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掲載日:2018/12/19

日本は、仕事で「創造性」を発揮する割合が調査6か国中一番低い。「創造性」への障壁は他国と比べ「創造性の応用力」、「スペース」、「上司」、「同僚」の比率が高い~『職場における「創造性」に関する意識調査』:日本スチールケース

世界最大のオフィス家具メーカー、スチールケース・インク(本社:米国ミシガン州)は、日本を含む6ヵ国(米国・英国・フランス・日本・ドイツ・スペイン)のワーカーを対象に、職場における「創造性」に関する意識調査を実施し、4,802人の回答を「STEELCASE CREATIVITY AT WORK」としてまとめました。主な結果は以下の通りです。

◆日本は、仕事で「創造性」を発揮する割合が6か国中、一番低いという結果に
◆「創造性」の定義は、“芸術的”な意味合いから、“新たな方法での問題解決”へと変化
◆「創造性」の現状と将来の展望は世代による差が大きい~若年層ほど「創造性」を仕事で使いたい願望が強い


■「創造性」の定義が変化
・創造性」という言葉に対し、新たな方法での「問題解決」(61%)という意味でとらえているとする回答が「芸術的才能」(40%)より上回り、新しい定義へと意識が変化している。すべての国で、「芸術的才能」より「問題解決」という回答が上回った。全体でみると、「自分を表現する」(44%)、「アイディアの提案」(43%)と続く。

■職場で「創造性」を求められる頻度
・全体では、74%の従業員は、職場で、毎日または週ベースで、「創造性」を発揮していると回答。一方、14%が、会社から「創造性」を求められる機会はないとしている。

・国による差も大きい。米国やドイツは、80%以上が毎日または週ベースで「創造性」を発揮しているが、日本は、54%で、6か国中一番低い。「創造性」を発揮する必要がないとの回答も日本が一番多く22%(平均14%)だった。

■「創造性」への障壁
・全体では、「組織のプロセス」(37%)、「仕事量」(36%)、「テクノロジー」(20%)と「スペース」(20%)に続き、「指導の欠如」(19%)、「上司」(15%)という回答であった。

・日本は、「組織のプロセス」(34%)、「仕事量」(31%)、「スペース」(25%)がトップ3の障壁で平均と同じだが、他国と比べ、「創造性の応用力」、「スペース」、「上司」、「同僚」の項目が他国に比べ多い回答であった。

・日本では、仕事を進める過程で組織上、上司の許可が必要な場合が多く、裁量権が少ないことも「創造性」を発揮する機会が少ない要因の一つと思われる。

■年代による差
・これからの労働力であるZ世代やY(ミレニアル)世代の3/4以上が、少なくとも週に1度は、「創造性」を発揮しており、若年層になればなるほどその機会が多く、創造的スキルを最大限に生かしたいという願望が強い。

※Z世代:18-20歳、Y世代:21-35歳、X世代:37-52歳・ベビーブーマー(BB):53-69歳(調査時の年齢)

・「創造性」への障壁は、Y世代とZ世代は、「仕事量」、X世代およびベビーブーマー(BB)では「組織のプロセス」という回答が一番多く、世代による差が表れている。
・Z世代の26%は、組織プロセスとと同等に職場での「スペース」を問題としている。これは、若年層にとって職場の空間デザインが「創造性」にとって重要な要素であることを意味している。
 

レポートの詳細は、こちらよりご覧ください。

 

<調査について>
「創造性」に関する意識調査は、スチールケース社と欧州のリサーチ会社であるHarris Interactive社が提携し、2017年8月にフランス、ドイツ、日本、スペイン、英国、米国のワーカーを対象にオンライン調査を実施しました。4802名の回答をもとに、2018年8月に発表したものです。

 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(日本スチールケース株式会社 https://www.steelcase.com/asia-ja/ /12月18日発表・同社プレスリリースより転載)