】
ー「会社への誇りと満足」を高めるためには、成長と多様性の尊重 や、理念浸透の実現が有効と考えられる
ー「仲間との協働によるお客様の喜び実現」を高めるためには、助け合いと協力の文化や、ありのままの自己の受容が有効と考えられる

【重回帰分析結果:「会社への誇りと満足」を高めるため】
・「会社への誇りと満足」には、4つの因子が有意な正の影響を与えています。
・特に「成長と多様性の尊重」「理念浸透の実現」は、会社への誇りと満足を高める上で重要な要素と考えられます。
・社員を尊重し、社員の成長を優先する企業文化の醸成と、経営理念によって進むべき方向性が共有されている状態を実現することが必要であると考えられます。

【重回帰分析結果:「仲間との協働によるお客様の喜び実現」を高めるため】
・「仲間との協働によるお客様の喜び実現」には、4つの因子が有意な正の影響を与えています。
・特に「助け合いと協力の文化」「ありのままの自己の受容」は、重要な要素と考えられます。
・社員同士が助け合い協力できる組織文化を構築し、社員個々人のありのままの行動を許容することが必要であると考えます。

【法政大学大学院政策創造研究科・石山恒貴教授からのコメント】

「人とビジネスのいきいきをデザインする」タンタビーバさんが、このたびの調査で、「会社のファン」について、具体的な調査を実施されました。
この調査の意義は、「会社のファン」の内容を具体的に示したことであり、 そうなるためには、理念浸透、助け合いと協力の文化、成長と多様性の尊重、心理的安全性が重要でした。
また「会社のファン」とワークエンゲイジメントには関係性があり、「会社のファン」であることと「いきいき」の関係がまさに示されたものと思います。(ワークエンゲイジメントとの関係は、 調査結果に記載されています)
タンタビーバさんの取り組みの方向性の的確さが示されたものと考え、これからの取り組みにもおおいに期待いたします。
 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(株式会社タンタビーバ / 10月8日発表・同社プレスリリースより転載)