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企業人事部 雇用・採用
掲載日:2017/04/06

アルバイト・パートの人材不足続く外食業界 「時給」は増やし、「営業時間」は減らす

アルバイト・パートの採用難が続く中、特に苦戦を強いられている外食業界では、人材不足解消に向けたさまざまな取り組みが進んでいる。特に目立つのは、「時給の引き上げ」「営業時間の短縮」という二つの傾向だ。

外食業界は、他業種と比べてパート・アルバイト時給が低かったが、近年は上昇傾向にある。リクルートジョブズ発表のアルバイト・パート募集時平均時給調査によると、三大都市圏での「フード系」アルバイトの2月度平均時給は967円で、2011年の調査開始以降最高となった。この流れを受け、オリエンタルランドでは4月から飲食施設での接客・調理スタッフなど一部職種で時給を50円引き上げた。また、夜間手当の対象時間を全職種で拡充し、午後7時から翌午前10時まで、1時間あたり200円の手当を付ける。


従業員の働き方への関心の高まりや需要の変化を受け、店舗の営業時間を見直す動きも活発化している。すかいらーくは、4月までに「ガスト」「ジョナサン」など24時間営業の店舗の7割以上を原則午前2時閉店に変更。リンガーハットでも、4月1日から首都圏などの53店舗を対象に営業時間を平均2時間短縮する。これにより夜間の人材不足を解消できるほか、企業イメージの向上によって、応募者数の増加も期待できるだろう。


外食業界において、人材不足は店舗運営を左右する重要な問題だ。新年度に入る4月は学生アルバイトの入れ替わりなども増えるため、各社の動きがより一層注目される。

(『日本の人事部』編集部)