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掲載日:2005/02/07

「キャリア女性」によるブランド調査
評価トップは「SONY」

消費者市場を攻略するうえで最も重要なステークホルダーのひとつである「キャリア女性」、20歳代から30歳代を中心としたキャリア志向の強い高感度女性ユーザーが、日本で最も評価しているブランドはSONY、2番目は伊藤園、3番目は明治製菓――ブランド専門の調査・コンサルティング会社である日本ブランド戦略研究所(東京都港区、田中章雄・社長)と、キャリア女性30万人を擁するウエブメディア、Cafeglobe.com(東京都千代田区、矢野貴久子・代表取締役)が共同で実施した「キャリア女性によるブランド調査(Cafeglobe Brand Survey)」の結果から明らかになりました(調査はインターネットで実施。調査実施時期は2004年12月、回収数は5381通)。

20代、30代を中心としたキャリア女性が、興味・関心が高いと思われる有力なブランド250を「認知」「好感」「優位」「購入意欲」「愛着」の5つの視点から評価した結果、1位 ソニー、2位 伊藤園、そして3位 明治製菓という結果になりました。

指標別で、認知度が最も高かったのは「資生堂」で90.7%が「よく知っている」と答えています。同様に、好感度(好感が持てるか)が最も高かったのは「伊藤園」で半数を超える54.4%が「とても好感が持てる」と答え、「少し好感が持てる」(37.4%)と合わせると9割以上の支持を集めてトップになりました。優位性(優れているか)では半数を超える55.4%が「とても優れている」と回答した「SONY」がトップ。「SONY」は購入意欲(購入したいか)においても46.8%が「ぜひ購入したい」と答え、トップに入っています。また愛着度は「ぜひ使い続けたい」と48.1%が答えた「明治製菓」が最も高くなりましたが、同ブランドの購入者の中で3人に2人にあたる64.1%が繰り返し購入する「ロイヤルユーザー」であることが特徴的でした。

「キャリア女性のブランド調査」では、キャリア女性が各ブランドに持っているイメージをもとに、各ブランドの『性格』にあたる「ブランド・パーソナリティ」を分析しました。調査は、ブランドごとに「役に立つ」「上質な」など15のイメージ項目の中から、そのブランドのイメージに合った項目を選択。その結果からキャリア女性がブランドに抱くイメージの軸を浮かび上がらせ、その軸をもとに各ブランドの性格を分析しました。その結果、キャリア女性はブランドを「革新」、「生活密着」、「クオリティ」、「エンパワー」、「自分スタイル」の5つの軸で判断・評価していると見ることができます。

「革新」は創造的で独自性があり、新しくてセンスがよいというブランド因子。この因子が強いブランドは他のブランドより優位性を高める効果があることが明らかになっています。そのぶん、愛着を高める効果は希薄となっています。ブランドの中では、アップルコンピューターやiPod、SONYやVAIOなどはこのイメージが高いブランドです。

「生活密着」は役に立ち、安心できる、信頼できる、親しみがあるというイメージのほかに、環境にやさしいというイメージも強いブランド因子。この因子は認知、好感、優位性、購入意欲、愛着のすべてを高めるという非常に重要な因子であることがわかりました。National、トヨタ自動車、花王、無印良品などはこの因子が強いブランドです。

「クオリティ」は伝統的で上質というイメージ。そして信頼や安心というイメージも強いブランド因子。逆に新しいというイメージはこの因子に対してマイナスに働くこともあります。好感度、優位性への影響度が非常に強い因子で、生活密着と同じくらい重要な因子です。メルセデス・ベンツや帝国ホテル、ニューオータニ、ルイ・ヴィトンなど、いわゆる「高級ブランド」といわれるものはこのブランド因子が強いようです。

「エンパワー」は元気になって、体にいい、しかも親しみがある、という自分に活力をもたらしてくれるというブランド因子。好感度と愛着への影響度が高いようです。USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)やオリエンタルランドなどのレジャー関連と、チョコラBBなどの健康関連のブランドはこの因子が強くでています。

「自分スタイル」は自分に合う、シンプルでセンスの良い、というイメージの強いブランド因子。好感度と購入意欲への影響度が高いものの、認知度に対しての影響度は低いようです。無印良品や4℃、UNTITLEなどキャリア女性に人気のあるファッションブランドはこの因子が強いブランドです。

ちなみに、これらのブランド因子(5つの軸)を構成している15のイメージ項目の結果の中で特徴的なものをあげてみると、「役に立つ」というイメージが強かったのはKOKUYO、「親しみがある」は明治製菓、「安心できる」はトヨタ自動車、「体にいい」はチョコラBB、「上質な」はBVLGARI、「自分に合う」は無印良品、「元気になる」はユニバーサル・スタジオ・ジャパン。女性ならでは、の視点が垣間見える結果となっています。

20歳代から30歳代のキャリア志向のある女性は、自分なりの判断基準を持ち、情報発信が活発で、購買力があります。実際に彼女たちから発信されたヒット商品は数多く、逆に彼女たちに支持されなければヒットしないというのが現実です。彼女たちが日本の消費市場に活気をもたらし、そして彼女たちは勤務先(企業)に活気を与えます。彼女たちのライフスタイル、および企業や商品などのブランドをどのように評価しているかを正確に把握することは、ブランド戦略およびマーケティング戦略のうえで欠かせません。

「キャリア女性によるブランド調査」は、このようなキャリア女性がどのようにブランドを評価しているのかを明らかにし、各企業がキャリア女性をターゲットとする場合に、具体的なアクションプランを導き出せることを目的として実施しました。

また、2月17日に「結果報告セミナー」を開催いたします。「女性の心をつかむブランドとは」をテーマとして調査結果のご報告とディスカッションを行う予定です。参加ご希望の方は、こちらまで。http://company.cafeglobe.com/service/brand-r2.html

(カフェグローブ・ドット・コム http://www.cafeglobe.com//プレスリリースより抜粋・2月7日)