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掲載日:2022/04/18

女性の働き方とヘルスリテラシーに関する調査 vol.2

ヘルスリテラシーが高い女性グループは「仕事への満足」「目標達成」「はたらく喜び・楽しみ」など、低いグループよりも高い結果に

転職サービス「doda」などを提供するパーソルキャリア株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:瀬野尾 裕、以下パーソルキャリア)は、女性の働き方とヘルスリテラシーに関する調査を実施し、第2弾の結果をまとめましたので、お知らせいたします。第2弾では、はたらく女性をヘルスリテラシーの度合い(※1)ごとに4グループに分類し、最も高いグループと最も低いグループにおいて、「仕事への満足」や「自己決定感」などに影響があるかを明らかにしました。
(※1):本検討においては、「性成熟期女性のヘルスリテラシー尺度(※2)」を一部改変して使用しています。質問項目の新規作成を含む改変、配点形式の変更を行っております。
(※2):河田 志帆, 畑下 博世, 金城 八津子.性成熟期女性のヘルスリテラシー尺度の開発 女性労働者を対象とした信頼性・妥当性の検討. 日本公衆衛生雑誌, 2014; 61 (4): 186-196.
 

調査結果概要

1.ヘルスリテラシーが最も高い女性グループは「仕事に満足している」割合が62.2%
最も低いグループに比べて24.7ポイント高い

仕事に満足しているかどうかを質問したところ、ヘルスリテラシー度によって満足している割合に大きく差が出ることが分かりました。具体的には、ヘルスリテラシーが最も低いグループの「仕事に満足している」割合が37.5%に対し、ヘルスリテラシーが最も高いグループの割合が62.2%でした。

2.「仕事における自己決定感を持つことができている(※3)」「“はたらく”喜び・楽しみを感じている(※3)」それぞれヘルスリテラシーが最も高い女性グループの方が約20ポイント高い結果に
ヘルスリテラシーが最も高い女性グループの「仕事における自己決定感を持つことができている(※3)」割合は39.1%、最も低いグループの同割合は19.3%でした。

また、「“はたらく”喜び・楽しみを感じている(※3)」と回答した女性はヘルスリテラシーが最も高いグループで48.0%、最も低いグループで24.4%でした。
(※3):設問は「はたらいて、笑おう。」グローバル調査の「はたらくウェルビーイング指標」の質問を使用

2018年神戸大学の調査(※4)によると、所得や学歴より「自己決定」が幸福度を上げることが分かっています。今回の調査においてもヘルスリテラシーが高いグループほど、仕事における自己決定感を持つことができています。これは、ヘルスリテラシーを身に着けていることで、女性特有の不調に適切に対処できるなど、知識を元に行動・選択を行った結果、納得感のある選択ができ、仕事の満足度が高まっている可能性があると推察されます。仕事満足度や自己決定感、”はたらく”喜び・楽しみを高めようと意識することが、ヘルスリテラシーの高まりに繋がると考えられます。
(※4):所得や学歴より「自己決定」が幸福度を上げる 2万人を調査 (神戸大学)

また、「女性特有の症状(※5)がある」 人において、ヘルスリテラシー度(※1)が高いほど仕事満足度、”はたらく”喜び・楽しみ、自己決定感がいずれも高いことが明らかになりました。女性の働き方とヘルスリテラシーに関する調査 vol.1において、女性特有の症状が理由で「働き方を変えたり、諦めたりしたことがある」女性が54.1%いることをお伝えしましたが、今回の調査結果から女性特有の症状があっても、ヘルスリテラシーを身につけることで仕事に対する満足度や”はたらく”喜び・楽しみが高められる可能性があることが分かりました。
(※5):PMS(月経前症候群)、貧血、便秘や下痢などの胃腸障害、頭痛・片頭痛、冷えやのぼせなどの血流障害、メンタルヘルス、やせ・肥満・むくみ・ダイエットや栄養障害、不妊・妊活、妊娠・出産に関する症状・疾病、月経関連の症状や疾病、女性のがん・女性に多いがん、子宮内膜症や女性の良性腫瘍、甲状腺疾患や膠原病などの自己免疫疾患、骨盤底の症状・疾病、更年期症状と思われる不調、閉経後の女性ホルモン低下による症状・疾病 のうちいずれか

3.ヘルスリテラシーが最も高い女性グループは「個人の仕事において目標を達成している」割合が71.1%、最も低いグループに比べて28.2ポイント高い
個人の目標達成度について聞いたところ、ヘルスリテラシー度が最も高いグループの71.1%が自身の目標を達成していると回答しました。その一方で、ヘルスリテラシー度が最も低いグループの「個人の仕事において目標を達成している」割合は42.9%でした。目標達成については、組織の目標においてもヘルスリテラシー度と達成割合が連動する結果が出ており、こちらについては第3弾にて詳しくお伝えいたします。


■調査概要
調査期間:2022年1月6日
調査対象:20~59歳
会社役員、正社員、契約社員、公務員・団体職員いずれかの雇用形態で働く現職中の女性 3,200名
調査方法:インターネットによるアンケート回答方式 *2020年労働力調査結果に基づき、ウェイトバック集計を実施
 

<本件に関するお問い合わせ先>
問い合わせ先 パーソルキャリア株式会社 広報部
TEL:03-6757-4266 FAX:03-6385-6134 pr@persol.co.jpp
 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(パーソルキャリア株式会社/4月12日発表・同社プレスリリースより転載)