人が変われば組織が変わり、組織が変化すれば社会がよくなる
心理学を学んだことで人・組織・社会の課題を解決できると確信した
株式会社レアリゼ 代表取締役社長
NPO法人日本サーバント・リーダーシップ協会 理事長
真田茂人さん
従業員のためにさまざまな研修を実施しているのに、なかなか目に見える成果があらわれない。人材開発に関わる多くの人事パーソンにとって、切実な悩みではないでしょうか。この難しい問題を「人はどのようにして行動するのか」を心理学的、脳機能的、進化生物学的に分析することで解決できると提唱しているのが、大手企業・医療機関・学校・官公庁などを対象に、数多くの講演・研修・コンサルティングを手がける株式会社レアリゼ 代表取締役社長の真田茂人さんです。既存のリーダーシップのあり方を一新する「サーバント・リーダーシップ」の普及にも注力している真田さんに、会社設立に至った経緯、ミッション・ビジョンに込めた思い、今日の日本企業や人事の課題、今後の展望などについてじっくりと語っていただきました。
- 真田茂人さん
- 株式会社レアリゼ 代表取締役社長
NPO法人日本サーバント・リーダーシップ協会 理事長
さなだ・しげと/リクルート、外資系金融会社、人材会社設立を経て、レアリゼ設立。個人の意識変革を起点とした組織開発を強みとし、日本を代表する企業・官公庁など幅広い分野で多数の研修導入、講演実績がある。また、サーバント・リーダーシップの普及を通じ、グローバルや地方創生などさまざまな分野でのリーダーの育成などに力を入れている。
30歳でつくった人生理念「世の中を良くする原動力になる」
早稲田大学商学部を卒業後、最初のキャリアをリクルートでスタートされています。学生時代から、将来は人や組織に関わる仕事に就きたいとお考えだったのでしょうか。
音楽が好きで高校時代からバンドを組んでいたのですが、大学に入ってからは自分で演奏するよりも、むしろ裏方の仕事がおもしろいと思うようになりました。学生だけで小さなレコード会社を立ち上げて、勉強よりも熱中して取り組んでいましたね。バンドをスカウトしてイベントを開催したり、レコードをプロモーションするためにラジオに出演してしゃべったり。
その延長で音楽業界か広告代理店に就職したいと考えていたのですが、その前にとりあえず内定をもらっておこうと思って受けたのがリクルートでした。ところが内定後にアルバイトをしてみると、なかなかおもしろい会社だとわかりました。4月に入社するときには「ここでよかった」と納得していましたね。
リクルートではどんな仕事を経験されたのですか。
配属は広告事業部でした。新卒採用の媒体「リクルートブック」の営業部門で、当時のリクルートの主力部隊です。私のいた拠点は新宿。時代は1980年代後半のバブル景気に向けて日本中が上り調子のころですから、頑張った分だけ新規の契約がとれました。売上も順調に伸びて、営業するのがおもしろかったですね。
転機になったのは、5年後に岡山に異動になったこと。地方は東京と違って、企業が多くありません。新宿時代の新規開拓中心のスタイルから、既存顧客を大事にして長くつきあう営業スタイルに切り替える必要がありました。
顧客の懐にどっぷりと入り込んで、その企業にいかに「採用力」をつけてもらうかを真剣に考えると、自然と「企業力」そのものを向上させる提案をすることになりました。人事制度の提案をしたり、地域にインパクトを与える大イベントを提案したり、時には社長を連れて新規事業の視察ツアーを実施したこともありました。いろいろな提案を続けていくと、顧客との関係もどんどん深くなっていきました。
「役員会に毎回出てほしい」「事務所に席をつくったから週に数日来てほしい」といってくれる企業もあれば、「採用室長」の肩書で名刺をつくってくれた企業もありました。売上もトップになり、西日本でナンバー1、ナンバー2のスポンサーを作ることもできました。
一方で悩みや疑問もありました。広告というビジネスモデルでは、お金を払ってくれるクライアントの立場ばかり考えることになり、就職する学生側の視点が欠落します。本当に学生に紹介して良い会社なのか、新卒を採用して育成できる体制なのかと悩みました。
その後、仕事観に変化はあったのでしょうか。
