ニュース
人事サービス 人材育成・研修
掲載日:2020/03/04

新型コロナウイルスの新入社員研修への影響に関するアンケート

カレイドソリューションズ株式会社は、企業の人材開発担当者を対象に、新型コロナウイルスの新入社員研修に与える影響についてのアンケートを行いました。

【サマリー】
採用人数により対応に差があることが分かりました。
・採用人数10名以下:模索中ではあるものの昨年踏襲が多い
・採用人数11-100名:中止・延期・分割・オンライン化などを模索している
・採用人数100名以上:取り止めなどの意思決定を早期に行っている

【詳細】
■研修について
1講義型の研修
【全体】「これまで通り実施」35.5%、「検討中」46.0%

【層別】
①これまで通り実施の企業は大手になるほど減少
採用人数10名以下は61.9%が「これまで通り実施」にチェックを入れています。一方11-30名では57.1%、31-100名では31.4%、100名超だと17.0%となりました。集合の難しい大手企業ほど集合しない施策を選択していることが伺えます。

②講義型は大手中心にウェブセミナーやe-learning化が進む
「ウェブセミナー」「e-learning・マイクロラーニング」への切り替えも20名以下では選択されておらず、30名以上の企業は20%以上が「ウェブセミナー」「e-learning・マイクロラーニング」への移行を選択していました。講義型の研修は代替手段としてITを活用しやすいため、体験型と比べて方針が決まっており、大手企業ほどその傾向が強いことが伺えます。

③取り止めの判断は11-100名以下ではできていない
「取り止め」「延期」には両極端な傾向が見られました。「取り止め」を選択した企業が20名以下と100名超である一方、その間の層では「取り止め」の選択はみられませんでした。その間の層では、「延期」は30名以上の企業で2割強に見られました。採用人数が多いほど、そのままでは実施ができず、早期に「取り止め」か「延期」の判断を行っている様子が伺えます。逆に11-100名以下では、分散など別の方法で実施ができないかを模索したり、外注先の研修事業者と調整を行っている様子が伺えます。

2体験型の研修
【全体】「これまで通り実施」28.2%、「検討中」46.8%
体験型の研修は講義型よりも「取り止め」が多く、講義型の「取り止め」8.3%に対して13.3%となっていました。

【層別】
①採用数が多いほどこれまで通りでは実施できない
採用数10名以下の会社は42.9%が「これまで通り実施」を選択しましたが、採用人数が多くなるに従って減少し、100名超では17.0%が「これまで通り実施」を選択しました。

②体験型はウェブセミナーやe-learningには移行しない
講義型で15%程度選択されていた「ウェブセミナー」「e-learning・マイクロラーニング」はほぼ選択されず、5%程度という結果になりました。

③別なやり方が模索されている
小集団に分けて実施する方法として「拠点単位での実施」「同じ会場で小集団に分ける」を選択肢として挙げたところ、拠点の多い100名超の企業では拠点単位での実施を6.4%が選択しました。また11-100名の層では10%超が「同じ会場で小集団に分ける」を選択しました。

④実施の取り止めや延期を決定しているのは大手から
大手企業で36.2%が体験型研修の「延期」を決定し、29.8%が「取り止め」を決定しています。一方50名以下では「取り止め」も「延期」も10%以下となりました。

■カレイドソリューションズ見解
企業では、それぞれ新型コロナウイルスに対するガイドラインを策定し、感染防止のために勤務時間や集合可能人数などを調整しており、状況が刻一刻と変わっています。集合が必要な研修はガイドラインのもとで集合可能人数を10名や20名とするなど小集団に分ける取り組みが行われています。また、集合が求められない研修は、ウェブセミナーやe-learning化の検討が進められています。分割には人数が多すぎる企業は、延期・中止を決定していますが、分割できる会社は調整中というフェーズにあります。

分割にあたっては、自社内で講師を複数立てるケースも見られます。また外部に委託している研修は、知識提供を受けて内製化したり、外注を増やして対応したりするケースや、研修の時短を要請したりする段階にあるようです。

状況が変化する中で新入社員の入社まで1ヶ月をきり、各社対応に苦慮しています。新しい研修スタイルの試行、またこれまでの研修の見直しが一層進むものと考えています。

【調査概要】
対象:人材育成担当者
回答数:124名
方法:インターネット調査
期間:2020年2月27日16:00より2月28日21:00

 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(カレイドソリューションズ株式会社 / 3月3日発表・同社プレスリリースより転載)