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掲載日:2023/05/25

「上司や同僚・部下との人間関係」に悩む人が圧倒的に増加
~2022年度 外部相談窓口レポート~

株式会社ドクタートラスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役:高橋雅彦、以下「ドクタートラスト」)は、「2022年度 外部相談窓口サービス[アンリ]相談状況レポート」を公表します。

本レポートは、2022年4月~2023年3月に当社の外部相談窓口サービス[アンリ]に会員企業の従業員さまから寄せられたご相談を分析したものです。


■レポート概要
・メンタルヘルス、ハラスメントの相談は増加した一方で、新型コロナウイルスに関する相談は激減
・最も多かった相談内容は「上司・先輩との関係」
・増加率が最も大きかった相談内容は「同僚や部下との関係」
・LGBTQ、障害者雇用など、相談者属性の多様化が進む


■レポート詳細(一部抜粋)
1. 相談内容の内訳~社内の人間関係の相談が大きく増加~
2022年度の全体の相談件数は、2021年度にくらべて増加していました。なかでも増加率が大きかったのは「メンタルヘルス(前年比113.2%)」、「ハラスメント(同比119.6%)」です。これは2022年4月から規模を問わず全企業のハラスメント対策が義務化、相談窓口の設置が進んだことが要因であると考えられます。

また、内容で大きく変化があったのは、新型コロナに関するご相談で、件数は4件(前年比11.1%)と激減していました。

職場にかかわる相談内容で最も多かったのは、2021年度同様に「上司・先輩との関係」でした。

一方、2021年度からの増加率でみると「部下・後輩との関係(前年比170.4%)」と「同僚との関係(同比146.8%)」が大きく伸びていました。部下の勤務態度や同僚の言動など、ご相談内容は多岐にわたり、上下関係のみではなく、横のつながりにおいても、困惑が生じやすい状況がうかがえます。

実際のご相談内容(一部)

<メンタルヘルス>
・ 精神的不調があるが、受診をしたら良いのかわからない
・ 親、友人、同僚で亡くなった人がいる(自殺含む)
・ 在宅勤務で、他者とのコミュニケーションが取れず、業務が上手くいかない

<ハラスメント>
・ 会議など皆の前で上司から叱責される
・ 職場で無視をされる、他者との反応が違う
・ 断続的に男性の同僚から誘われ、困っている(女性の方からのご相談)

<健康>
・ 持病にまつわる相談
・ 月経や更年期障害がつらいが周囲の理解がない


2. ご相談方法の内訳~その場でアドバイスできる電話が最も多い~
外部相談窓口サービス[アンリ]では、ご相談方法に「電話」「メール」「WEB(オンライン面談)」の3通りをご用意しています。ご相談方法の内訳としては、「電話」が57%、「メール」が約36%、「WEB」が約8%でした。電話での相談を希望される方が、多い状況であるといえます。


■おわりに
2022年4月から規模を問わず、全企業にハラスメント対策が義務づけられたことから、外部相談窓口サービス[アンリ]を開設される企業さまが非常に増えました。外部相談窓口サービス[アンリ]では、ハラスメントはもちろん、メンタル、フィジカル、食事、育児などの相談対応も行っています。

ハラスメント分野では、「上司部下間でのハラスメント」といったステレオタイプなものだけではなく、「部下への対応に困っている」、「顧客からのプレッシャーで押しつぶされそう」など、非常に多岐にわたるご相談を受けるようになりました。

加えて、職場でのダイバーシティ推進の影響もあり、LGBTQ、パート社員、アルバイト、障害者雇用など、さまざまな属性の方からのご相談も増えています。

窓口に多様な相談が寄せられるようになったのは、従業員の間で相談窓口がケアとして効果的であると認識が広まっている証左といえます。一方、従業員の悩み幅が従前にくらべて広がったことを示しているともいえ、企業にとっては課題が増えたものとしても捉えられるでしょう。

また、相談を受けていても、メンタル不調発生が多い、ハラスメントの風土が改善しにくいなど、状況に変化が見られない企業では、離職率、休職者率が高止まりしてしまいます。企業にとって労働力の確保は喫緊の課題とされているなか、どれだけ従業員のメンテナンスをできるかが、企業競争での勝ち残りにつながるものだと考えられます。

 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(株式会社ドクタートラスト / 5月18日発表・同社プレスリリースより転載)