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掲載日:2021/11/16

令和2年転職者実態調査の概況

~現在の勤め先に満足な転職者(注1)は、不満足な転職者を大幅に上回る〜
満足度 D.I.(注2)(「満足」 - 「不満足」)は、42.0 ポイント


厚生労働省では、このほど、令和2年「転職者実態調査」の結果を取りまとめましたので、公表します。
「転職者実態調査」は、転職者の採用状況、就業意識等の実態を把握することを目的としています。今回の調査は、5人以上の常用労働者を雇用する事業所から約17,000 事業所及びそこで働く転職者から約 10,000 人を無作為抽出し、令和2年10月1日現在の状況について実施したものです。有効回答率は事業所調査で 53.1%、個人調査で 55.9%でした。


【調査結果のポイント】

<事業所調査>

  1. 「一般労働者(いわゆるフルタイム労働者)がいる事業所」のうち、「転職者(注1)がいる 事業所」割合は33.0%であり、「雇用期間の定め無しの転職者がいる事業所」は28.9%、「1 年以上の雇用期間の定め有りの転職者がいる事業所」は8.7%となっている。
  2. 転職者を採用する理由(3つまでの複数回答)は、「管理的な仕事」及び「専門的・技術 的な仕事」は、「経験を活かし即戦力になるから」及び「専門知識・能力があるから」の割 合が高く、その他の職種は「離職者の補充のため」などの割合が高い。
  3. 今後3年間に「転職者を採用する予定がある」事業所割合は53.3%であり、このうち、「転 職者を優先して採用したい」が35.7%、「新規学卒者を優先して採用したい」が12.3%となっている。


<個人調査>

  1. 転職者が直前の勤め先を離職した主な理由は、「自己都合」が76.6%と最も高い。「自己 都合」による離職理由(3つまでの複数回答)は、「労働条件(賃金以外)がよくなかった から」が28.2%で最も高く、次いで「満足のいく仕事内容でなかったから」が26.0%、「賃 金が低かったから」が23.8%となっている。
  2. 転職者が現在の勤め先を選んだ理由(3つまでの複数回答)は、「仕事の内容・職種に満足 がいくから」が41.0%で最も高く、次いで「自分の技能・能力が活かせるから」が36.0%、「労働条件(賃金以外)がよいから」が26.0%となっている。
  3. 転職者の現在の勤め先における職業生活全体の満足度について、D.I.(注2)(「満足」-「不満足」)は、42.0ポイントであり、男が46.5ポイント、女が 35.9ポイントとなっている。

(注1)
この調査の「転職者」とは、雇用期間の定めが無い又は1年以上の雇用期間を定めて雇用する一般労働者(いわゆるフ ルタイム労働者)のうち、当該事業所に雇用される前の1年間に他企業に雇用された経験のある者(移籍出向を含む)で あって、令和元年10月1日から令和2年9月30日の間に雇用されたものをいう。ただし、他企業に雇用された経験が、 学生アルバイト及び1か月以内の臨時的な仕事のみである場合は含めない。
(注2)
この調査の満足度 D.I.とは、「満足」及び「やや満足」と回答した転職者の割合から、「不満」及び「やや不満」と回 答した転職者の割合を差し引いた値である。
プラスであれば、満足している転職者の方が多いことを示す。満足、不満のような対照的な属性の構成比があるとき、 全体の傾向をみるために差をとったものを一般に D.I. (Diffusion Index:ディフュージョン・インデックス)という。

 

◆詳しくはこちらをご覧ください。

(厚生労働省/11月8日発表・報道発表より転載)