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掲載日:2023/08/22

2023年7月度 派遣社員募集時平均時給レポート

2023年7月度 派遣社員の平均時給は1,667円
時給額は過去15年間で2位の高水準。「年収の壁」に悩む派遣社員多数。


エン・ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木孝二)が運営する日本最大級の派遣のお仕事探しサイト『エン派遣』では、サイトに掲載されたすべての職種(※)の求人情報をエリア別(※)に集計し、募集時の平均時給分析を行なっています。2023年7月度の集計結果がまとまりましたので、お知らせします。

※『エン派遣』上で分類されている職種、エリア

概況
7月度の三大都市圏平均時給は1,667円。前年同月比+39円で最低時給を大きく上回る。
2023年7月度の三大都市圏平均時給は1,667円(前月比-4円・0.2%減、前年同月比+39円・2.4%増)。過去最高時給を記録した2023年6月度に次ぎ、過去2位の高水準となりました。平均時給の上昇には、社会保険の適用拡大が影響しています。

2022年10月に「社会保険の適用拡大」が施行された結果、多くの派遣スタッフが適用範囲内となり、派遣会社が負担する人件費が上昇。昨年より派遣会社が進めてきた「時給値上げの交渉」の成果が表れ始め、全職種で前年同月比を上回る結果になりました。

社会保険適用拡大の影響を最も大きく受けたのは、医療・介護系(前年同月比+95円)。保険料の負担を抑えるため、介護系の派遣会社は短時間勤務の方を多く採用するのではなく、長時間勤務が可能な方に絞って採用する方針に。フルタイム勤務は集客が難しいため、時給を上げて募集しています。

昨年と比較すると、全般的に仕事内容の大きな差異はなく、時給のみが上昇傾向。ただしオフィスワーク系の一部では、新型コロナウイルス関連で特需になっていた「データ入力」など官公庁の求人が減少。官公庁関連の求人は時給が低い傾向にあるため、結果的に平均時給の上昇に繋がりました。

時給の上昇は、派遣スタッフにとって喜ばしい反面「年収の壁」にぶつかる方の増加にも起因。壁を超えないように就業時間を調整しなければならない方も多く、結局のところ、人手不足に繋がっています。派遣スタッフの能力を最大限に活かし、人手不足の問題を解決するためには、「年収の壁」に悩まされず働ける環境を整える必要があります。

 

◆本調査の詳細は、こちらをご覧ください。

(エン・ジャパン株式会社/ 8月16日発表・同社プレスリリースより転載)