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掲載日:2021/07/21

コロナ禍の移住と働き方に関する調査

ビジネスSNS「Wantedly」を運営するウォンテッドリー株式会社は、コロナ禍における移住と働き方に関する調査結果を発表します。


コロナショックを機に移住者数が増加。2021年6月は昨年同月比で4.1倍

ビジネスSNS「Wantedly」ユーザーに対し、2021年6月30から7月6日にかけ、1,968名を対象に「移住と働き方に関する調査結果」を実施しました。

■「移住と働き方に関する調査」調査サマリー
・直近3年間で移住した人は20%。コロナ禍に入り増加し、2021年6月の移住者は昨年同月比で4.1倍
・移住者割合が多い職種1位はマーケティング(26%)、移住者割合が最も多い年代は20~24歳(26%)
・移住理由の1位はテレワークの普及による居住地域の見直し(26%)
・移住して良かったこと1位は「家賃などの生活コストが下がった」(42%)
・移住して課題に感じること1位は「知り合いがいないのが寂しい」(39%)
・移住しなかった人でも24%は移住を検討していた
・移住しなかった理由1位はアフターコロナの会社の方針が見えず、まだ動く時ではないと考えたため(48%)
・移住に伴い転職した人は59%。転職で最も重視した点は「仕事内容のやりがい」(69%)
・転職なき移住者の働き方1位は「転職せずにテレワークで働いている」(51%)


■ 全回答者のうち、20%が3年以内に移住を経験
全回答者1,968名のうち20%にあたる395名が調査タイミングから3年以内に移住を経験したと回答しました。※移住の定義:移動前後の居住都道府県が異なる移動を移住と定義

■ コロナ禍で増加する移住者
移住タイミングを元に移住者数の月次推移を算出しました。コロナ禍に入り月次の移住者数は増加し、2021年6月の移住者は昨年同月比で4.1倍という結果に。※2018年6月時点移住者数を100として算出

■ マーケティング職の移住者割合が最多という結果に
回答者を職種別に分類し、それぞれの分類における移住者割合を算出したところ、職種によって大きな差は見られなかったが最多はマーケティングの26%、次いでプロダクトマネージャーの22%という結果に。

■ 年齢別の移住者が占める割合では、20~24歳が一位で25%という結果に。
回答者を年代別に分類し、それぞれの分類における移住者割合を算出したところ若年層ほど比率が高く、20~24歳で25%、30~34歳、25~29歳で23%という結果になりました。

移住理由1位はテレワークの拡大。良かった点と課題も明らかに

移住した理由を聞いたところ、1位が「テレワーク主体の働き方になり、家賃が高い都心に住む理由がなくなったため」(26%)、2位が「実家の近くに住みたいと考えたので」(22%)、3位が「自然が多い場所に住みたいと考えたため」(21%)という結果に。

■移住して良かった点のトップは生活コストの低減、課題のトップは知り合いがいない寂しさ
移住して良かった点を聞いたところ、1位が「家賃などの生活コストが下がった」(42%)、2位が「生活のペースがゆっくりになった」(39%)、3位が「満員列車に乗らなくて良くなった」(35%)という結果に。
一方、移住して課題に感じる点については1位が「知り合いがいないのが寂しい」(39%)、2位が「都心と比較して仕事が少ないので、今後のキャリアが不安」(27%)、3位が「車がないと何も出来ないのが面倒」(21%)という結果に。生活するうえでの金銭コストや時間に余裕が出る一方で、先々のキャリア構築に対する不安の声があがりました。

■移住者の中で地元へ移住した人は27%
今回3年以内に移住したと回答した395人のうち、27%にあたる107名が地元へ移住したと回答。
移住先が地元か地元以外かによって、課題に感じる点に差がありました。特に「知り合いがいないのが寂しい」という回答割合は地元移住者の15%に対して約3倍の44%という結果に。

移住しなかった人のうち、24%は移住を検討していたと回答

直近3年間で移住しなかった1,442人のうち24%にあたる340名が移住を検討していたと回答。移住検討理由TOP3は移住者と同様で、1位が「テレワーク主体の働き方になり、家賃が高い都心に住む理由がなくなったため」(72%)、2位が「自然が多い場所に住みたいと考えたため」(62%)、3位が「実家の近くに住みたいと考えたので」(28%)という結果に。

■移住を検討した上で移住しなかった理由トップはアフターコロナの働き方が読めなかったため
移住を検討したものの移住しなかった理由の1位は「アフターコロナで会社の方針がどうなるか分からずまだ動く時ではないと考えたので」(48%)、2位は「今の職場から移住先からリモートで働くことが認められなかったため」23%、3位は「収入が減り、引っ越しする余裕がなくなったため」(19%)という結果に。

転職なき移住者が41%。移住転職者が最重視したのは仕事のやりがい

直近3年間で移住した395人のうち、移住に伴い転職した人は59%にあたる232人、転職なき移住者が41%にあたる163人という結果に。

■移住転職者が最重視したのは「仕事内容のやりがい」
移住に伴い転職した人が転職先について重視したこと1位は「仕事内容のやりがい」(69%)、2位「自己成長性」(51%)、3位「給与水準」(43%)、4位「カルチャーマッチ」(31%)、5位は同列で「仕事内容の社会的意義」「勤務形態の柔軟性(リモートワーク、フレックスなど)」(30%)という結果に。

■転職なき移住者の働き方最多はテレワーク移住
転職なき移住者の中の移住後の働き方について聞いた所、1位「転職せずにテレワークで働いている」(51%)、2位「転職せずに移住先の支店へ移動」(12%)、3位「フリーランスになった」(11%)という結果に。過半数が会社は変えずにテレワークしながら移住しているという結果に。
「転職せずにテレワークで働いている」(51%)という回答の職種別内訳を見るとエンジニアが26%、マーケティングが16%、営業が12%という結果となりました。営業職種の割合が多いのはテレワークの普及に伴うテレビ会議等を通じた遠隔での営業活動の拡大が一因と思われます。


考察:移住転職においてもやりがいが重要な理由について

移住転職において、重視した点の1位が「仕事内容へのやりがい」ということが判明しました。これには大きく、新たな価値観の世代の台頭、そして移住先のキャリア作りへの懸念という2つの要因が考えられます。

1点目はウォンテッドリーが公開した資料「モチベーションから紐解く 自律型組織の作り方」において言及した様に、仕事の意義を重視する価値観を持つミレニアル以降の世代が台頭※してきている点です。
※ミレニアル以降の世代は2025年には全労働人口の過半数を占めると推測されています。

2点目は移住者が「移住先での次の転職先が見つかるかどうか不安」という、移住先のキャリア構築に対する懸念を抱えているという点。移住後に自分に合う転職先を見つけられるかが不安な分、移住タイミングの転職において長期的に仕事において満足できるよう、やりがいを重視するという回答が増えたのではないかと考えられます。(27%が「都心と比較して仕事が少ないので、今後のキャリアが不安」と回答)

 ビジネスSNS「Wantedly」がこれまで創出し続けてきた、共感を軸にした人と会社との出会い、共感により得られるやりがいある仕事へのニーズの高まりが、移住転職者を対象とした調査結果からも浮き彫りとなりました。

ウォンテッドリーは、企業の潜在転職者への認知形成、共感を軸とした人と企業の出会いの創出を提供しながら、入社後の従業員の定着、活躍を支援するエンゲージメント事業を推進することで、Wantedlyが「はたらくすべての人のインフラ」となる世界の実現を加速させてまいります。

 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(ウォンテッドリー株式会社/7月20日発表・同社プレスリリースより転載)