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掲載日:2024/11/12

アルムナイに関する実態調査

【最新版!アルムナイに関する実態調査】世代でのアルムナイへの認識の違いが明らかに

株式会社ハッカズーク(本社:東京都文京区、代表取締役グループCEO:鈴木仁志「以下ハッカズーク」)は、「2024年最新版 アルムナイと再入社に対する認識調査」の結果を発表いたします。

●アルムナイに関する調査の背景
人材の流動化が加速する現代において、優秀な人材の確保はどの企業にとっても喫緊の課題となっています。
しかし、採用市場はますます競争が激化し、従来の採用手法だけでは優秀な人材を確保することが難しくなってきています。

そのような状況も相まって、近年「アルムナイ」(退職者)に注目が集まっています。
アルムナイは、すでに企業の文化や業務内容を熟知しているため、早期に戦力化が可能であり、採用コストの削減にも繋がります。

しかし、ただ制度を導入すればいいわけではなく、アルムナイとの関係構築には丁寧なコミュニケーションや継続的な関わりが不可欠です。
そのため本調査では、アルムナイ採用につなげるための関係構築から具体的なニーズについて調査を実施しました。

・アルムナイは企業とつながることに対して期待しているのか
・再入社する可能性はどの程度あるのか
・再入社へのネックや抵抗感はどこにあるのか

これらの疑問に答えることによって、貴社のアルムナイ採用が成功に繋がるヒントになれば幸いです。

■調査のサマリー
・退職した従業員同士や企業とのつながりへに対しては若い世代ほどポジティブな回答が割合として多く、年代ごとでつながりに対して求めるものに傾向の違いが存在した。
・年代ごとでつながりに求めるものや再入社意向が違うため、20-30代は将来的な再入社も踏まえた関係性、40代以上はビジネスパートナーとしての関係性といったように年代ごとでのアルムナイとの関係性を構築できる可能性がある。
・再入社への意向に関係なく、社員からの見られ方に対しての抵抗感があるため、年代を問わず、適切な受け入れ体制を整えておくことがアルムナイを受け入れる上では重要となる。

●アルムナイとのつながりに関する調査結果
1:企業を退職した人同士でのつながりを持ちたいかに関して、全体では42.9%の方が「非常にそう思う」、「そう思う」とポジティブな回答を示し、20代から40代にかけてほぼ半分に近い割合の方がポジティブな反応を示した。

2:退職した従業員と企業とのつながりにおいて、所属していた企業とのつながりを持ちたいかを確認したところ、全体では39%の方が「非常にそう思う」、「そう思う」とポジティブな回答を示し、20代から30代にかけてほぼ半分に近い割合の方がポジティブな反応を示した。

3:アルムナイ同士でのつながりに対して、どのようなものを期待するかを確認したところ、「ビジネスの情報交換ができる」が最も割合として多い結果となった。また、年代ごとで分析をすると年代ごとで期待する内容に傾向があることが明らかとなった。

4:アルムナイが企業とのつながりに対して求めているのは、「求人や業務委託に関する情報発信」が最も多い割合となった。加えて、年代ごとで分析をした結果、20代では「求人や業務委託に関する情報発信」を最も求めており、年代が上がるにつれ、「現役社員とのカジュアルな交流」を期待する割合が相対的に増加する傾向があった。

●アルムナイの再入社に関する調査結果
5:企業を退職した従業員に対して、元企業への再入社は選択肢に入るかを確認したところ、世代が若いほど再入社に対しての抵抗感は無くなってきている傾向がみられた。

6:最後に再入社に対しての抵抗感を確認したところ、再入社したいと回答した人でも「抵抗感がある」、「とても抵抗感がある」と回答する割合は多く、別の質問では、特に再入社後の社員からの見られ方に抵抗感を感じると回答する割合が多かった。

●アルムナイに関する調査結果を踏まえての示唆
今回の調査結果から、若い年代に近づくにかけて退職者同士や企業とのつながりに対してポジティブな認識を持つ方が多いことが明らかとなりました。
この結果の背景としては、日本の雇用形態が終身雇用から変化し、転職しながらキャリアを築いていくことが自然になってきたことで企業を退職することに対してネガティブに捉えることが減ってきたことが大きいと考えます。

特に若い世代ほど、これまで暗黙にあった「転職する=裏切り者」というようなバイアスは薄れ、企業を退職した者同士や企業と退職してもつながりを持つことに前向きになってきているのだと考えます。

また、つながりを通して期待する内容として、心理的な効用だけでなく、ビジネス情報や求人といった機能的な効用も同時にニーズとしてあるところがアルムナイネットワークならではの特徴とも言えます。

しかし、これまでの経験上気をつけなければいけないのは、結果としてビジネス情報や求人を求めているとはいえ、やはりアルムナイにとっては他のアルムナイとのつながりや企業に恩返ししたいといった感情も同じように重要であるのを忘れないことです。
アルムナイの心情を無視して、企業側から一方的に求人や再入社などを連絡してもアルムナイは離れていってしまうため、企業とアルムナイ双方にとって価値となるコンテンツを提供することを推奨しています。

最後に再入社に対しての意向ですが、これも世代が若くなるほどポジティブに捉えていることが分かりましたが、同時に再入社が選択肢にある人でもやはり抵抗感は拭えないことがデータとしても明らかになったため、企業側としてはアルムナイの方が安心して戻ってこれるように受け入れの体制を整えておくことが重要です。
 

●調査概要
【調査名称】
 2024年最新版 アルムナイと再入社に対する認識調査
【調査概要】
 転職経験がある社会人に対してアルムナイの取り組みに対する印象を調査
【調査対象】
 [本調査]
 ・転職経験があり、現在正社員で勤務している労働者 286名
 ・過去に企業規模100名以上の企業に所属していた経験があるもの
  20歳~29歳:30名、30歳~39歳:42名、40歳~49歳:70名、50歳~59歳:144名、総計286名
 [追加調査]
 ・本調査と同条件の対象者 350名(※本調査の対象者とは一致しない)
  20歳~29歳:29名、30歳~39歳:68名、40歳~49歳:94名、50歳~59歳:159名、総計350名
【調査方法】
 調査会社モニターを用いたインターネット定量調査
【調査時期】
 アンケート調査:2024年2-3,7-8月実施、集計:2024年10月実施
【調査主体】
 株式会社ハッカズーク
・構成比の数値は、小数点以下第2位を四捨五入しているため、個々の集計値の合計は必ずしも100%とならない場合があります。

 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(株式会社ハッカズーク /11月6日発表・同社プレスリリースより転載)