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掲載日:2024/02/27

企業の人材マネジメントに関する調査2023 人材採用(中途採用・キャリア採用)編

採用が成功している企業は35%未満、57.5%が人材採用の見直しの必要性を実感

株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村 吉弘、以下リクルート)は、企業で働く人事担当者5,048人(※)を対象に、人材マネジメント(人事制度、人材活用等)をテーマとしたアンケート調査を実施しました。本リリースでは、企業の「人材採用」の状況や具体的な取り組みを解説します。調査期間は2023年3月29日(水)~2023年3月31日(金)です。
※5,048人のうち、従業員規模30人以上の企業に勤める2,761人を集計対象としました。

【Summary】
【1】人材採用の現状
・半数以上の企業で人員が不足。直近1~2年で中途採用が難しくなっていると感じる企業は66.6%
・採用が成功している企業は35%未満。とくに必要なスキルや経験を持つ人材の確保に苦戦
・3年後の採用見通しは、新卒・中途いずれも約3社に1社は採用人数を増やす見込みと回答

【2】人材採用の課題
・企業の人事課題では「中途採用・キャリア採用の強化」が上位に
・57.5%の企業が人材採用のやり方や制度を変える必要性を感じている
・人材採用のやり方や制度の見直しが必要と感じている理由は、「これまでのやり方では必要な人材を確保できないため」が60.9%

【3】採用巧者の人材戦略
・人材採用のやり方や制度の見直しができている企業は、顕著な成果が出ている
・採用巧者の取り組み①経営戦略と人材戦略の連動/「事業変革型」の中途採用・キャリア採用を展開
・採用巧者の取り組み②必要な人材を言語化し人事制度を改革/スキルとともにポテンシャルを重視

解説者:リクルート HR横断リサーチ推進部 マネジャー/研究員 津田 郁
本リリースは主に中途採用・キャリア採用についてまとめています。構造的な人手不足の中、企業の人材採用はますます難易度が高いテーマになっています。実際に、66.6%の企業が以前に比べて直近1~2年の中途採用が難しくなっていると感じており、数ある人事課題のうち「中途採用・キャリア採用の強化」を課題に感じている割合が、全25項目中4番目に高いという調査結果が示されました。人手不足の対応としては、採用だけで全ての側面が解決するわけではありません。しかし、このような状況の中でも、従来の採用のやり方や制度を見直して成果を出している「採用巧者」の企業の存在が調査から見えてきました。
その特徴の一つが、「経営戦略と人材戦略(採用戦略)の連動」です。単に人手不足に対応するためだけの採用ではなく、事業戦略やビジネスモデル変革を推進するために必要な人材の獲得を目指し、そのために必要な取り組みを進めています。ビジネス環境の変化が激しい中で、従来のやり方を踏襲した事業運営には限界があり、事業そのものを時代に合わせて変革することが求められています。そのような変革の担い手を外部の転職市場から獲得しようとする動きが加速しています。これまでの中途採用・キャリア採用は、既存ポジションの空きを補うためのいわば「欠員補充型」の採用が主流であったかもしれません。しかし、現在の企業や転職市場の動向をつぶさに見ていくと、力強く企業の事業戦略を推進するような人材を採用する「事業変革型」の中途採用・キャリア採用の潮流になっていることが分かります。
 

<調査概要>
調査方法:インターネット調査 
調査対象:全国の人事業務関与者(担当業務2年以上) 
有効回答数:5,048人 ※ただし、従業員規模30人以上の企業に勤める2,761人を対象とした。 
(従業員規模30~99人:753人、100~299人:605人、300~999人:540人、1,000人以上:863人) 
調査実施期間:2023年3月29日(水)~2023年3月31日(金) 
調査機関:インターネットリサーチ会社 

 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(株式会社リクルート/ 2月22日発表・同社プレスリリースより転載)