AI・テクノロジーの時代、人材開発部門に求められる「リスキリング」と「学び方を学ぶこと」

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人材開発部門が目指すゴールは、「ストラテジスト」として、時代の先を読む「アンティシペーター」

これからの時代、学びを研修で終わらせずに、いかにパフォーマンスへと結び付けていくかが重要となってきますね。

中原:学びで重要なのは、パフォーマンスを上げるために、どのように支援していくかです。一人ひとりに、また、チームに求められているパフォーマンスとは何なのか。それが明確になっていなければ、どんな施策も意味はありません。ラーニングとは、自律的な学び。それをいかにパフォーマンスへとつなげるかが、重要なのです。

「ミレニアル世代」や「Z世代」は、何が期待されていることなのかが明確になれば、それに向かって頑張る世代。その定義が曖昧のまま、「黙って、言われたことをやるように」といわれても、仕事に意味を感じません。「なぜ、それをやるのか」「期待するのか」という “意味づけ”をしっかりと行うことが大切です。

浦山氏、宇野氏、中原氏

「費用対効果」を出すことも、意識する必要がありますか。

浦山:その意味で言うと、人材開発は経営よりも、もっと長期的視点が重要だと思います。一般的に、大きな会社の経営者は2期4年間の任期で交替します。しかし人を採用し、配置し、育成するという人材開発では、そのような短期間でくくることができません。会社の将来を見据えて、10年、20年といった長い期間で人材戦略を構築する必要があります。その際、経営側からの短期的な要請に対してそのまま従うのは問題です。状況によっては、経営に対して「ノー」と言わなくてはならないときもあります。人材開発部門は経営の「パートナー」以上の存在。いわば「ストラテジスト(戦略家)」と呼ぶべきものです。

短期的な利益を出すためだけに、人材開発の費用をカットすることは、将来に対する投資を放棄することにつながります。会社にとっては人が最大の財産ですから、この先の10年を考えた場合、何としてでも人材開発の予算を通すことが大事です。

宇野:その通りですね。人材開発部門の目指すべきゴールは、「パートナー」ではありません。「ストラテジスト」として時代の先を読む「アンティシペーター」こそが、目指すべきゴールだと思います。

浦山:ただし、今は「パートナー」以下のケースが多いように思います。それこそ経営企画部門の「御用聞き」でしかありませんから。会社の経営を変えるような情報戦略を立案できるような人材がいないからです。その結果、人材開発が「投資部門」ではなく、「コスト部門」として位置付けられています。

このような立ち位置ではいけません。これからの人材開発部門は、経営企画部門を通り越して、経営に直接、ATDで勉強した知識・情報(ATDコンピテンシーモデル)を元に、人材育成計画を提案してほしいと思っています。それができなくては、人材開発部門としての存在価値はありません。


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