20代半ばまでは仕事をゲームとして捉えて楽しんでいましたが、だんだんそれだけでは違うと思うようになっていきました。もっと本質的なことを考えるようになり、哲学書を読み漁ったりしました。
そして、30歳のときに「世の中を良くする原動力になる」という自分なりの人生理念を決めました。大それた目標ですが、自分の気持ちに嘘はつきたくない、という思いでした。
ちょうど、そのころにいろいろと思うところがあり転職しました。転職先は素晴らしい理念に共感した外資系の生命保険会社です。職種は営業。しかし、入社初日に、入社前にイメージしていたことと現実の大きなギャップに驚愕しました。理念とかけ離れた、むしろ逆の社風。同僚のマインドもしかりです。理念など誰も関心を持たず、お金お金お金……の世界でした。
報酬制度やビジネスモデル自体にもそれはひもづいていました。即日辞表を出すか、1日悩んだ末、まずはこの環境で一定期間は頑張ろうと決意しました。成績はすぐ支社でトップの成績になりました。他の人はともかく、私は自分の人生理念と極力ぶれない形で仕事をしようと覚悟を決めました。
自分の顧客にはしっかりとしたサービスを提供したい。できれば顧客の人生の重要なパートナーとして役に立ちたいと考えたのです。しかし、生命保険というのは万一のときに備えるものなので、多くの契約者にとって日ごろから役に立つという性質のものではありません。
そこで、考えたのが人生にとってとても重要な「お金」「心」「身体」のアドバイザーになることでした。「お金」は生保以外にファイナンシャル・プランニング(FP)を学び、「心」と「身体」についても勉強を始めました。「心」は心理学やカウンセリングの学会に入り学びを深めました。「身体」は分子栄養学という講座に通い、医師たちと席を並べて学びました。
そこで得た知識をまとめた新聞をつくって定期的に契約者に送ったり、東京から著名な講師を招いて講演会を開いたり、顧客のお役に立てるように、時間もお金もかけて真剣に取り組みました。
しかし、こうした活動を4年ほどやってわかったのは、生命保険の契約にそこまでのサービスを求めている人はほとんどいない、という現実でした。もちろん、一部の顧客には大変好評でしたが、全体からするとごくわずか。単なる私の自己満足でしかなかったのです。ここは、自分がこれからもやっていくビジネスではないことがはっきりとしました。そこで、これからは勉強した「心理学やカウンセリング」を仕事に生かしていきたいと思うようになったのです。
その結果、ご自身で起業される決断をされたわけですね。具体的にはどんなビジネスを起こされたのでしょうか。
ます、リクルート岡山支社時代の仲間と三人で会社を立ち上げ、それぞれが自分のやりたい事業を手がけました。私がやっていたのは「人材紹介(有料職業紹介)」。キャリアカウンセリングに心理学の知識を生かせると考えたからです。ただ、1990年代後半は、人材紹介といっても大都市圏で少し認知されはじめたころです。地方ではどんなサービスなのか、ほとんど知られていませんでした。
しばらく頑張りましたが、やはり限界がありました。それまでの約10年間、たまたま縁のあった岡山でビジネスをしてきたわけですが、この機会に東京に戻って自分一人で再スタートしようと腹をくくりました。
「OSが古いままでは最新のアプリケーションは使えない」
2001年8月に現在の株式会社レアリゼを立ち上げられます。創業時の思いはどんなものだったのでしょうか。
心理学を学んでわかったのは、人はどうやって行動するのか「人の行動のメカニズム」を理解すると、人はよりよい仕事ができ、よりよい人生を歩めるようになる、ということでした。この心理学の知識があれば、間違いなく多くの人がハッピーになれるのに、なぜ義務教育で教えないのだろうと思ったくらいです。
知られていないなら、自分が世の中に広めたいと考えました。それは、「世の中を良くする原動力になる」という私自身の人生理念とも完全に合致しています。とにかく、その思いだけで10年ぶりに東京に戻って事業をはじめることにしたのです。何の見通しもない中、田町の小さなマンションの一室を事務所として借り、そこの床で寝泊まりする生活からレアリゼはスタートしました。
