千葉県では、仕事と生活の調和（ワーク・ライフ・バランス）の実現に向けた今後の施策展開の参考とするため、平成17年度から2年毎に県内企業に対して、「ワーク・ライフ・バランス取組状況調査」を実施しています。

今回（平成27年度）の調査の結果では、「女性管理職のいる事業所」「男性の育児休業取得率」「ワーク・ライフ・バランスに積極的な意識をもつ事業所」などが、調査開始以来、最高の割合となる一方で、従業員規模の小さい事業所ほどワーク・ライフ・バランスに対する意識が、依然として消極的であるなど の課題も明らかになりました。

また、今回は、「シニア社員」の活躍、「職場のハラスメント」の状況及び「介護休業等」の取得状況などを新たに調査しました。8割を超える事業所で 「シニア社員」の活躍に取組んでいることや、約7割の事業所で相談窓口等を設置してハラスメント防止に取組んでいることがわかりました。

今後とも、ワーク・ライフ・バランスの推進、ハラスメント防止に向けて県内中小企業に対する周知・啓発に取り組んでまいります。

1.調査の概要
(1)調査対象：県内事業所　平成24年経済センサスを基礎としたデータベースから無作為抽出

(2)調査方法：郵送配付・郵送回収

(3)実施期間：平成27年7月10日から平成27年12月28日まで
　(調査票の配布、回収：平成27年7月10日から平成27年8月31日まで）

(4)調査票発送数：3,600件
（うち(A)有効配付数3,489件、(B)有効回答1,063件　(B)/(A)回収率30.5％）

2.調査結果
(1)結果のポイント

＜ワーク・ライフ・バランス取組状況調査結果のポイント＞

1.女性の活躍推進
○女性管理職のいる事業所割合は、57.6％で調査開始以来、最高。（17年度44.8% ⇒57.6%（+12.8 P）））
○今後の女性の活用方針について、「女性に着目した活用拡大」が増加。
・「積極的に女性を活用」と「徐々に女性の活躍の場を拡大」の合計（25年度 24.1%⇒32.1%（+8.0P）））

2.シニア社員が活躍できる職場づくり＜新規＞
○86.6%の事業所でシニア社員の活躍できる職場づくりに取組んでいる。
・知識、経験などを活用できる配置、能力に応じた人事評価・賃金制度の見直し等

3.職場におけるハラスメント＜新規＞
○パワーハラスメントについて、「相談や苦情がある」事業所の割合は、約2割。
・パワーハラスメント 18.2％、セクシャルハラスメント 7.7％、マタニティーハラスメント 0.8％
○相談窓口の設置の割合は、従業員規模が小さい事業所ほど低い傾向。
・30人以下 48.2%、101～200人 73.9%、301人以上 93.7%

4.育児休業の取得状況
○男性の育児休業取得率は、5.2%で調査開始以来、最高。
（17年度0.9%⇒5.2%（＋4.3 P）））

5.男性の育児休業に対する考え方
○19年度と比較して育児休業の取得促進を考えている事業所の割合は、増加している一方で、「限られた人員の中で、男性の育児休業取得は難しい」と考える事業所は、62.7％で、調査開始以来、最高。（17年度54.3%⇒62.7%（＋8.4 P）））

6.介護休業、介護休暇の取得状況＜新規＞
○介護休業、介護休暇の取得者のいる事業所の割合は、1割未満。
・介護休業：従業員が取得した事業所の割合（正規 5.9%、非正規1.1%）
・介護休暇：従業員が取得した事業所の割合（正規 6.2%、非正規2.0%）
※介護休業：通算 93日までの休業制度、介護休暇：年 5日又は 10日の休暇制度

7.ワーク・ライフ・バランスの推進
○ワーク・ライフ・バランスに積極的な事業所の割合は 74.0％で、調査開始以来、最高。（17年度60.0%⇒74.0%（＋14.0 P）））

8.県の事業の認知状況
○県のワーク・ライフ・バランス推進事業の認知度は、2割台にとどまり、従業員規模が小さい事業所ほど認知状況が低い傾向。
・「“社員いきいき！元気な会社”宣言企業」の認知状況 24.4%（30人以下 10.1%、101～200人 27.7%、301人以上 33.0%）

 ワーク・ライフ・バランス取組状況調査【結果のポイント】（PDF：74KB）

(2)調査結果の概要
ワーク・ライフ・バランス取組状況調査【概要版】（PDF：310KB）

(3)報告書
ワーク・ライフ・バランス取組状況調査【報告書】（PDF：3,505KB）

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（千葉県　http://www.pref.chiba.lg.jp/／ 1月30日発表・報道発表より転載）