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掲載日:2018/07/18

過去1年間に「介護・看護のため」に前職を離職した者は9万9千人と5年前の調査と比べてほぼ横ばい。有業者に占める副業がある者の割合は4.0%~平成29年就業構造基本調査結果(総務省)

総務省は、平成29年就業構造基本調査結果を公表しました。

 

●就業構造基本調査とは
就業構造基本調査は,国民の就業及び不就業の状態を調査し,全国及び地域別の就業構造に関する基礎資料を得ることを目的に,昭和31年から昭和57年まではおおむね3年ごと,昭和57年以降は5年ごとに実施しています。
平成29年就業構造基本調査は,全国の約52万世帯(15歳以上の世帯員約108万人)を対象に平成29年10月1日現在で実施しました。

 

<結果の概要(一部抜粋)>

■有業率は男性は0.4ポイント上昇,女性は2.5ポイント上昇
15歳以上人口について,就業状態別にみると,有業者は6621万3千人,無業者は4476万4千人となっており,平成24年に比べ,有業者は179万2千人増加,無業者は163万1千人減少となっている。
男女別の有業率(15歳以上人口に占める有業者の割合)についてみると,男性は69.2%,女性は50.7%となっており,平成24年に比べ,男性は0.4ポイント上昇,女性は2.5ポイント上昇となっている。年齢階級別にみると,平成24 に比べ,男性は特に「60~64歳」及び「65~69歳」で大きく上昇しており,女性は全ての年齢階級で上昇している。


■育児をしている女性の有業率は,全ての年齢階級で上昇
15歳以上人口について,就業状態,育児の有無別にみると,育児をしている者は1112万人で,うち有業者は881万1千人,無業者は230万9千人となっている。
育児をしている者について,男女別の有業率をみると,男性は98.9%,女性は64.2%となっている。年齢階級別にみると,男性は「30~34歳」及び「40~44歳」が共に99.1%と最も高く,次いで「35~39歳」(99.0%)などとなっており,全ての年齢階級で90%を超えている。女性は「45歳以上」が70.9%と最も高く,次いで「40~44歳」(68.9%),「35~39歳」(64.1%)などとなっている。
平成24年と比べると,育児をしている女性の有業率は全ての年齢階級で上昇している。

 

■過去5年間に「出産・育児のため」に前職を離職した者は102万5千人
過去5年間(平成24年10月~29年9月)に「出産・育児のため」に前職を離職した者についてみると,102万5千人(過去5年間に前職を離職した者に占める割合5.1%)となっている。就業状態別にみると,調査時点で有業者は31万4千人,無業者は71万1千人となっている。
平成24年と比べると,過去5年間に「出産・育児のため」に前職を離職した者は23万1千人減少,調査時点で有業者は2万4千人増加,無業者は25万5千人減少となっている。

 

■介護をしている女性の有業率は,「70歳以上」を除く全ての年齢階級で上昇
15歳以上人口について,就業状態,介護の有無別にみると,介護をしている者は627万6千人で,うち有業者は346万3千人,無業者は281万3千人となっている。
介護をしている者について,男女別の有業率をみると,男性は65.3%,女性は49.3%となっている。年齢階級別にみると,男性は「55~59歳」が87.8%と最も高く,次いで「40~49歳」(87.4%),「50~54歳」(87.0%)などとなっている。女性は「40~49 歳」が68.2%と最も高く,次いで「50~54歳」(67.5%),「40歳未満」(66.1%)などとなっている。
平成24年と比べると,介護をしている女性の有業率は「70歳以上」を除く全ての年齢階級で上昇しており,特に「40歳未満」及び「40~49歳」で大きく上昇している。

 

■過去1年間に「介護・看護のため」に前職を離職した者は9万9千人とほぼ横ばいで,このうち調査時点で有業となっている者は2万5千人と7千人増加
過去1年間(平成28年10月~29年8月)に「介護・看護のため」に前職を離職した者についてみると,9万9千人(過去1年間に前職を離職した者に占める割合1.8%)で,うち男性は2万4千人,女性は7万5千人となっており,女性が約8割を占めている。就業状態別にみると,調査時点で有業者は2万5千人,無業者は7万5千人となっている。
平成24年と比べると,過去1年間に「介護・看護のため」に前職を離職した者はほぼ横ばい,調査時点で有業者は7千人増加,無業者は9千人減少となっている。

 

■有業者に占める副業がある者の割合は4.0%,追加就業希望者の割合は6.4%
副業者比率(有業者に占める副業がある者の割合)についてみると,4.0%となっており,平成24 年に比べ0.4ポイント上昇している。雇用形態別にみると,「正規の職員・従業員」は2.0%(0.2 ポイント上昇),「非正規の職員・従業員」は5.9%(0.6ポイント上昇)となっている。
追加就業希望者比率(有業者に占める追加就業希望者の割合)についてみると,6.4%となっており,平成24年に比べ0.7ポイント上昇している。雇用形態別にみると,「正規の職員・従業員」は5.4%(1.1ポイント上昇),「非正規の職員・従業員」は8.5%(0.4 ポイント上昇)となっている。

 

平成29年就業構造基本調査結果
政府統計の総合窓口(e-Stat)

 

<連絡先>
統計局統計調査部労働力人口統計室
審査発表第二係
担当:課長補佐 須藤
         審査発表第二係長 押本
電話:03-5273-1190
FAX :03-5273-1184
E-mail:L-shinsa2@soumu.go.jp

 

◆ 詳しくはこちらをご覧ください。

(総務省 http://www.soumu.go.jp// 7月13日発表・報道発表より転載)