HR業界TOPインタビュー「人・組織」ビジネスを牽引する希代の経営者

「世の中になくてはならない企業」をつくりたい
人材教育と紹介で、就職ポテンシャル層と企業の可能性を拓く

株式会社ジェイック 代表取締役

佐藤 剛志さん

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佐藤 剛志さん(株式会社ジェイック 代表取締役)

「教育支援」と「採用支援」をかけ合わせた「教育融合型人材紹介事業」を展開する、株式会社ジェイック。フリーターや第二新卒を対象とした、就職講座・面接会一体型の就職支援サービス「就職カレッジ®」や、大学中退者に特化した「セカンドカレッジ®」など、人材の可能性を広げるサービスを提供しています。代表取締役の佐藤剛志さんに、起業までの経緯や、ジェイックの取り組み、人材業界に感じる課題などをうかがいました。

プロフィール

佐藤剛志(さとう・たけし)/早稲田大学卒業後、コンサルティング会社を経て個人で独立。2000年より現職。中堅中小企業を中心に社員教育事業と人材紹介事業を展開する。2005年、「就職カレッジ®」を開講。これまでに20,000人以上の若者を支援し、就職へと導いた。

家業を継ぐべく百貨店を志望しながらも、BtoBビジネスに方向転換

佐藤さんは、どのような学生時代を過ごされていましたか。

実家が衣料品店を営んでおり、兄とともに継ぐことを考えていました。そのため、兄と同じ大学の商学部に入学したのですが、大学3年まではあまり勉強に身が入らず、「なんちゃって大学生」という感じでしたね。

このままでは良くない、せっかくだから学生時代でなければできない経験をしたいと考えていたとき、ゼミの先生から海外の話を聞いて、留学への憧れが募るようになりました。そこで1年間休学し、半年間をアルバイトに費やしてお金を貯め、残りの半年間でアメリカに私費留学することにしたんです。

このときのアルバイトの経験が、私の人生に大きく影響しました。というのも、雑誌の広告を取る飛び込み営業の仕事だったのですが、自分の性格に合っていて。成果を上げれば報酬が増えるし、夜は社員の方が飲みに連れて行ってくれる。はじめてBtoBの世界に触れ、ダイナミックな仕事の面白さを感じ、「これはいい」と興味を持ちました。

佐藤さんは大学卒業後、大手経営コンサルティング企業に入社されていますが、その経験が影響したのでしょうか。

佐藤 剛志さん(株式会社ジェイック 代表取締役)

そうかもしれませんが、就職を決めたのはいくつかの偶然が重なった結果ですね。アメリカ留学を終えて帰国した当初は、BtoBの世界に関心はありましたが、あくまで家業を継ぐことを考えていたので、百貨店を志望していました。同時に、もう一度アメリカで学びたいとも考えていました。そんなときに、たまたま求人情報で「留学制度あり」の会社を見つけて、試しに説明会に行くことにしたんです。それが、後に就職することになるコンサルティング会社でした。

説明会が終わり、近くの喫茶店で休んでいたら、そのコンサルティング会社の専務が偶然、入店してきたんです。私に気づいた専務が、「佐藤くん、君はどこに一番、就職したいんだ?」と聞いてきたので、「百貨店です」と正直に答えたら、「なんだ、百貨店か」と言われました。

当時、百貨店は学生に人気の就職先でしたから、専務の言葉の意図がわからなかったのですが、「君は将来、経営者になりたいんだろう? 百貨店に就職したらマネジメントに関わるのに20年はかかるだろう。うちの会社なら、すぐに経営の疑似体験ができるのに」と。

非常にショックを受けましたね。「コンサルティングはとてもエキサイティングな仕事なのかもしれない」と思い、その瞬間に入社を決めたんです。当時はコンサルティングという仕事自体、あまり知られていませんでしたから、当然、実家からは猛反対されましたが、意思を通しました。

コンサルティング会社ではどのような仕事をされていたのでしょうか。
士業の方向けに、コンサルティングノウハウのフランチャイズ提案を行う仕事です。会計事務所等が顧客企業に対して行うコンサルティングや研修のノウハウをパッケージ化して、さまざまな士業の方に導入の提案をします。それに付随して、企業研修や経営計画の策定、人事評価のコンサルティングなど、幅広く経営に関わる仕事を行っていました。

その会社には、10年ほど勤めました。10年経ったら実家の商売を継ごうと考えていたからです。会社にもそのことは伝えてあり、退職する数年前からは、コンサルティングの仕事の傍ら、月に数日は実家の仕事もしていました。

なるほど。ただ退職後、佐藤さんは個人コンサルティングとして独立されていますね。

まだ会社に勤めていたころですが、ユニクロの店舗が創業地である山口県から東へと進出を始めていました。その店舗を見て、私は非常に衝撃を受けたんです。実家の衣料品店とはまったく違っていましたから。他にも、しまむらの工場なども見学し、「このままでは実家の商売は生き残れない」と痛感したんです。

そこで私は、中国に衣料品店を出すことを考えました。会社から許可を受け、月に何度か中国に行き、兄と一緒に出店したんです。ところがこれが失敗。スタッフの不正などさまざまなトラブルが重なり、結局中国への出店はあきらめました。

中国出店を主張したのは私なので、それが失敗したことで実家にも戻りづらくなりました。かといって会社には「10年で辞める」と言っていたので残ることもできない。半ば行き場を失ったような形で、若さと勢いに任せ、個人コンサルタントとして独立しました。


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