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人事サービス 人材育成・研修
掲載日:2022/02/08

【組織・チームの在り方を5,000人に調査】10年間で一般社員に期待されることが大きく変わった

累計13,000社320万人以上に人材育成サービスを提供する株式会社ラーニングエージェンシーは、ビジネスパーソン5,099人に「一般社員(非管理職)に期待されることの変化」についてアンケート調査を行いました。その結果を公表いたします。

■調査結果の概要■

  1. 50%を超えるビジネスパーソンが、10年前と比べて一般社員に期待されることが変わったと回答
  2. 一般社員が携わる業務は、定型業務から非定型・プロジェクト型業務へと変化。また、個人としての成果よりも、チームにおいて発揮する能力が期待される
  3. 一般社員は、期待されることの変化に対して、実際は追い付いていない移行期にある
  4. 状況の変化や顧客・マーケットのニーズ多様化が、一般社員に期待されることの変化に影響をもたらした
  5. 一般社員に求められるようになってきたスキル・知識は「タイムマネジメント」が55%と第1位に。「言語化する力」や「共感力」などコミュニケーションに関するスキルも多い結果に



■調査結果の詳細■
1. 50%を超えるビジネスパーソンが、10年前と比べて一般社員に期待されることが変わったと回答

10年前と現在を比較し、一般社員に期待されることが変わったと回答したビジネスパーソンは54.7%でした。そのうち、管理職の回答だけでみると「変わった」と回答した人は71.5%に上りました。一般社員をマネジメントする立場だからこそ、管理職は一般社員に期待されていることの変化を強く感じているといえます。

ここから先の設問は、一般社員に期待されることが10年前と比べて「変わった」と回答した方のみに尋ねました。

2. 一般社員が携わる業務は、定型業務から非定型・プロジェクト型業務へと変化。また、個人としての成果よりも、チームにおいて発揮する能力が期待される

一般社員に期待されることで、10年前と比べて最も増加した回答項目は「非定型的な業務・プロジェクト型の業務で役割を遂行する(+51.5pt)」でした。そのほか、「チームで協力して成果を上げる(+44.1pt)」「周囲を巻き込みリーダーシップをとる(+42.9pt)」も増加傾向にありました。一般社員の業務内容が、定型的な業務からプロジェクト型業務へと変化し、部門・部署を超えた人が集まりチームで遂行する業務能力が期待されるようになってきたといえます。

一方で、一般社員に期待されることで、10年前と比べて最も減少した回答項目は、「定型的な業務を確実に遂行する(-43.1pt)」でした。その次に、「上位層の方針や判断をこまめに確認し、行動する(-15.3pt)」「個人として成果を上げる(-12.5pt)」も減少傾向にありました。ルーティン業務のように定型的に対応する業務を確実に遂行することのみならず、ゼロベースで考えることや、時に自らの責任で判断・行動することも期待されるようになってきている様子がうかがえます。

3. 一般社員は、期待されることの変化に対して、実際は追い付いていない移行期にある

現在、一般社員に期待されていることと、実際担っている役割にはどのようなズレがあるのかを確認しました。スコアに最も差があったのは「周囲を巻き込みリーダーシップをとる(-37.2pt)」で、60.5%の方が一般社員に期待されると回答したものの、23.3%の方しか実際に担えていないと回答しています。同様に「非定型的な業務・プロジェクト型の業務で役割を遂行する(-34.8pt)」「自ら現場で判断し、行動する(-31.3pt)」「チームで協力して成果を上げる(-23.4pt)」も、期待されていることと実態に乖離がありました。前項とあわせて見ると、一般社員に期待されることは大きく変化した一方で、それに対して実態がまだ追いついていないことがわかります。

なお、本設問において回答者の役職による大きな差異は見られませんでした。

4. 状況の変化や顧客・マーケットのニーズ多様化が、一般社員に期待されることの変化に影響をもたらした

一般社員に期待されることが変化した理由を尋ねたところ、「状況の変化が速くなった(57.2%)」「顧客やマーケットのニーズが多様化した(42.6%)」が上位にあがりました。これより、予測不能のVUCA時代において、顧客・マーケットの多様化に一般社員も適応する必要がでてきたといえます。

5. 一般社員に求められるようになってきたスキル・知識は「タイムマネジメント」が55%と第1位に。「言語化する力」や「共感力」などコミュニケーションに関するスキルも多い結果に

一般社員に期待されることのうち、特に重視されるようになってきたスキルや知識では、「タイムマネジメント(55.8%)」が最多となりました。働き方改革による残業時間削減など、短い時間で効率的に成果を上げることが求められてきたことが背景にあると考えられます。

 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(株式会社ラーニングエージェンシー / 2月8日発表・同社プレスリリースより転載)