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掲載日:2022/02/17

~中途採用に関する調査 企業編~ 入社後に「期待したほど成果をあげていない」62.7%

「識学」を使った経営・組織コンサルティングや従業員向け研修を展開する株式会社識学(本社:東京都品川区、代表取締役社長:安藤広大)は、2022年1月19日(水)~20日(木)に「中小企業の中途採用に関する調査」を行いました。


■調査結果トピックス

  • 2022 年に中途採用を行う見込みは「行う予定」57.7%、「決まっていないが可能性はある」26.3%であわせて 84.0%。
  • 中途採用を始める際に、採用したい人物像や雇用条件として社内で設定している評価項目は「求める人物の人柄・性質」64.7%、「これまでの経験・実績」55.0%、「持っているスキル・能力」54.7%が上位に。「自社で出してほしい結果」をあらかじめ設定している企業は 26.0%にとどまる。
  • 社内で設定した評価項目と評価基準を社員と共有する方法は「口頭で説明」68.9%が最多。
  • 入社後に期待した成果をあげていないと感じたりそのような評判を聞くことがある 62.7%。
  • 中途採用で「こんなはずではなかった」と感じた経験がある 75.7%

 

【調査結果まとめ】
人柄を評価するだけでは不十分!?
「入社後に求める結果」を明確に提示しておくことが重要。

―人柄を重視するも、うまく採用できている企業は少ない
本調査において、「中途採用の選考で重視すること」で上位に入ったのは「コミュニケーション能力」や「協調性」、「誠実性」といった人柄に関する項目でした。しかし、中途採用にかかわった経験のある方の75.7%が「こんなはずではなかった」と感じたことがあると回答しており、その回答の中には、入社した社員の「人柄」に関する内容も複数含まれていました。多くの企業が人柄を重視した採用を行いたいと考えているのに対し、実際は苦戦している企業が多いのかもしれません。

―人柄を見抜けない採用担当者の問題なのか?
入社した社員に対する「こんなはずではなかった」はなぜ発生するのでしょうか?容易に考えられる原因としては、「採用担当者に人柄を見抜く力が無かったから」なのかもしれません。しかし、高い精度で人柄を見抜ける採用担当者を育成するのには大きなコストがかかるため、この原因を取り除くアプローチは現実的ではないでしょう。

―「こんなはずではなかった」が発生する真の原因
では、真に取り除くべき原因は何でしょうか?識学では、それを「認識のズレ」と考えています。ここでの「認識のズレ」は大きく分けて2種類です。1つは、社内間の認識のズレです。例えば、人事担当と面接する現場の担当者で「評価項目」や「評価基準」の認識がズレている場合、後から「なぜあんな人を採用したのだ!」ということになりかねません。もう1つは、採用担当者と応募者間での認識のズレです。例えば、面接する担当者と応募者の間で「仕事内容」に対する認識がズレている場合、後から「説明された仕事内容と全然違う!」ということになりかねません。これら2つは、大きなコストをかけることなく取り除くことが可能な原因です。

―認識のズレをなくすために行うべきこと①~社内間~
本調査では、68.9%の企業が口頭説明で、応募者の評価項目や評価基準を社内共有していることが分かりました。「口頭説明だから認識がズレる」とは言い切れませんが、やはり、評価項目や評価基準は明文化し、曖昧な表現を極力排除した形で社内共有することが望ましいと考えられます。

―認識のズレをなくすために行うべきこと②~採用担当者・応募者間~
識学では、採用担当者・応募者間で認識のズレを減らすために大事なことは、企業が応募者に「入社後に求める結果」を明確に提示することだと考えています。なぜなら、結果は数字で表現できるため、認識がズレにくいからです。多くの会社は、仕事内容や必要なスキルは提示しますが、「求める結果」については提示を行う企業が少ない傾向にあります。実際、本調査でも、入社後に「自社で出してほしい結果」をあらかじめ社内で設定している企業は26.0%にとどまりました。仕事内容やスキルは、あくまでも結果を出すための手段であり、状況に応じて変更されるものです。まずは「どんな結果を出すために人を採用したいのか」をあらためて言語化することから始めてみてはいかがでしょうか。

 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(株式会社識学 / 2月16日発表・同社プレスリリースより転載)