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掲載日:2010/10/04

ランスタッド、世界主要26ヵ国で労働者の意識調査を実施

総合人材サービス企業のランスタッド・ホールディング(本社:オランダ)が、世界主要26ヵ国で労働者に対する意識調査「ランスタッド・ワークモニター(RandstadWorkmonitor)」を行いました。

結果として、世界各地の主要マーケットの労働者の多くは、個人の成長の為には雇用者が成長の機会を提供するだけでなく、労働者個人が主体的に自己の成長を意識し、行動することが必要であると認識していることが分かりました。また、調査の結果によると約60%前後の雇用者は従業員に成長の機会を与えており、特に西欧諸国では従業員のキャリアアップを目的とした啓発をより強く奨励していることも分かりました。

■ リーマンショックに端を発した国際的な経済危機を経て成長をした労働者
多くの国で、「成長」とは単にキャリア上のものだけではなく、また逆に個人の人間としての成長だけにも留まらない、それらの両方がバランスよくそろってこその自己成長であるとの一致した回答が見られました。リーマンショックを発端とした経済危機により、世界の労働市場は相当のネガティブな影響をうけましたが、むしろプラスの影響を受けたと考える労働者もいます。経済危機以前以上に業務に励み、少なくなった組織人員をカバーするため業務領域を広げた労働者は、自己の成長速度が早かったと認識しています。特に、インド、中国、メキシコ、アルゼンチンでは、景気停滞の間に、より速く成長が得られたと回答しています。

■ 日本の労働者の転職意欲が増加、グローバルでは転職を成功させる自信も増加
日本、スウェーデン、トルコの3ヵ国では、前回調査と比較し転職に対する意欲が6ポイント以上上昇しました(日本は99ポイントから105ポイントへ)。またグローバル全体では、若い労働者の転職に対する意欲が高いことが分かりました。18歳〜24歳の若い労働者転職意欲指数は、前回2010年第2四半期の114ポイントから、116ポイントへと上昇しました。フランスでは、この3ヵ月間で若い労働者の転職意欲が著しく増加しましたが、高年齢層の意欲は低下しました。フランスの労働者で、最も転職の意欲が増加したのは25歳〜34歳の層でした。

■ 労働者の転職成功の自信が増加傾向に
3ヵ月前の調査に比べ、グローバル全体で転職を成功させることができると回答した労働者が増加しました。欧州の中でも、特にドイツの労働者は6ヵ月以内に転職を成功させる高い自信があるとの回答が、3ヵ月前と比較し約11%増加しました。またスペインやスイスでも、転職先を見つけられる可能性が10%以上上昇しました。

また、アジア地域の中国では、86%の労働者が何らかの転職先を見つけられるとの結果を示しました。インドでは、6ヵ月以内に転職先を見つけることができると答えた労働者が、前回調査よりも10%以上の高い伸び率を見せ、86%との結果となりました。オーストラリア、カナダ、メキシコでも、それぞれの国の労働者が転職先を見つけることができるとの回答が高いことがわかりました(86%、88%、90%)。これらに比較し、アメリカの労働者は転職先を見つけられる可能性が低いと認識しています。(70%)

■ 職場満足度はグローバルで高水準、日本は前回より改善
3ヵ月前の調査同様、グローバル平均で約68%の労働者が、現在の職場に満足(非常に満足を含む)をしていると回答しました。特にスカンジナビア諸国、西欧諸国では、高い満足度が見られました。日本、一部の東欧諸国では満足度が低く、日本では23%、ハンガリーでは17%が不満(不満、非常に不満)を感じている現状が明らかとなりました。日本では、前回調査の28%からは、改善したもののグローバル平均の半分以下の数値となりました。これらの国では、転職意欲が3ヵ月前と比較し上昇しており、職場不満が転職の主な理由の一つであることが想定されます。

■ キャリアアップ意欲は失業不安と反比例
キャリアアップを目指す意欲が強い国は、メキシコとインドであることが分かりました。インドでは45%、メキシコでは49%と約半数の労働者がキャリアップを強く意識していることがわかりました。特にインドでは、前回調査では同数値の36%から著しく数値が上昇しました。これら2カ国では、失業に対する不安が低下しており、転職の成功に対する自信と共にキャリアアップの意欲も高まっていることが伺えます。

なお、ランスタッド・ワークモニター詳細のレポートに関しましては、弊社ウェブサイトリリースページをご覧ください。

【 ランスタッド・ワークモニターについて 】
ランスタッド・ワークモニターは、2003年ランスタッドの本社のあるオランダでスタートし、現在は欧州、アジアパシフィック、アメリカ大陸の世界26ヵ国で行われています。ワークモニターは年4回実施され、労働市場の動向に関するグローバルトレンドを調査しています。本調査はオンライン上で行われ、18〜65歳の週24時間以上の勤務をする労働者を対象にしています(自営業を除く)。各国の最低調査人数は400名(日本の有効回答数は1,213名)。2010年8月5日〜8月22日の期間に調査が行われました。

ランスタッド http://www.randstad.co.jp/ /同社プレスリリースより抜粋・10月4日