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掲載日:2023/03/15

正社員の年収中央値

正社員の年収中央値は350万円。
~女性の年収中央値は、29歳から50歳半ばにかけてわずか10万しか上がらず。
出産や育児などが影響か~


パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」(編集長:大浦 征也)は、「正社員の年収中央値」を発表しましたので、お知らせいたします。本調査は、2021年9月~2022年8月の1年間に転職サイト「doda」のサービスに登録した約56万人のデータを元に、正社員としてはたらく20歳~65歳までのビジネスパーソンの年収中央値をまとめたものです。なお、正社員の平均年収については、「平均年収ランキング2022」にて公開しています。

【主な調査結果】
 ◆ 年収中央値
-正社員の年収中央値は350万円。約半数は年収400万円未満という結果に。
-男性の年収中央値は400万円(平均年収:449万円)、女性の年収中央値は303万円(平均年収:347万円)。

◆ 年齢別 年収中央値の推移
-男性の年収中央値は、40歳手前まで年齢とともに緩やかに上昇傾向。
-女性の年収中央値は30歳手前で上昇がストップし、50代半ばまで350万円~360万円で推移。
出産や育児のために仕事量をセーブすることや、昇進者の少なさが影響か。

◆ 職種・業種別年収中央値ランキング
-職種別で見ると、年収中央値の1位は「医師」で855万円(平均年収:1,027万円)。
-業種別で見ると、年収中央値の1位は「たばこ」業界で700万円(平均年収:769万円)。

■日本ではたらく正社員の年収中央値
正社員の年収中央値は350万円。
約56万人のデータの年収中央値は、350万円でした。年収分布を見ても、300万円~400万円の層が多いことが分かります。一方で、平均年収は403万円でした。平均値が中央値を上回ったのは、年収が高い層が平均値を引き上げたためです。
なお、男女別で見ると、男性の年収中央値は400万円(平均年収:449万円)、女性の年収中央値は303万円(平均年収:347万円)となりました。

■年齢別 年収中央値の推移
男性の年収中央値は、40歳手前まで年齢とともに緩やかに上昇傾向。一方、女性の年収中央値は29歳で上昇がストップし、50代半ばまで350万円~360万円で推移。
年齢別で年収中央値を見てみると、20代前半から後半にかけて年収が上昇傾向にあることがわかります。しかし、30歳ごろを境に男女で傾向の違いが見られました。

男性は、40歳手前まで平均値と中央値であまり差がなく、年齢が上がるにつれて年収も伸びています。しかし40代になると、平均値は上昇傾向にあるものの、中央値は500万円のまま横ばいの状態が続いています。
女性は、30歳手前までは平均値と中央値であまり差がなく、年収は上昇傾向にあります。しかし、年収中央値は29歳以降横ばいの状態が続き、50代半ばまで350万円~360万円を推移しています。これは、ライフスタイルの変化によって仕事量を調整していることや、昇進する人が少ないことが理由として考えられます。

なお、男女ともにピークは60歳となっています。60歳以降は、再雇用や再就職をする人が多いこともあり、年収が下がる傾向にあります。

■職種・業種別年収中央値ランキング
職種別:年収中央値の1位は「医師」で855万円。
年収中央値が高い職種を見てみると、最も高いのは「医師」で、855万円でした(平均年収:1,027万円)。「医師」は中央値と平均値の差が全職種で最も大きい結果となりました。これは、担当領域が多岐にわたるため、年収の差が生じたと考えられます。2位は「運用(ファンドマネジャー/ディーラー)」で710万円(平均年収:845万円)、3位は「投資銀行業務」で700万円(平均年収:850万円)でした。

業種別:年収中央値の1位は「たばこ」業界で700万円。
年収中央値が高い業種を見てみると、最も年収中央値が高いのは「たばこ」業界で、700万円(平均年収:769万円)でした。2位は「投信/投資顧問」で600万円(平均年収:768万円)で、全業種の中で最も平均値との差が大きいことから、収入の個人差が大きい業界であると言えます。3位は「医薬品メーカー」で550万円(平均年収:617万円)でした。


■調査概要
【対象者】2021年9月~2022年8月末までの間に、dodaサービスに登録した20~65歳の男女
【雇用形態】正社員
【有効回答数】約56万件
※年収中央値、平均年収:手取りではなく支給額
※順位算出:年収中央値(万円)で順位づけ
 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(パーソルキャリア株式会社/ 3月7日発表・同社プレスリリースより転載)