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掲載日:2017/03/24

競争戦略としてのダイバーシティの実践に向けて「ダイバーシティ2.0行動ガイドライン」を公表~『「ダイバーシティ2.0」検討会報告書』(経済産業省)

経済産業省は、昨年8月に「競争戦略としてのダイバーシティ経営(ダイバーシティ2.0)の在り方に関する検討会」(座長 北川哲雄 青山学院大学大学院国際マネジメント研究科教授)を立ち上げ、本年3月まで7回にわたり、中長期的に企業価値を生み出し続けるダイバーシティ経営の在り方について検討を行い、この度、報告書を取りまとめました。その一環で、企業が取るべきアクションをまとめた「ダイバーシティ2.0行動ガイドライン」も策定しています。

 

1.背景
昨今、ダイバーシティ経営の必要性は広く認知されてきましたが、稼ぐ力を高める経営戦略を実行するためのものとして、その重要性が更に高まっています。海外投資家を中心に、ダイバーシティによるイノベーションの創出や、取締役会の監督機能向上に対する効果に注目が高まっています。また、優秀な人材獲得のためにも、従来の均質的な人材戦略を変革する柱として、ダイバーシティ経営の実践が求められています。

こうした背景を踏まえ、経済産業省は、昨年8月に「競争戦略としてのダイバーシティ経営(ダイバーシティ2.0)の在り方に関する検討会」(座長 北川哲雄 青山学院大学大学院国際マネジメント研究科教授)を立ち上げ、本年3月まで7回にわたり、企業の成長性や収益性の向上につながるダイバーシティ経営の在り方について検討を行い、この度、報告書を取りまとめました。

 

2.報告書の概要
検討会では、中長期的に企業価値を生み出し続ける経営上の取組を「ダイバーシティ2.0」と位置づけ、その実践が求められる背景や日本の現状と課題等について報告書をまとめました。また、先進的に取り組んでいる企業の取組を整理・分析することで、企業が「ダイバーシティ2.0」を実践するにあたって取るべきアクションを「行動ガイドライン」として提示しました。

(1)ダイバーシティ2.0検討会報告書
~競争戦略としてのダイバーシティの実践に向けて~(本文)

現下の外部環境の変化を踏まえ、企業経営に求められる「ダイバーシティ2.0」とは何かを明らかにするとともに、ダイバーシティの取組を巡る現状と課題や、「ダイバーシティ2.0」の実践にあたってのボトルネックを整理しました。さらに、「ダイバーシティ2.0」をより多くの企業に普及していくための提言を盛り込んでいます。

(2)「ダイバーシティ2.0 行動ガイドライン」(別紙1)
より多くの企業がそれぞれの経営戦略に沿って「ダイバーシティ2.0」を実践できるよう、取るべき「アクション」及び「具体的な取組事例」を提示しています。ガイドラインでは、経営者が強いリーダーシップで取組をやり続けることや、ダイバーシティで目指す企業価値を社内外に示すといった点を強調しています。

(3)検討会参加企業の取組事例(別紙2)
「行動ガイドライン」において特に重要なアクションである経営陣の取組について、検討会に参加した6社の事例を整理しています。ダイバーシティを経営戦略に組み込むため、どのような方針を策定し、経営陣が主体となって経営・ガバナンス体制を整備し実行しているかを明らかにしています。

(4)国内外企業による開示事例(別紙3)
「行動ガイドライン」において示している資本市場とのコミュニケーションの具体例として、ダイバーシティに関する企業の主な開示事例を整理しました。

(5)関連学説・研究(参考資料)
ダイバーシティ経営の企業価値向上への効果等、関連する学説・研究をまとめました。

 

3.今後の方向性
今後は企業における「行動ガイドライン」の普及等を通じ、企業における「ダイバーシティ2.0」の実践を促してまいります。

 

<担当>
経済産業政策局 経済社会政策室長 藤澤
担当:坂井、小西
電 話:03-3501-1511(内線2131~5)
03-3501-0650(直通)
03-3501-6590(FAX)

 

<関連資料>
(1)ダイバーシティ2.0検討会報告書(PDF形式:718KB)
(2)ダイバーシティ2.0行動ガイドライン(概要)(PDF形式:733KB)
(3)別紙1_ダイバーシティ2.0 行動ガイドライン(PDF形式:593KB)
(4)別紙2_検討会参加企業の取組事例(PDF形式:3,982KB)
(5)別紙3_国内外企業による開示事例(PDF形式:4,099KB)
(6)参考資料_関連学説・研究(PDF形式:1,312KB)

 

◆ 発表資料の詳細はこちらをご覧ください。

(経済産業省 http://www.meti.go.jp/ / 3月23日発表・報道発表より転載)