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掲載日:2022/01/28

「経営理念(ミッション、パーパス)」の従業員認識度・共感度について 54.0%が勤務先の経営理念に共感

総合転職エージェントの株式会社ワークポート(所在地:東京都品川区、代表取締役社長 CEO:田村高広)は、全国の転職希望者386人(20代~40代・男女)を対象に、会社の存在意義や価値観を表す「経営理念(ミッション、パーパス)」が従業員にどの程度理解・共感されているかについてアンケート調査を行いました。


■【勤務先の経営理念の理解度】 70.9%が理解
経営理念が「そもそもない」と回答した人を除く337人に、経営理念を理解しているか聞いたところ、「十分理解している」が38.9%、「やや理解している」が32.0%と、おおよそ理解している人が70.9%と大多数であることがわかりました。

■【勤務先の経営理念の共感度】 54.0%が経営理念に共感
現在(または直近)の勤務先の経営理念に共感しているか聞いたところ、「やや共感している」と回答した人が35.6%と多数で、「大変共感している」と回答した人は18.4%と2割に満たない結果となりました。全体的にみると共感している人が54.0%と、自身が働く会社とおおよそ価値観が一致していると感じている人は半数を超えていることがわかりました。
共感する理由としては「自社のビジネスとリンクしており、社会貢献ができるビジョン・ミッションである」(30代・男性・管理)、「自分の業務がそこにつながっている実感がある」(40代・女性・管理)など、自身の仕事が社会貢献に繋がっているという実感を得られているからだという意見が多く挙がりました。そのほか「自身のポリシーに近い理念」(30代・男性・コンサルタント)など、自身の考えや価値観に合致しているという意見も目立ちました。また「納得のいく、簡単な言葉で示されている」(40代・男性・機械系エンジニア)など、わかりやすさが共感に繋がっているという意見や、「働くモチベーションとなる」(40代・女性・企画)など、自身の働く指標となっているという人も多く見受けられました。
「やや共感している」とした人からは、経営理念に共感するものの、浸透度に関する課題を指摘する意見も挙がりました。
「あまり共感していない」(28.8%)、「まったく共感していない」(17.2%)と回答した人からは、「机上の空論めいている」(20代・男性・機械系エンジニア)などの意見が挙がり、経営理念と現実に乖離が生じると共感できない人が多いことがわかりました。

■【現職入社時に経営理念をどの程度重視したか】 重視しなかった人が65.6%
現在(または直近)の勤務先に入社する際に、経営理念を重視していたか聞いたところ、「あまり重視しなかった」が34.5%、「まったく重視しなかった」が31.1%と重視しなかった人が大半を占める65.6%という結果になりました。「とても重視した」は11.1%、「重視した」は23.3%と、重視する人は34.4%と少数であることがわかります。

■【転職時に経営理念をどの程度重視するか】 重視する人が70.2%
転職先の会社を選ぶ際に経営理念を重視するか聞いたところ、「とても重視する」が22.3%、「やや重視する」が47.9%と、重視する人が70.2%という結果になりました。「あまり重視しない」は22.0%、「まったく重視しない」は7.8%と、重視しない人は29.8%でした。入社時に重視した人の割合と比較すると、転職時には「重視する」とした人がが35.8ポイント増えています。

重視する理由を聞いたところ、「今の会社にいて経営理念に納得ができなくなり、初めてその重要性に気付いた」(20代・男性・クリエイター)など、前職や現職選びの後悔をきっかけに重視するようになったという意見が多く挙がりました。
一方、重視しない理由を聞いたところ、「実態が不明。経営理念が抽象的な事も多く、あまり参考にならない」(40代・女性・事務)など、必ずしも会社の実態に経営理念が反映されているとは限らないとする意見が多数ありました。
また、経営理念よりも自身のキャリア形成やスキルアップができる環境かを重視するという意見も挙がりました。

■【経営理念に共感できない会社への転職について】 53.6%が応募意欲は下がる
転職の際に、会社の経営理念に共感できない場合は応募を見送る人は「はい」が53.6%と、「いいえ」の46.4%を上回りました。
応募を見送る理由を聞いたところ、「共感できない経営理念のために働く矛盾を抱えたままではモチベーション高く働けない」(40代・女性・管理)など、経営理念への共感は、意欲高く働き続けるために必須という意見が多く挙がりました。ほかにも、価値観の不一致による短期離職への不安の声や、「共感しないまま入社すると社員だけでなく会社にとってもマイナスだという声も挙がりました。
一方、経営理念に共感できなくても応募に影響しない理由を聞いたところ、「経営理念に関係なく職場環境、仕事内容、その他条件を優先する」(30代・男性・研究開発)など、経営理念に共感できなくとも職場環境や給与など、ほかに重視したい条件を満たしていれば問題ないという意見がありました。また、「共感できない場合でも、貢献できることはある」(20代・男性・建築)など、経営理念は業務とは関係が薄いと考える人も少なくありませんでした。

 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(株式会社ワークポート / 1月27日発表・同社プレスリリースより転載)