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一般社団法人 日本生産技能労務協会

製造業などにおける労働者の就業の安定労務管理の安全を図り、これらの産業が必要とする技能労務者の養成を行い、産業の発展に資することを目的とした製造系人材サービスの業界団体です。

安心・安全な職場づくりで、製造アウトソーシング業界の適正化を推進

一般社団法人 日本生産技能労務協会
理事 青木 秀登さん
日本経済の代名詞ともいえる「ものづくり」の実力。その製造業の現場を、質の高い人材サービスで支えているのが、製造請負・製造派遣などの製造アウトソーシング業界だ。東日本大震災後には、被災地での労働力の需給バランス調整にも大きな役割を果たした。この製造アウトソーシング業界の健全化、適正化を推進し、製造業の最前線を担う人々が安心して働ける環境の実現を図る業界団体が日本生産技能労務協会(技能協)だ。同協会の具体的な取り組みについて聞いた。

製造アウトソーシング業界の健全な発展のために設立

― まずは、技能協の概要からお聞かせいただけますでしょうか。

青木 秀登さん photo「一般社団法人 日本生産技能労務協会」は、製造請負・製造派遣など製造アウトソーシング業界で働く方々の雇用の安定、安全な職場環境の整備、技能の養成などを目的として、2000年に設立された公益法人です。

この2000年というのは、ちょうど製造派遣解禁の話が具体化してきた時期に当たります。それまで製造アウトソーシング業界には、業界全体の目的や理念などを集約していくような団体がありませんでしたので、この機会に業界の健全な発展をめざすべく、厚生労働省の認可を受けた社団法人として、有志企業十数社で立ち上げたのが最初です。

現在の会員企業は81社。業界を代表する優良企業には、ほぼ加盟していただいており、他に広告や住宅、備品の供給などで深く関わる企業にも賛助会員という形でご協力いただいています。

当協会の主な業務分野は三つあります。まず、コンプライアンスや安全衛生管理などを徹底していく「労働者の就業促進業務」、次に階層別・職能別教育や研修制度を中心とした「労務管理改善促進業務」、そして各種資格取得を支援する「労働者の技能養成業務」です。

製造アウトソーシングは、何といっても「人材」が核になるサービス業です。安全な職場環境や充実した待遇、さらには一人ひとりが能力を伸ばしていける教育・研修の整備などを通じて、多くの方々に安心して働いていただくことこそが、業界発展の第一歩であると考えています。

「優良かつ適正な事業者」として認定する制度を運営

― 具体的な活動内容についてお教えください。

2009年、技能協では、今後の製造アウトソーシング業界全体の行動指針にしたいという思いを込めた「CSR宣言」を発表しました。人間尊重の基本理念に基づき、働く人々の権利を守り、社会発展に寄与するという私どものミッションを、行動憲章に具体化したものです。この宣言をベースに、厚労省からの委託事業である「製造請負事業改善推進協議会」による『製造請負優良適正事業者認定制度』の運営のバックアップや、請負のガイドラインを示した「製造請負ガイドブック」の発行などを行っています。

「製造請負優良適正事業者認定制度」は、請負業務に関わる法令を遵守している事業者のうち、さらに雇用管理の改善と請負体制の充実化を実現している事業者を「優良かつ適正な事業者」として認定するものです。審査は非常に厳しく、また3年ごとに更新の必要があります。逆にいえば、認定された事業者は、クライアント企業からもそこで働く人材からも大きな信頼を得られることを意味します。2010年度の認定企業は13社で、そのうち12社が私ども技能協の会員企業でした。これは誇らしいことであり、今後もっと増やしていきたいと考えています。

「製造請負ガイドブック」は、適正な請負業務の推進や雇用管理の改善に十分なノウハウを持たない事業者のための事業運営マニュアルとチェックシートです。また、このガイドブックに準拠する形で事業所運営を行える責任者を養成する「事業所責任者研修」も、実務編・安全管理編・法令編の3部構成で行っています。

この他、業界を代表する形で、連合などの労組や経済諸団体との連携も進めており、働く方々の雇用や待遇についての共同宣言も出しています。これらの活動を通じて、製造アウトソーシングの必要性、有効性を広く社会に認識していただくことも当協会の重要な仕事と考えています。

会員には「情報提供」と「教育研修」を提供

― 事業者としては、技能協に加盟するとどのようなメリットがありますか。

青木 秀登さん photo大きく分けますと「情報提供」と「教育研修」の二つの面でメリットがあると思っています。

「情報提供」面では、年4回の会員交流会をはじめ、勉強会・セミナーなどに参加することができます。これらの会合では、与野党の政治家や厚労省の担当者などを招いて、製造アウトソーシングに関連する各種法令の改正情報、審議状況などを直接聞く場を設けています。もちろん、業界からの意見を伝えることにも積極的に取り組んでいます。また、普段はライバル同士の同業界の方々と意見交換、情報交換する中で得られるものも多々あると思います。

「教育」面では、さきほども触れました「事業所責任者研修」以外に「職長研修」「ビジネスマナー研修」など、人材のレベルアップを図る機会を豊富に設け、会員企業限定や会員割引受講料などで優遇しています。事業所責任者の資格制度も運用しており、資格取得者は、クライアント企業との間で円滑に業務を進める知識・能力を身に着けているという自信、自覚を持てるようになっています。

製造アウトソーシングは、災害時にも大きな役割を果たす

― 今、力を入れられているテーマはどのようなものですか。

現在、継続審議になっている「派遣法改正案」には、業界として一貫して反対しています。東日本大震災の被災地でも、住宅と仕事を同時に失われたような方に対して、その両方をセットで、しかも迅速に提供できる製造アウトソーシングは、非常に大きな役割を果たしました。もちろん、災害時以外にも労働力の需給バランスを調整する製造アウトソーシングの機能は、社会から求められているものです。それを大幅に規制してしまうことには、やはり問題があると考えます。

ただ、こうした私どもの主張を広く理解していただくためには、製造アウトソーシング業界全体もコンプライアンスをより徹底していかなくてはなりません。現実問題として、当協会に加盟していない事業者の中には社会保険に未加入であったりする例もあります。優良かつ適正な事業者を育成していくことは、製造アウトソーシング業界のメッセージを広く伝えるためにも不可欠なものです。

一社だけではなかなかあげられない現場からの声を政治や行政、社会に届けていくためにも、できるだけ多くの優良事業者には、当協会に加盟していただきたいと考えています。

(2011年7月11日 東京都・千代田区 ランスタッド株式会社にて)

青木 秀登(あおき ひでと)●株式会社アイライン(現ランスタッド株式会社)にて営業、広報などの分野でキャリアを重ね、現在は同社執行役員・総合営業推進部 総合営業部長。技能協では政策広報委員など4期8年にわたって理事を務めている。


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