しかし、まったく実績のない私が心理学の研修やワークショップという形のない商品を営業しても、まず相手にされないでしょう。まずは形のある「商品」を開発することから始めました。スケジュールを管理しながら、それを共有することで、成果を出している人の時間の使い方を可視化できる「サクセスプランナー」というソフトウェアです。
1年がかりで開発したのですが、インターネットも今ほど普及してない時代なのでなかなか売れません。結果は2社のみ導入という惨たんたるものでした。しかも、これで資本金の大半を使い果たしてしまいました。そこからは、知り合いの会社の研修プログラムや商談マニュアル、採用テストなどのOEM開発で当面の資金を稼ぎながら、自社のプログラム開発も進める日々が続きました。
当初はかなりご苦労されたようですが、事業が軌道に乗るきっかけは何だったのでしょうか。
当時はコーチングの最初のブームのころで、私が心理学的手法の話をしても、「うちはコーチング研修をやっているから必要ない」という反応が多かったのですが、2、3年たつと「コーチング研修をやっているが、あまり身につかずに困っている。どうすればいいのか」という相談を受けることが増えてきたのです。
そのころから、私は人の能力をパソコンにたとえて、「アプリケーションがスキル」「OSが人間観・世界観・価値観・哲学」と説明していました。最新のアプリを導入しようとしてもOSが古いと使えません。同様にスキル教育をいくらやっても、それを受けとめる人の価値観や世界観が対応していないと身につかないですよね、と。
表面的なスキルやテクニックだけではものごとはうまくいかないという私の主張は、人材開発についていろいろと取り組んでいる企業ほど理解できるものだったように思います。
例えば、「傾聴」というスキル。いくらコーチング研修でトレーニングしても、「自分中心」だったり「他人の可能性を信じていない」人には絶対に身につきません。しかし、OSを変えれば大きな変化があります。人のOSを更新することは「意識を変える」ことです。簡単なことではありませんが、私はさまざまな心理学をベースに「意識を変える」ノウハウを体系化していました。
真剣にやっている企業ほど、研修の効果が気になるもの。そういう流れが一気にきたのが、設立から4年目くらいだったと思います。
その後は着実に業容を拡大されます。現在の陣容や代表的なプログラムを教えていただけますか。
現在は専属講師を含めると30名強の体制でやっています。当社はコンサルティングセールスでそれぞれの顧客企業にあったプログラムをオーダーメイドで提供していますが、テーマとしては、「メンバーの自律と力を引き出すマネジメント」「サーバント・リーダーシップ」「巻き込み力」「セルフリーダーシップ」など。基本的にはリーダーシップ系の研修が中心ですね。
また、2003年に「サーバント・リーダーシップ」に出会い、この考え方をぜひ日本に広めたいと思い、翌年「日本サーバント・リーダーシップ協会」を立ち上げました。最初は、誰も知らないし本も出ていない、説明しても誰も共感してくれませんでした。正直10年以上、そういう状況の中、普及活動に取り組んでいましたが、この2~3年で急激に関心を持つ人が増えてきました。
人が変われば組織が変わり、組織が変化すれば社会がよくなっていく
「人と組織と社会を幸せにする」という企業ミッションに込めた思いはどんなものだったのでしょうか。
私は、レアリゼ創業以前も含めてさまざまな企業を見てきました。その中には「業績は良いのに個人が疲弊している組織」も少なくありませんでした。高収益で急成長、株価も高く、メディアではすばらしいビジネスモデルだと紹介されている。でも、顧客を「お金」としてしか見ていないし、従業員はハードワークで徹夜の連続。身体を壊すか家庭が崩壊するかで、誰もが1、2年で辞めていく。
今のようにブラック企業という言葉もないころは、そういう会社があたりまえのようにありました。しかし、そんな企業は短期的には利益をあげますが、長くは続きません。必要なのは社会に貢献できる企業体であり、関わっている人がハッピーになれる組織だという結論に達しました。「人と組織と社会」のどれもが幸せでなくては意味がない。そう考えたとき、企業理念はおのずと決まりました。だから、レアリゼはもともと「研修を売ろう」という思いで設立した会社ではないんです。
