ニュース
社会 教育・オピニオン
掲載日:2021/03/17

多文化共生意識調査結果

株式会社パーソル総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:渋谷和久)は、外国人材とはたらくことを含めた多文化共生意識に関する調査結果をまとめましたので、お知らせいたします。


<調査結果概要>

①外国人材が職場にいる割合
自分が働いている職場に外国人材がいる割合は37.1%。企業規模(従業員規模)が大きくなるほど、その割合は大きくなり、1万人以上の企業の場合、外国人材が職場にいる割合は66.4%となる。

②外国人材の活躍推進
ダイバーシティ推進に関する各施策の実施状況について尋ねたところ、外国人材の管理職や重要ポジションへの登用促進・活躍支援は4.1%にとどまった。

③職場の外国人への規範意識
外国人に対して職場では空気を読んでほしいと思う人は70.7%、日本のビジネスマナーを身につけてほしい人は78.0%となり、同調圧力が強い傾向が明らかとなった。

④就業者自身のグローバル志向
外国人材と働きたい人は22.7%、やりたい仕事であれば海外で働きたい人は21.6%、機会があれば海外で働きたい人は19.3%だった。


<分析コメント~ダイバーシティをさらに進め、外国人との相互理解を深めることが課題~>
経済のグローバル化が叫ばれる近年だが、日本の職場における外国人材の活躍推進はまだまだ不十分であることがうかがえる結果となった。日本の職場への同調圧力の高さが垣間見える一方で、自ら積極的に海外に進出しようとする日本人は多くなく、日本企業のグローバル化はまだまだ遅れていると言える。

さらに、外国人との共生に関して言えば、サービスを受ける顧客側としての日本人の抵抗感も見逃せない。日本人は、家事代行や介護・医療など、居住空間への訪問や身体接触をともなうサービスに対して、外国人による提供に抵抗感が強い傾向が見られた。こうした意識は、どうすれば変えていけるだろうか。

今回の調査からは、外国人に限らず、女性や障がい者など、企業の中で様々な人材の活躍を促すダイバーシティの取り組みが、外国人との相互理解につながっていることがわかった。ビジネスシーンにおける外国人など様々な人との共生意識が社会全体に広がっていくことを期待したい。(パーソル総合研究所 上席主任研究員 小林祐児)


<調査概要>
調査名称:パーソル総合研究所 「多文化共生意識に関する定量調査」
調査内容:
【日本人調査】
・日本人の外国人に対する排外意識の実態を把握。また、それらに影響を与える要因を探る。[全員]
・職場における日本人の排他意識の実態を把握。また、それらに影響を与える要因を探る。[有職者]
・グローバル志向の実態を把握。また、それらに影響を与える要因を探る。[有職者]
【在留外国人】
コロナ禍における困りごと、要望などの実態を把握。
調査手法:調査会社モニターを用いたインターネット定量調査
調査期間:2020年11月12日~11月30日
調査対象者:
【共通条件】全国 15~79歳男女
【サンプル数】
①日本人(日本国籍):10,000s
【割付】都道府県×性年代12セル=564セルで割付。※有職者自然発生。(総務省統計局「社会・人口統計体系」データより構成比を算出)

②在留外国人:500s
【条件】半年以上日本にいること ※就業有無は不問
【割付】国籍(令和元年末 在留外国人統計の上位10カ国+その他の国構成比を算出)
実施主体:株式会社パーソル総合研究所


<問い合わせ先>
株式会社パーソル総合研究所 広報室
TEL:03-6385-6888 FAX:03-6386-9161
Mail:pr@persol.co.jp

 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(株式会社パーソル総合研究所 / 3月15日発表・同社プレスリリースより転載)