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掲載日:2022/09/20

「2022年度 新入社員意識調査」新入社員の理想の上司・先輩は「丁寧に指導する人」が7割

「叱ってくれる人」や「情熱を持っている人」は、2012年から大幅にダウン
抵抗がある業務は、「指示が曖昧なまま作業を進めること」が1位

 

一般社団法人日本能率協会(JMA、会長:中村正己)は、小会が提供する新入社員向け公開教育セミナーの参加者を対象に、仕事や働くことに対しどのような意識を持っているか調査を行いました。

この調査は、4月4日~4月8日にインターネット調査で実施し、545人から回答を得ています。
 

【トピックス】

  1. 理想の上司・先輩は、「仕事について丁寧に指導する人(71.7%)」が1位で2012年以降の調査で過去最高。2012年度数値の高かった「場合によっては叱ってくれる上司・先輩」や「仕事の結果に対する情熱を持っている上司・先輩」は大幅にダウン。
     
  2. 仕事の不安は、人間関係「上司・同僚などの職場の人とうまくやっていけるか(64.6%)」が1位
     
  3. 抵抗がある業務は、「指示が曖昧なまま作業を進めること」が1位
     
  4. 意欲や能力を高めるための上司や人事への期待は、「成長や力量に対する定期的なフィードバック」が6割
     
  5. 仕事よりもプライベートを優先したい人は8割
     
  6. 仕事は、「量」より「質」で評価してほしいが8割
     
  7. キャリアイメージを描いている人は5割。そのうち5年先が3割。10年先が3割。


【調査結果の詳細】
※集計結果は百分率(単位:%)で表示し、小数点第2位を四捨五入しました。そのため、合計が100%にならないものがあります。

1.理想の上司・先輩は、「仕事について丁寧に指導する人(71.7%)」が1位で2012年以降の調査で過去最高。2012年に数値の高かった「場合によっては叱ってくれる上司・先輩」や「仕事の結果に対する情熱を持っている上司・先輩」は大幅にダウン。

理想の上司を尋ねたところ、「仕事について丁寧に指導する上司・先輩」が71.7%で1位となりました。
過去に実施した調査では、2020年は59.3%、2014年は57.2%、2012年は52.4%となっており、過去最高となりました。
なお、2012年、2014年に数値の高かった「場合によっては叱ってくれる上司・先輩」や「仕事の結果に対する情熱を持っている上司・先輩」は、今回大幅に数値が下がっています。
 

2.仕事の不安は、人間関係「上司・同僚など職場の人とうまくやっていけるか(64.6%)」が1位。
仕事をしていく上での不安について尋ねたところ、「上司・同僚など職場の人とうまくやっていけるか」が64.6%で1位となりました。続いて2位は「仕事に対する現在の自分の能力・スキル」(53.4%)。こちらも3年前の調査から大幅に高まっています。
なお、社外に対する人脈作りに対する不安は年々減っています。
 

3.抵抗がある業務は、「指示が曖昧なまま作業を進めること」が1位
仕事をしていく上での抵抗感について尋ねたところ、「上司や先輩からの指示があいまいでも質問しないでとりあえず作業を進める」との回答が「抵抗がある」(「抵抗がある」+「どちらかと言えば抵抗がある」)との回答が、82.7%ありました。8割が「抵抗がある」と回答しています。
 

4.意欲や能力を高めるための上司や人事への期待は、「成長や力量に対する定期的なフィードバック」が6割
意欲や能力を高めるための上司や人事への期待を尋ねたところ、「成長や力量に対する定期的なフィードバック」が61.8%となり、続いて「ワークライフバランスをとれる柔軟な働き方ができる環境づくり」は、51.0%となりました。
 

5.仕事よりもプライベートを優先したい人は8割
仕事・働き方に対する考えについて尋ねたところ「プライベートを優先したい」(「プライベートを優先したいという考えに近い」+「どちらかというとプライベートを優先したいという考えに近い」)との回答が、82.7%ありました。また、「定年まで1つの会社に勤めたい(「定年まで一つの会社に勤めたいという考えに近い」+「どちらかというと定年まで一つの会社に勤めたいという考えに近い」との回答が、64.5%ありました。
 

6.仕事は、「量」より「質」で評価してほしいが8割
働きたい職場について、「働いた仕事の“量”で評価される職場」と、「働いた仕事の“質”で評価される職場」のどちらに近い考え方か尋ねたところ「働いた仕事の“質”で評価される職場」(「働いた仕事の“質”で評価される職場という考え方に近い」+「どちらかというと働いた仕事の“質”で評価される職場という考え方に近い」)との回答が、82.6%ありました。
 

7.キャリアイメージを描いている人は5割。そのうち5年先が3割。10年先が3割。
自身のキャリアイメージを描いているか尋ねたところ、「描いている」(「描いている」+「どちらかと言えば描いている」)との回答が、55.2%ありました。また、キャリアイメージを描いていると回答した人に対し、「何年先までキャリアイメージを描いているか」尋ねたところ、「5年(34.2%)」「10年(35.9%)」となりました。

 

結果を受けてコメント
1の理想の上司・先輩像では、「丁寧な指導をする人」が高まり、4の意欲や能力を高めるための上司や人事へ期待は、「成長や力量に対する定期的なフィードバック」が高まっており、比較的手厚い対応を求める傾向にあります。

2012年の調査から「叱る人」は大幅にダウンしています。「叱るよりもほめて伸ばす!」という風潮の中で、「叱る」または「叱られる」はあまりなじみがないのかもしれません。

3の「指示が曖昧なまま作業を進めること」に対しては、8割が抵抗を感じており、質問のしやすい風土や対応が求められています。
 一人ひとりの個性を育てながら、丁寧に対応していくことが求められる中で、1on1ミーティングなど上司と部下の対話の機会を活用する企業も増えています。また、上司に対しては、今までの育成方法を見直し、ときには上司への育成方法に対する教育機会をつくることも必要ではないでしょうか。

 

【調査概要】
調査名称2022年度新入社員意識調査
調査期間2022年4月4日~2022年4月8日
調査対象日本能率協会の新入社員向け公開教育セミナー参加者
調査方法インターネット調査
回答数545人
属性: [性別]男性:352人(64.6%)、女性:192人(35.2%)、その他:1人(0.2%)
[最終学歴]高校卒:139人(25.5%)、高専・専門・短大卒:62人(11.4%)、大学卒:279人(51.2%)、大学院卒:63人(11.6%)、その他:2人(0.3%)
[学部・学科]文系:199人(58.0%)、理系:127人(37.0%)、その他:17人(5.0%)
[業種]製造業:208人(38.2%)、非製造業:337人(61.8%)
 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(一般社団法人日本能率協会/ 9月12日発表・同プレスリリースより転載)