人が変われば組織が変わり、組織が変化すれば社会に貢献できるようになり、世の中がよくなっていきます。その第一歩はやはり「個人の意識を変える」ことです。当社が持つ確かなノウハウを生かして、多くの人が幸せになれる世の中を実現していきたいという思いが軸になっています。
今でこそ、この考え方に多くの人が共感してくれますが、最初はビジネスがわかってない理想主義者の話として受け取られていました。当時は企業業績が全てでした。人も社会も業績のための手段くらいの感覚だったのだと思います。商談中にあきれた顔をされて「そんな話は聞きたくない」と追い返されたこともありました。それほど異端だったんです。
現在では組織のあり方も働き方も、貴社が描いていた理想があたりまえになってきています。時代が貴社に追いついてきたようにも思えますが、何が変わったのでしょうか。
世の中が難しくなって企業サイドの利益中心の考えだけでは、人を動かすことができなくなったのだと思います。ただ、当時の人を使いつぶしているように見える組織も、決して「使いつぶしたい」わけではなかったと思います。結果を出したいだけです。人はどうしても短い時間軸でものごとを考えがちですが、短期的な正解が中期的に正しいとは限らないのです。
私たちは「人の行動のメカニズム」を学んでもらうというアプローチで、人が「より良い選択」ができるような支援をしています。社会全体が少しずつ、「より良い選択」をできるように変わってきているのかもしれませんね。
これからの時代に求められる「サーバント・リーダーシップ」
現在の日本企業において「サーバント・リーダーシップ」はどのような意味を持ってくるとお考えでしょうか。
リーダーが過去の成功体験をベースに指示すれば良い時代は、サーバント・リーダーシップはあまり必要性を感じることはなかったと思います。しかし、解のない時代になった今、メンバーが顧客やマーケットの声を聴き、主体的に行動することが求められます。彼らの主体的な行動を引き出すには、支配型リーダーではなく、サーバント・リーダーであることは不可欠だと思います。
一方、「サーバント・リーダーシップ」は、部下に好きなようにさせてくれる優しいリーダーというイメージを持つ人がいますが、まったくの誤解です。提唱者のロバート・グリーンリーフ氏があげている「サーバント・リーダー」のモデルとなっている人物は、みんな強烈な人たちです。ミッションを掲げ、並外れた情熱で取り組む。むしろ厳しいことも断行できる人が多い印象です。
「サーバント・リーダーシップ」を実践するには、二つのポイントがあります。まずは「意味のある、大義のあるミッション、ビジョンを示す」こと。さらに「そのミッション、ビジョンに共感してくれる人に対して徹底した支援・奉仕ができる」こと。このどちらかが欠けても本当の「サーバント・リーダー」とはいえません。
HR分野で成功するためにも「外の世界」を知ることも重要
これからの展望、力を入れていきたいとお考えになっている分野などについてお聞かせください。
ポストコロナ時代は、全員がリーダーにならなくてはいけない時代だと思います。「誰かがリーダー、私はフォロワー」ではなく、全員が自律し、主体性を持った人間同士がしっかり協力しあっていく組織でないと乗り切れません。
私たちレアリゼのビジョンも、「We are the Leaders 全ての人をリーダーにして強い組織を創る」と変えました。新入社員から始まり、若手、中堅、管理職、ベテラン、経営幹部、それぞれの立場で、リーダーとなり、リーダーシップを発揮することが必要です。
その中でも特に重要な経営リーダーを育成するビジネススクールを設立することになりました。「アゴラ・サーバントリーダーシップ・ビジネススクール(略称ASBS:アスビス)」です。ASBS(アスビス)では、「ビジョナリー」「サーバント」「リアリスト」の3つを鍛えることで、「未来を創造するリーダー」を育成します。
なぜ、この3つの能力なのかを順に説明します。まず「ビジョナリー」ですが、こういう不確実な時代でも、いやこういう時代だからこそ、リーダーはビジョンを示す必要があります。そのためには、自分の中の軸が明確であり、持論を持っていることが必要となります。
