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一般社団法人 日本人材紹介事業協会

厚生労働大臣の許可を受けてホワイトカラーを中心とした職業紹介を行う人材紹介事業者の団体です。会員会社は倫理綱領を採択し、事業運営を行っています。

職業紹介の持つ専門性と倫理性の向上を図る

一般社団法人 日本人材紹介事業協会
事務局長 岸 健二さん
業種・業界を超えた人材移動が本格化している現在、企業からも働く人からもより注目されるようになっているのが、人を介した転職支援サービス、人材紹介だ。社会からの期待が大きくなるのに比例して、人材紹介会社にとっては、個人情報保護を中心とした信頼性の向上が、一層欠かせないものとなっている。業界の健全な発展のために日本人材紹介事業協会(人材協)が行っているさまざまな取り組みについて聞いた。

人材協の最大の目的は、規制に頼らないコンプライアンス、倫理観の維持

― まずは人材協の概要からお聞かせいただけますでしょうか。

「一般社団法人 日本人材紹介事業協会」は、厚生労働省の許可を得てホワイトカラーの職業紹介を行う人材紹介会社を会員とする公益法人です。

前身は、1970年代から主に人材紹介業の規制緩和を求める活動を行ってきた業界団体でしたが、1999年に改正職業安定法が施行されたことによって、規制緩和という当初の目的はほぼ達成されました。これは同時に、それまで当局が法律によって細かく行っていた規制が、業界の自主的な管理に委ねられることを意味します。そこで、人材紹介業の信頼性を高めていくためのさまざまな取り組みを行う自律的な組織として、人材協が2000年に社団法人化され、現在に至っています。

岸 健二さん photo会員企業は、2011年4月現在で全国275社となっています。ホワイトカラー以外を扱う在来型のものを含めて職業紹介業の許可を得ている事業所は、全国で約1万7000ヵ所ありますが、ホワイトカラーを取扱う紹介業の方は登録型、サーチ型、再就職支援型など業態に関わりなく加盟していただいており、また人材派遣やコンサルティング、教育研修、業務請負などを兼業としている企業も全体の9割以上となっています。

人材協の最大の目的は、規制に頼らないコンプライアンス、倫理観の維持です。人材紹介は、人生の中でも非常に大きな決断となる転職を支援する仕事ですから、的確なアドバイスを行うための高い専門性はもちろんのこと、法令順守、正しい情報提供や利用者の意思の尊重といった基本的な倫理性が必要不可欠です。人材協が率先して活動を行うことにより、産業界や人材を含む社会から広く信頼していただける業界にしていくことが何より重要だと考えています。

人材育成と情報提供を軸に会員企業をサポート

― 具体的にはどのような取り組みを行われているのでしょうか。

人材協の活動には大きく分けて二つあります。第一には、研修・講習を中心とした「教育・研修機会の提供」、第二がニューズレターやメールマガジン発行による「専門的、かつ迅速な情報提供」です。いずれも正しい知識を持つことによって、「知らなかった」ために起こるさまざまなトラブルをなくしていこうという事業です。

まず、「教育・研修機会の提供」では、ホワイトカラー紹介事業者向け研修として「入門編」「基礎編」「演習編」「実践編」「事例研究講座」「業界研究セミナー」「判例研究セミナー」「コンサルタント、シニアコンサルタント資格講座」など、従事者のキャリアに応じた研修セミナーを多数実施しています。

それぞれについて簡単に説明しますと、入門編はほぼ未経験者向けの内容となります。人材紹介会社は、比較的小人数で運営されている会社も多く、当協会の会員企業も約4分の3が10名以下の組織です。こうした小事業所から、新人研修などになかなか手が回らないという悩みを多くお聞きした結果、新人研修を当協会がまとめてお引き受けする入門編が生まれました。

実践編は、人事や採用についての基礎的な知識を得てもらうためのセミナーです。以前は、人材紹介会社のコンサルタントというと、人事・採用経験者が多かったのですが、最近は営業や技術系出身の方の割合も高くなり、人事制度や採用プロセスについて具体的に経験がないというケースが増えていることに対応したものです。また、演習編は求人開拓のやり方やミスマッチの分析を、具体例に沿って学べる内容となっています。

岸 健二さん photoセミナーの中で最も専門性が高いのがコンサルタント、シニアコンサルタント資格講座です。この資格は当協会が自主的に制定した資格で、人材紹介の現場でとても重要になる関連法規の知識やチームリーダーとしての力量を持つ人材を育成するものです。名刺に資格保持者であることを入れている会社も多く、業界内でも評価の高い資格と自負しています。

これらのすべてのセミナーは、非会員企業でも受講できますが、会員の場合は特別割引価格でお申し込みができます。

また、すべての人材紹介会社で設置を義務づけられている「職業紹介責任者」資格取得のための講習についても全国の大都市で実施しており、2011年度は定員2800名の規模で開講しています。

当協会のもう一つの活動の軸、「情報提供」の活動では、現在「人材協ニューズレター」とメールマガジン「JESRACLIP(ジェスラクリップ)」を会員企業限定で発行しています。会員企業であれば購読料は無料です。

雇用・労働を取り巻く環境は変化のスピードが速く、一般メディアではあまり取り上げられない情報が非常に重要であるケースが多々あります。そこで、当協会では専門性の高い情報をいち早くご提供することに力を入れています。

人材協ニューズレターは、年間80回程度の発行で、ファックスまたはEメールでお届けし、セミナーや講習、イベントのご案内などが中心となります。一方のJESRACLIPは、年間150~160回発行で、厚労省や関連機関・団体の各種リリースや資料、統計の中から人事・採用に関連性の高い情報をピックアップし、要約と簡単な解説つきで発信しています。

コンプライアンスを重視し、高い倫理性・専門性を保つことが生き残りの条件

― 最後に、業界の企業、業界で働く方々へのメッセージをお願いします。

人材紹介に関しては、現実問題としてまだまだ多くのトラブルが起こっています。そして、それらの大部分が当協会に非加入の人材紹介会社に関連して発生しているという現状があります。「求人情報が不正確」というものから、「個人情報の流用」「企業情報の漏えい」などパターンはさまざまですが、いずれも基本的なルールを「知らなかった」ことが倫理性の欠如につながって起こっているトラブルだといえます。ぜひ正しい知識を得て、企業からも人材からも、さらには社会全体からも信頼される存在になってほしい、そのために当協会をぜひご活用いただきたいと思っています。

当協会自身も提供しているサービスが、会員企業・業界、そして社会の実態や要望に合致しているのかを実態調査によって検証していく方針です。変化の激しい状況に的確に対応していきたいと考えています。

規制緩和が実施されて以降、多くの企業が人材紹介業に参入し、中には利益第一主義の企業もあったと思います。しかし、結果を見ればそういう企業はほとんどうまくいっていません。最終的に評価され残っていくのは、利用者である転職希望者や求人企業を大切にした紹介会社です。コンプライアンスを重視し、高い倫理性・専門性を保てることが、この業界での成功の秘訣であることを、最後に改めて申し上げたいと思います。

(2011年6月27日 東京都・港区 一般社団法人日本人材紹介事業協会にて)

岸 健二(きし けんじ)●1949年東京生まれ。中央大学法学部法律学科卒。百貨店にて主に人事・法務畑を歩んだ後、人材紹介業界へ。約15年のキャリアを経て2002年より人材協事務局次長、2006年より同事務局長。


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