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掲載日:2022/04/21

賃金構造に関する最新調査

中企業の男性短時間労働者は大企業・小企業と比べ1.2倍以上高い賃金を得ることが判明
賃金構造基本統計調査から「短時間労働者の賃金構造の実態」を調査

組織・人事コンサルティングファームであるセレクションアンドバリエーション株式会社(以下、当社、本社:東京都港区南青山、大阪市西区、名古屋市西区 / 代表取締役社長:平康慶浩)は、賃金構造に関する分析を実施し、「短時間労働者(※1)の賃金構造の実態」を公表いたしました。
2019年4月から施行された働き方改革関連法により、働き方に関するルールが見直され、フレックスタイム制度の拡充や雇用形態に関わらない公正な待遇の確保が推奨されるなど、柔軟で多様な働き方が選択できる社会へと変化しつつあります。特に、子育てや介護を理由に、各自のライフスタイルに応じた短時間労働のような働き方はあたりまえになっています。
本レポートでは、平成24年度から令和3年度までの賃金構造基本統計調査をもとに、日本企業における「短時間労働者の賃金構造の実態」を調査・分析し、その結果を概説します。

(※1) 本調査における、「短時間労働者」とは、同一事業所の一般の労働者より1日の所定労働時間が短い又は1日の所定労働時間が同じでも1週の所定労働日数が少ない労働者を指す。
 

調査結果概要
《 企業規模別、短時間労働者の1時間当たり賃金比較(平成24年から令和2年までの10年比)》
・短時間労働者の1時間当たり賃金は、すべての規模の企業において、男女どちらも平成24年から令和元年まで緩やかに上昇しており、令和元年から令和2年にかけては、急激に増加しています(※2)。
・令和3年においては、男女どちらも中企業において賃金は1,930円(男性)、1,359円(女性)と最も高いです。特に、男性において規模別の賃金差が大きく、中企業は大企業の1.31倍、小企業の1.20倍です。

(※2) 令和2年調査より、調査方法が変更され、短時間労働者全体が集計対象となった。令和元年調査までは、1時間当たり賃金が著しく高い一部の職種の労働者は集計対象外であった。主に、「教育、学習支援業」および「医療、福祉」に従事する者が除外されていた。

《 企業規模別、短時間労働者の年齢階級別1時間当たり賃金(令和2年時点)》
・年齢と賃金の相関性は、企業規模にかかわらず、男性において高く、女性において低い傾向にあります。全体平均をもとに25歳~54歳にかけて生じる賃金差を算出したところ、男性は940円の差が生じますが、女性は150円の差にとどまっています。
・年齢と賃金の相関性は、中企業の男性において最も高いことが分かります。25歳~54歳にかけて生じる賃金差は1,510円と、非常に大きいです。 

《 まとめ 》
調査の結果、令和3年時点で、大企業および小企業よりも、中企業において男女ともに短時間労働者の1時間当たり賃金が最も高く、男性では1,930円、女性では1,359円であることが分かりました。また、中企業における賃金の高さは、男性において顕著であることが明らかになりました。

2022年10月より短時間労働者の社会保険適用範囲が変更されるなど、短時間労働者と企業との関係性は今後より一層密になることが予想されます。短時間労働者に対しても適切な労働環境を提供する必要性は今後ますます高まると推察されます。


■調査概要
調査にあたり、以下のデータを使用。
・調査対象:調査労働者の属する企業の全常用労働者(※3)が10人以上の企業を対象とした。なお、常用労働者 1,000人以上を「大企業」、100~999人を「中企業」、10~99人を「小企業」に区分した。

(※3) 「常用労働者」とは、期間を定めずに雇われているか、1か月以上の期間を定めて雇われている労働者を指す。

・出典資料:厚生労働省「平成24年~令和3年賃金構造基本統計調査」
 

◆本調査の詳細は、こちらをご覧ください。

(セレクションアンドバリエーション株式会社/4月15日発表・同社プレスリリースより転載)