次に「リアリスト」です。「FACTFULNESS(ファクトフルネス)」がビジネス書の売上で1位になったように、私たちはFACTをベースに考えることが苦手です。しかし、リーダーが感情で判断し事実を事実として認識できなければ、当然間違った意思決定をしてしまいます。世の中が混乱し、先行きが不確実な時代だからこそ、事実を冷徹に観ることが必要です。
最後に「サーバント」です。「現状・事実」と「ビジョン」が決まれば、そのGAPが「問題」となります。この「問題」を解決するのは、「人」です。しかし「人」は管理すれば動くわけではありません。なぜなら、「人」は理屈ではなく、「感情」で動くからです。ましてやテレワークの時代に管理や強制で動かすことは不可能です。自発的に主体的に動いてもらう必要があります。そのために必要なリーダーシップが「サーバント・リーダーシップ」です。
ASBS(アスビス)には他流試合、越境学習という側面もあります。当社ではこれまで、新入社員・中堅社員・管理職・経営層といった階層ごとに「強い組織をつくる」ための研修プログラムを提供してきましたが、ASBS(アスビス)では「企業間の交流」を積極的につくりだしていくことに重点を置いています。
人は同質で安全な集団の中にいると、自分を振り返り、自分を変えていこうとはなかなかしません。外に出て他流試合を経験し、異なる価値観に触れることではじめて、自分に足りないものを意識し、自分を見つめ直して変えていこうという気になるのです。
ASBS(アスビス)はそれを志・能力ともに高い人同士の関係性の中で実現します。互いに切磋琢磨し、時には企業の枠を超えて協力しあえるネットワークとして機能していくことを期待しています。言い換えれば、「人と組織と社会」の中でもとりわけ「社会」を変えるための取り組みです。
そのため、ビジネスパーソンだけでなく政治家や官僚にも加わってもらい、共にこれからの日本社会はどうあるべきか、少しでもよくするにはどうすればいいのか、を議論し、アウトプットしていきます。
最後に人材サービスやHR業界に関わる読者の皆さんに、成功のためのヒントとして、ビジネスにおいて大切なこと、これまで心がけてこられたことなどをお聞かせいただけますか。
インターネットは便利なものですが、使っているうちに、その人の好みそうな情報だけが出てくるようになる機能が一部で問題視されています。フィルターのかかった情報を見ていると、世の中はそれ一色のように思えてきますが、実際は違うというのはよくある話です。それと同じように、HR業界で働くみなさんにも「HR村の住人」になってしまわないよう注意してください。
HR業界には独特の感覚があるような気がします。「リアリスト」というよりも、「こうあってほしい」「こうあるべきだ」という一種の理想主義でしょうか。それはともすると現実と乖離(かいり)してしまう危険性をはらんでいます。
例えば、近年では「ティール組織」が注目されていますが、気を付けないと、全ての企業がティール組織に向かっているような錯覚をしてしまいます。しかし、残念ながら現実の世の中はむしろトップリーダーが強力にけん引する独裁型の組織が幅をきかせています。理想を追求することはもちろん大切ですが、それだけでは現実から離れてしまうのです。
HRやHR業界は顧客である企業や人が成長するための支援者として存在しています。そして企業は厳しい数字の世界で戦っています。私たちは理想を持つ「ビジョナリー」でありながらも、現実を直視する「リアリスト」として、顧客に貢献する必要があります。
少なくともこれからこの業界でリーダーになっていこうという人は、そうあってほしい。そのためにも、HR業界以外の世界にも人脈や情報源を持ち、視野を広げるように心がけてほしいですね。
社名 | 株式会社レアリゼ |
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本社所在地 | 東京都千代田区麹町5-7-2 MFPR 麹町ビル3階 |
事業内容 | 組織・人事コンサルティング、人材育成・研修 |
設立 | 2001年8月 |