『労政時報』提携

現場管理職アンケートから見た これからの管理職育成 (1/3ページ)

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企業を取り巻く環境が大きく変化している中で、経営上の課題として「現場管理職の育成」がよく挙げられます。管理職の役割は、部門/部署における業績向上から部下の人材育成責任まで多岐にわたります。組織を活性化し、企業業績の向上につなげていく上で、管理職層のマネジメント力、育成力を強化していくことは、多くの企業において喫緊の課題となっています。民間調査機関の労務行政研究所(理事長:矢田敏雄)では、現場管理職の育成の方向性を探ることを目的として、現場管理職へのアンケートを実施。本記事では、その中から「仕事の能力が向上した時期と、役立った経験」「上司から受けた指導と、部下育成のため実践している指導」「管理職の意欲、モチベーションの源泉」について、取り上げます。

※『労政時報』は1930年に創刊。80年の歴史を重ねた人事・労務全般を網羅した専門情報誌です。ここでは、同誌記事の一部抜粋を掲載しています。

【 調査概要 】
調査名:管理職自身が考えるマネジメントの現状
調査対象:マクロミル社のインターネットリサーチパネルから、北海道、神奈川、東京、千葉、埼玉、愛知、大阪、福岡の計八つの都道府県に在住の20~60歳の管理職(部長クラス、課長クラス、係長クラス)を抽出・調査
調査期間:2012年2月25~26日
調査方法:WEBによるアンケート
集計対象:「部長クラス」「課長クラス」「係長クラス」について各103人(計309人)。

仕事の能力が向上した時期と、役立った経験

現在は職場管理者として業務に当たる管理職層も、キャリアのいずれかの時点で、大きく仕事上の能力を伸ばした時期があったはずです。ここでは、回答者にこれまでのキャリアを振り返ってもらい、最も能力が向上した時期と、その背景や周囲から与えられた支援、そして能力を身に付ける上で役立った経験を挙げてもらいました。

これまでで一番仕事の能力が向上し、大きく「伸びた」時期

回答者に、自分自身がこれまでで一番仕事の能力が向上し、大きく「伸びた」と実感している時期について、最も近い年齢層を挙げてもらいました。

これによると、現在50~54歳の回答者が最も多い部長クラスでは「30代後半」、同じく現在50~54歳の回答者が最も多い課長クラスでは「30代前半」、さらに現在40~44歳の回答者が最も多い係長クラスでも「30代前半」を挙げる声が最も多くありました。もちろん昇進時期は企業によって異なりますが、中堅から初任管理職に相当する30代半ばに、最も大きな成長を遂げたと本人たちは認識しているケースが多いことがうかがえます。

その時期に大きく伸びたことの背景、与えられた支援

また、その時期に大きく「伸びた」ことの背景や周囲から与えられた支援について聞いたところ【図表1】(複数回答)、いずれの役職においても「仕事上の責任の増加」を挙げる回答が最も多くありました(部長クラス76.7%、課長クラス77.7%、係長クラス69.9%)。また次点もすべての役職で「自分自身の意識変革」となっています(部長クラス50.5%、課長クラス42.7%、係長クラス45.6%)。

一方、役職が高くなるほど、「昇進・昇格」を挙げる回答割合が増えています(部長クラス38.8%、課長クラス27.2%、係長クラス18.4%)。

【図表1】自身がその時期に大きく「伸びた」ことの背景や支援(複数回答)

【図表1】自身がその時期に大きく「伸びた」ことの背景や支援

仕事上の能力を身に付けるために役立った経験

回答者に、これまでのキャリアを振り返ってもらい、仕事上の能力を身に付けるために役立ったと思う経験を挙げてもらいました。

これによると、部長クラスでは「リーダーシップを発揮するポジションに就く」(51.5%)、課長クラスでは「新しいプロジェクトや新規事業の立ち上げに関わる」(47.6%)、係長クラスでは「未経験の仕事を数多く経験する」(40.8%)――を挙げる回答割合がそれぞれ最も多く、役職によって回答傾向が異なる結果となりました。

なお、係長クラスについては、「職場で頼られる存在となる」(27.2%)、「後輩を指導する」(15.5%)、「仕事上の目標となる先輩や上司を持つ」(14.6%)――など、職場での人間関係に基づく経験が、部長クラス等に比べ比較的多く見られました。


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