一人ひとりに向き合うメンタルケアで
「はたらくをよくする®」
創業22年目の今、働く人にとって一番頼れる存在へ

ピースマインド株式会社 代表取締役社長

荻原英人さん

「はたらくをよくする®」会社として、新しいサービスを生み出す

現在はEAP、ストレスチェックの分野で国内トップクラスの実績を上げていますが、今後はどのような展開を考えていらっしゃいますか。

創業から21年以上が経過し、日本も世界も大きく変化しました。社会や経済、人々を取り巻く課題を敏感にキャッチし、必要とされる解決方法を提供し続けていくことが求められています。数年前に最適だったソリューションが、今もそうとは限らないのです。

「はたらく人が抱える『不』を解決する」というミッション、ビジョンは不変ですが、そのためのサービスや戦略は進化が必要です。変わる部分と変わらない部分、どちらも大切にしながら、展開していきます。

EAPについては、これまで同様に個人にしっかり向き合っていきます。さまざまなプレイヤーが出てきましたし、顧客のニーズも複雑化・多様化しています。これまでと同じトラディショナルな形では通用しないでしょう。古典的なEAPの概念に固執せず、あくまでも「はたらくをよくする®」会社と存在を再定義して取り組んでいきます。

また、21年以上の間に蓄積してきたノウハウ、知見、データなどをよりオープンな形で活用したいと考えています。顧客やパートナー企業、専門機関、大学などと連携しながら「はたらくをよくするエコシステム」を機能させていきたいと考えています。

弊社は「Working Better Together=お客様とともに“はたらくをよくする®”」という価値観を大切にしています。事業者目線で一方的にプロダクトを提供するのではなく、顧客や社会の潜在的なニーズを捉え、必要なソリューションを一緒につくっていくという考え方を表しています。VUCAと言われる予測不可能な時代にあって、働く人にとって日本で一番頼れる存在になる。それが当面の目標です。

人材サービスに関わる若い方々は、これからどのような姿勢で仕事に取り組んでいけばいいでしょうか。ビジネスの先輩としてのヒントとメッセージをお願いします。

人を対象としたビジネスは、目に見えない付加価値を示すことが求められるだけに簡単ではありません。だからこそやりがいがあり、追求していくおもしろさがあります。一番大切なのは、どんなときにも世の中の動きを自分事として捉え、問題意識を持ちづつけること。そのためにも、若いときはなるべくお客様に近い現場を経験してほしいですね。

現場にいると、「働くとは何か」「理想の会社とは何か」「職場では何が課題なのか」「自分の仕事は世の中からどう見られているのか」といった問題によくぶつかります。そういったことに敏感であることが自分の働き方のバージョンアップにもつながりますし、良いサービスを生み出す力にもなります。

そして、興味や関心のあるテーマがあったら、何でもいいので深く追求してみてください。できればインプットするだけでなく、何らかのアクションを起こしてチャレンジしてほしい。失敗してもいいんです。失敗から学ぶことはたくさんあります。その経験をもとにまた実践してみる。学んでアウトプットするサイクルを続けていくと強力なキャリア、専門性になります。私にとってのそれは、ピースマインドの事業活動そのものでした。

思うようにいかずに悩むこともありますが、視点を変えて高い視座で長期的にものごとを捉えることで、「どんなこともすべてが学びだ」と考えられるようになりました。うまくいかないときにも、この経験をどう生かしてやろうかと考えてほしいですね。そうすれば自然に成長できますし、周囲にもいい影響を与えられるようになるはずです。

ピースマインド株式会社 代表取締役社長 荻原英人さん

(取材は2020年4月9日、オンラインにて。写真は、いずれもピースマインド株式会社提供)

社名ピースマインド株式会社(英語表記:PEACEMIND Inc.)
本社所在地東京都中央区銀座3-10-6 マルイト銀座第3ビル8F
事業内容EAP(従業員支援プログラム)サービス
ストレスチェックの実施、組織分析、組織改善コンサルティング
生産性向上、人材育成、組織活性化のための研修・トレーニング
設立1998年9月

企画・編集:『日本の人事部』編集部

Webサイト『日本の人事部』の「インタビューコラム」「HRペディア「人事辞典」」「調査レポート」などの記事の企画・編集を手がけるほか、「HRカンファレンス」「HRアカデミー」「HRコンソーシアム」などの講演の企画を担当し、HRのオピニオンリーダーとのネットワークを構築している。

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