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掲載日:2022/09/13

女性のリスキリング(学び直し)に関する就業形態別調査

リスキリングの認知率は38%、非正規や離職者はさらに低い傾向
 

仕事に直結する学び直し(リスキリング)を支援する「キャリアシフトプラットフォーム」を通じて、すべての人の自分らしい人生を応援する人材サービス企業株式会社Waris
(所在地:東京都千代田区、代表取締役:米倉史夏、田中美和、河 京子、以下Waris)は、「リスキリング(学び直し)」をテーマにアンケート調査を実施し、「女性のリスキリング白書2022 ~就業形態別のリスキリングに関する調査レポート~」を以下のように発表いたします。
 

■調査背景:多様な雇用形態で就業する女性のリスキリングの現状や課題とは
政府の掲げる新しい資本主義政策の「人への投資」の中にも盛り込まれ、益々注目を集める「リスキリング(学び直し)」。一方で、コロナ禍を経て、リモートワークや副業、フリーランスなど、働き方の多様化がさらに加速する中で、女性の非正規雇用率の高さ(いわゆるL字カーブ)は引き続き社会課題となっています。

本調査は、正社員だけでなく、多様な雇用形態で就業する機会の多い「女性のリスキリング」についての現状や課題をあぶりだし、より多くの方にリスキリングを通じたキャリアシフトの機会を提供し、人生100年時代に一人ひとりが自律的なキャリアを歩むことを実現する一助とするために企画・実施いたしました。
 

■調査サマリ

-全体

  • 女性の「リスキリング」という言葉の認知率は38%。非正規雇用や離職中の人の認知率は低い傾向
  • 一方で、リスキリングの実施率は78%と高い数値になっており、言葉としては認知していなかったが実はリスキリングをしていたケースも多いと推測される
  • リスキリングにかけている時間は10時間/月未満、投資金額は1万円未満が半数以上
  • 学んでいる分野は「デジタル系」、「語学系」、「マーケティング系」が上位
  • 学んでいる方法は「書籍」、「オンライン講座」、「ネット上の無料コンテンツ(記事・動画等)」が上位
  • リスキリングを行っている人のうち効果的だと感じている方は86%と高い数値となった
     

-就業形態別の傾向

  • 正社員では、リスキリングへの認知率は高く、かけている時間は短かった
  • 非正規社員では、認知率は低く、かけている費用は少なく、効果への実感は低かった
  • 離職者では、認知率は低く、かけている時間は長く、効果への実感は低かった
  • フリーランスでは、実施率は高く、かけている時間は長かった
  • 経営者・役員では、認知率は高く、かけている費用も高かった
     

-リスキリングに関する課題感

  • 【全就業形態】自身のキャリアにとっての適切な学びをどう選択するか
  • 【全就業形態】学んだことを仕事獲得にどう活かすか
  • 【全就業形態】学ぶための時間の確保(本業やライフとの両立)
  • 【特に離職者やフリーランス】学ぶためのお金の確保 ※教育訓練給付の支給対象は、雇用保険の被保険者期間が通算1年以上
  • 【特に離職者やフリーランス】単独で学ぶ孤独感をどう解消するか


■調査結果概要

-リスキリングの認知率
女性全体のリスキリング認知率は38%。正社員、経営者・役員に比べて非正規、離職中の方の認知率が低い。
 

-リスキリングの実施率
78%の方がリスキリング(学び直し、および自己啓発の学習)を実施。個人+職場の実施率みると、就業形態別に大きな差はないが、フリーランスがやや高い傾向。
※認知率より実施率が高いのは「リスキングという言葉は知らなかったが、自分が取り組んでいることだった」と推測される
 

-リスキリングを行っている理由(複数回答)
「仕事の領域を広げたい」がトップ。就業形態による大きな差異は見られず。
 

-リスキリングを行っている分野(複数回答)
「デジタル系(IT、WEB、プログラミング等)」がトップ。就業形態による大きな差異は見られず。
 

-リスキリングを行っていない理由(複数回答)
「時間が足りないから」が半分以上。「何を勉強したらいいか分からない」、「どのように勉強したらよいか分からない」という理由も多数。
 

-リスキリングについて感じていることやご意見

【正社員/20代】
自分の収入を上げたりスキルを向上させるため自分で講座を見つけ勉強しているが、リスキリングを実際に自分の仕事に反映させるのが難しく費用対効果が見えない。地方に住んでいるので都市部のオフライン講座には参加できず情報量も少ないため格差を感じている。また、自社で管理職以上には会社がeラーニングを提供しているが一般社員には提供されず不公平感を感じている。

【非正規/50代】
以前の職でも現職でも、女性のスキルアップが考慮されず、会社を通じての勉強の機会はほぼなかった。個人で勉強をしてみたが、実績を伴わないため、履歴書に書ける経験値にはならなかった。学ぶ意欲はあるが、年齢も上がってしまったため、個人で学んでも就業のチャンスには結びつきにくいと感じる。

【フリーランス/50代】
リスキリングしても、初心者同然ではそのスキルで仕事を得られる可能性は低く、リスキリングとトレーニング的な仕事をセットで提供されるようなものがあると良いと思う。

【離職中/30代 】
離職中なため、どんなスキルが必要かを図るすべがない。スキルアップのための有料講座の値段が高くなかなか受講が難しい。情報が多すぎて選択が難しい。


■「女性のリスキリング白書2022 ~就業形態別のリスキリングに関する調査レポート~」概要
調査期間:2022年7月8日~25日
調査(告知)対象:Warisご登録者向けメールマガジン、公式SNS
調査方法:WEBアンケートフォームによる回答
回答数:443(全有効回答480のうち、女性のみを分析対象とした)
調査主体:株式会社Waris

 

◆本調査の詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社Waris/9月7日発表・同社プレスリリースより転載)