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掲載日:2015/12/15

第142回中小企業景況調査(2015年10-12月期)の結果を公表します
~中小企業の業況は、一部業種に足踏みが見られるものの、持ち直しの動き~(経済産業省)

「中小企業景況調査」は、独立行政法人中小企業基盤整備機構が、全国の中小企業約1万9千社を対象に、商工会・商工会議所の経営指導員、中小企業団体中央会の調査員の協力を得 て、四半期毎に実施している調査です。

この度、中小企業の業況判断、売上額及び経常利益等の平成27年10-12月期の実績(DI)及び平成28年1-3月期の見通し(DI)について、中小企業庁と同機構が共同で取りまとめた結果を公表します。

 

第142回 中小企業景況調査(2015年10-12月期)
調査機関:独立行政法人 中小企業基盤整備機構

 

<調査結果のポイント>
中小企業の業況は、一部業種に足踏みが見られるものの、持ち直しの動きを示している。

(1)2015年10-12月期の全産業の業況判断DIは、▲15.1(前期差0.4ポイント増)と なり、2期連続して改善した。

(2) 製造業の業況判断DIは、▲12.9(前期差▲0.1ポイント減)とわずかに悪化した。業種別に見ると、輸送用機械器具、その他の製造業、食料品など5業種で改善し、繊維工業で横ばい、 化学、家具・装備品、パルプ・紙・紙加工品、窯業・土石製品、電気・情報通信機械器具・電子部品など8業種で悪化した。

(参考)調査対象企業のコメント(例)
・中国経済の影響を受けて、受注先各社一様に減速傾向にある。[電気・情報通信機械・電子部品]

(3) 非製造業の業況判断DIは、▲15.8(前期差0.6ポイント増)とやや改善した。産業別に見ると、卸売業、サービス業で改善し、建設業、小売業で悪化した。

(参考)調査対象企業のコメント(例)
・国内・海外からの観光客が増加したため食肉の消費量が増え、業績が良くなった。[卸売業]

(4) 全産業の資金繰りDIは、▲12.1(前期差0.9ポイント増)と2期連続して改善し、長期資金借入難易度DIは、▲5.1(前期差0.3ポイント増)、短期資金借入難易度DIは、▲2.3(前 期差0.4ポイント増)と、いずれもやや改善した。

<トピックス1>
今期の原材料・商品仕入単価DI(「上昇」-「低下」、前年同期比)は、30.6(前期差▲4.7 ポイント減)と2期連続して低下したが、依然として高い水準にある。

また、売上単価・客単価DI(同)は、▲10.0(前期差▲0.5ポイント減)とやや低下し、採算(経常利益)DI(同)は、▲22.3(前期差1.2ポイント増)と改善した。

(参考)調査対象企業のコメント(例)
・乳製品を中心とした原材料の逼迫、価格の上昇などの状況が続いており原価を圧迫、一部は製品価格に転稼せざるを得ないものもある。[食料品]

<トピックス2>
従業員数過不足DI(「過剰」-「不足」、今期の水準)は、▲14.6(前期差▲1.7ポイント減)と2期連続して不足感が高まっている。

産業別に見ると、建設業で▲23.8(前期差▲2.5ポイント減)、製造業で▲11.6(前期差▲2.0 ポイント減)、卸売業で▲8.9(前期差▲2.0ポイント減)などすべての産業で不足感が高まった。

注)DIは特に断りがない場合は前期比(季節調整値)による。

 

[調査要領]
(1) 調査時点:平成27年11月15日時点
(2) 調査方法:全国の商工会、商工会議所の経営指導員及び中小企業団体中央会の調査員による聴き取り
(3) 調査対象:中小企業基本法に定義する、全国の中小企業
(4) その他:
 ・毎年4-6月期に、前年以前の季節調整値の入れ替えを行っている。
 ・最新の長期時系列データは中小企業庁及び中小企業基盤整備機構のホームページで公表している。

 

第142回中小企業景況調査(2015年10-12月期)の結果を公表します(PDF形式:731KB)

 

<本発表資料のお問い合わせ先>
中小企業庁 事業環境部 企画課調査室長 伊奈
担当:山家、藤田
TEL : 03-3501-1511(内線5241)
03-3501-1764(直通)

 

◆ 発表資料の詳細はこちらをご覧ください。

(経済産業省 http://www.meti.go.jp/ / 12月14日発表・報道発表より転載)