[社会]2021/06/10

経営層・人事1,075名調査
約7割が「人的資本」重要視の潮流を認知、5割近くが開示にも積極的

株式会社Works Human Intelligence(本社:東京都港区、代表取締役社長最高経営責任者:安斎富太郎、以下 ワークスHI)は、従業員規模500名以上の企業の経営者・役員および人事・教育担当者の計1,075名を対象に、「人的資本」に関する意識調査を実施いたしましたので、結果についてお知らせします。


<本調査の背景>
昨今、企業価値の決定因子が有形資産から「人的資本」を含む無形資産に移行しつつあるといわれています。また、2020年8月には米国証券取引委員会(SEC)が上場企業の「人的資本開示」を義務化したことをきっかけに、その主要指標である「ISO 30414」についても注目が集まっています。

日本においても、4月に金融庁が公表した2021年6月改訂のコーポレートガバナンス・コード改訂案で、人的資本への投資に関する情報開示・提供について、新たにサステナビリティ開示の項目として追加されました。

こうした背景を踏まえ、ワークスHIでは日本の大手企業に勤める1,075名に対し「人的資本」に関する意識調査を実施いたしました。


<調査結果概要>

  1. 全体の7割近くが「人的資本経営」の潮流を認知。特に役員・経営者は人事・教育担当者と比較して「人的資本」への意識が高いことがうかがえる。
  2. 6割近くが「経営戦略と人事戦略が連動している」と回答。
  3. 人材価値向上への取り組みは進んでいるものの、その価値を可視化し、開示するのに重要とされるテクノロジー活用や経営体制が敷かれている企業はわずか1割程度。
  4. ISO 30414で提示されている11領域の項目の指標化について、いずれも半数以下にとどまっている。
  5. 半数近くの企業が、今後、人的資本の開示を積極的に行っていく予定である。


<一橋大学CFO教育研究センター長 伊藤邦雄氏より>
「人材を資源ではなく資本と捉え、企業価値向上のために投資をするという人的資本の考え方は、今後日本企業にとって避けられないものとなります。本調査は現在の日本企業の動向を示す貴重なものだと感じます。各企業は調査結果をひとつのきっかけとして、表面的な結果のみにとらわれず、改めて自社の経営戦略と人材戦略を照らし合わせ、ギャップを埋めるための指標化や情報開示に向けて真剣に取り組んでほしいと思います。」


<調査結果>
1.国内外で、経営戦略において「人的資本」を重要視する潮流があることを知っていましたか。

経営戦略において「人的資本」を重要視する潮流があることを知っていたか尋ねたところ、全体の66.4%が「知っている(詳しく知っている/少し知っている)」と回答。また、属性別に見ると、役員・経営者の「知っている」人の割合(73.8%)のほうが、人事・教育担当者(62.1%)より10ポイント以上高いという結果でした。

国内でもすでに「人的資本経営」の考え方が広がっており、特に役員・経営者のほうが「人的資本」への意識が高いことがうかがえます。

2.あなたの企業では、経営戦略と人事戦略が連動していると思いますか。

所属企業において「経営戦略」と「人事戦略」が連動しているか聞いたところ、57.5%が「連動している」「ある程度連動している」と回答。国内でも経営戦略と人事戦略の連動は新たな潮流として浸透しつつあることがうかがえます。

3.人的資本の価値向上のために、あなたの企業で検討または実施しているものをすべてお選びください。

人的資本の価値向上に向け検討または実施している取り組みを聞いたところ、「従業員満足度調査」や「従業員の自主的な学びの支援」を実施・検討している企業は半数を超えた一方で、「CHO/CHROの配置」や「HRテクノロジーによる異なる部署間のデータの一元管理」についてはそれぞれ1割程度にとどまりました。

人材価値向上への取り組みは進んでいるものの、その価値を可視化し、開示するのに重要とされるテクノロジー活用や経営体制が敷かれている企業はまだ少ないことがうかがえます。

4.下記は人的資本開示の国際規格のひとつである「ISO 30414」で定められている11の領域です。あなたの企業で指標化を実施(経営指標として計画・実績をレポート)している項目をすべてお選びください。

ISO 30414の11領域のうち、「指標化を実施している」と回答した人が多かったのは、1位「コンプライアンスと倫理」、2位「人件費」、3位「採用、異動、離職」で、いずれも4割を超えていました。また、少なかった項目としては「後継者育成計画」21.4%、「リーダーシップ」23.3%という結果でした。

各項目の指標化について、ある程度進んでいるものもありますが、いずれも半数以下にとどまっています。人的資本価値の可視化を行うためには、まず指標化(数値化)から始める必要があると言えるでしょう。

5.今後、あなたの企業は人的資本開示を積極的に行っていく予定ですか。

今後、人的資本開示を「積極的に行っていく」「おそらく積極的に行っていく」という回答が合わせて46.4%と半数近くになりました。今後、国内でも人的資本開示への意識はますます高まっていくことが予想されます。


<調査概要>
期間:2021年5月7日~5月10日
対象:500名以上の経営者・役員または人事・教育部門の1,075名
調査方法:インターネットを利用したアンケート調査
※小数点以下の切り上げ、切り下げにより合計100%にならないことがございます。

 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(株式会社Works Human Intelligence / 6月9日発表・同社プレスリリースより転載)


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