経営者・人事の視点で取材!業界の傾向と対策
障がい者雇用の現状と対策

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

障害者雇用の法定雇用率は、全従業員数の2.2%

厚生労働省は、2003年から「障がい者雇用対策方針」を打ち出している。法の定めにより、企業は全従業員数の2.2%以上(平成30年4月1日)の障がい者を雇用する義務があり、未達成の場合には納付金の徴収という罰則もある。つまり、従業員46人以上の企業は、最低でも一人の障がい者を雇用していなければならない。さらに平成33年4月までに2.3%に引き上げられるため注意が必要だ。

最近では雇用率が未達成の企業に対する指導が強化され、社名の公表措置が取られるケースもでてきた。CSR(企業の社会的責任)の観点からも注目が集まる中、その現状や促進のための対策などを探る。

障がい者雇用の現状、実雇用率1.97%、
法定雇用率達成企業の割合は 50.0%
(平成29年12月厚生労働省発表データ)

○雇用障がい者数、実雇用率ともに過去最高を更新。
・雇用障がい者数は 49 万5,795.0 人、対 前年4.5%(2万1,421.0人)増加
・ 実雇用率1.97%、対前年比0.05ポイント上昇

○法定雇用率達成企業の割合は 50.0%(対前年比1.2ポイント上昇)

表1 企業規模別の雇用率推移

表1 企業規模別の雇用率推移

厚生労働省「平成 29 年 障がい者雇用状況の集計結果」より作成

表2 民間企業における障がい者の雇用状況

表2 民間企業における障がい者の雇用状況

厚生労働省「平成 29 年 障がい者雇用状況の集計結果」より作成

雇用率未達成の企業に対する厚生労働省からの指導の流れ

表3 雇用率未達成公表企業に係る雇用率達成指導の流れ図

雇用率未達成公表企業に係る雇用率達成指導の流れ図

近年の障害者雇用促進法改正の内容

2019年6月14日、障害者雇用促進法の改正が公布され、2020年4月1日に施行が決まった。この改正は主に官公庁の「雇用率水増し問題」を受けて、官公庁が責任をもって率先して障がい者雇用に取り組むためのものであるが、企業としても注目すべき点がある。それは以下の2点である。

  • 特定短時間労働者に対して、雇用または雇い入れの促進を図るための特例給付金を支給する制度を設ける
  • 障がい者雇用をする事業主の認定制度を設置、マークの交付(不正使用の罰則も同時に整備)
今後は法定雇用率という義務だけでなく、給付金や認定制度といった支援策も充実していくだろう。

障がい者雇用の抱える課題

ノーマライゼーションの高まりやステークホルダーの意識の変化、また少子高齢化社会が招く労働力の減少への対策などからも、障がい者雇用の促進は企業が取り組むべき事柄のひとつになった。そして障がい者雇用は、人事担当者にとって極めて大きな課題になりつつある。今や障がい者雇用に取り組まない企業は論外だが、反面、どの企業も抱える問題として、まず「雇用したいけれどノウハウがない」「ニーズに合う人材と出会えない」「どの部署でどんな仕事をしてもらうか見当がつかない」などがあげられる。

  • 「雇用したいけれどノウハウがない」
  • 「ニーズに合う人材と出会えない」
  • 「どの部署でどんな仕事をしてもらうか見当がつかない」

仮に採用できた場合でも、互いの情報不足によるミスマッチや現場でのコミュニケーション不足が生じてしまい、早期に退社してしまうケースも少なくない。企業の採用ニーズは高まり、売り手市場になりつつある障がい者雇用。対応が遅れるほど雇用がさらに難しくなっている今、再度、採用に向けての取り組みを見直してみることで、事態が進展する可能性もある。採用ノウハウや経験の少なさ、また受入態勢への不安などは、以下で紹介する企業をはじめとした専門家への相談で、解消するのもいいだろう。

障がい者雇用をサポートする注目サービス

人材のモチベーション維持に「定着支援サービス」

障がいのある社員を雇用管理している管理職や人事の方をサポートをする定着支援サービスです。

●障がい者と雇用管理者双方への面談実施/「障がいのある従業員への関わり方が分からずに困っている」など、採用後のギャップを早期に解決するため、定期的に採用者・管理者双方の面談を実施しています。

●雇用管理者向けアドバイス/面談によって得られた情報を元に、雇用管理方法・業務指導方法・面談方法・業務内容のギャップ解消方法など課題に合わせたアドバイスをいたします。

●自社の定着率ノウハウをサービスとして提供/パーソルグループの特例子会社でもある当社。雇用人数が増加しても定着率を着実にあげてきました。この雇用管理ノウハウは「定着支援サービス」に活かされています。

障がいのある社員を雇用管理している管理職や人事の方をサポートをする定着支援サービスです

費用 【定額制(1名あたり)】入社後3ヵ月間:¥75.000/月額
入社4ヵ月目以降の継続利用:¥50,000/月額
導入社数 導入社数非公開

障害者専門求人サイト&人材紹介サービス

【障害者雇用のための無料求人広告】
障害者専門求人サイト「クオキャリア」&
人材紹介サービス

●ポータルサイト、求人広告、人材紹介の連携/障がい者特化型人材サービス会社、社会福祉法人、WEBコンサルティング会社が運営するポータルサイトと求人サイトの連携により、潜在的求職者の登録を実現します。

●ポータル来訪者が求職者に!/ポータルサイト「クオライフ」で幅広い層に訴求し、その活用で、求人サイト「クオキャリア」に人材を呼び込み、適切な情報発信をすることで求職者を集めることが可能です。

●人材紹介サービスで応募者をスクリーニング/求人広告掲載サービスと人材紹介サービスを合わせることで、人材マッチングから面接調整、内定受諾連絡、入社調整まで御社と応募者の間に立ちお手伝い致します。

費用 【クオライフの求人広告掲載サービス】
無料(求人広告掲載料)

【クオライフの人材紹介サービス】
紹介料・・・理論年収の30%
返金規定・・・入社1ヶ月以内:100%、入社3ヶ月以内:50%
導入社数 導入社数非公開

【障がい者雇用】採用支援サービス(成果報酬型)

完全成功報酬型なので入社内定まで料金は一切不要!
在職期間に応じた返金保証、入社後の定着支援や研修オプションもご用意。

●障がい状況を事前に明らかに、丁寧に説明/事前に面談した求職者のみをご紹介。履歴書だけではわかりづらい障がい状況や、配慮事項などを事前に企業担当者にお伝えできるので安心して書類選考できます。

●面接同行のフォローあり/初めての障がい者面接はどのように進めていいのか不安。専門キャリアアドバイザーが面接に同席し、面接の進め方、どこまで質問していいのか、などアドバイスいたします。

●完全成功報酬だからリスクが少ない/求職者が入社内定した段階で初めて料金が発生します。リスクをかけずに安心して採用活動をしていただけます。

完全成功報酬型なので入社まで料金は一切不要!
さらに入社後は約3ヶ月間、職場定着を支援します。

費用 お一人採用にかかるコストは想定年収の35%

※スタートラインは、大企業をはじめ日々130社以上/約900名の”障がい者雇用(障害者雇用/障碍者雇用)”を支援しています。
導入社数 導入社数非公開

【障がい者雇用】屋内農園型雇用支援サービス『IBUKI』

話題の「障がい者雇用×農業」を叶える農園を展開!
採用・就労場所・業務切り出しの難題が、最短2ヶ月で一挙に解決できます。

●障がい者の業務不足の解消/農作業及び加工業務など、業務はすべて弊社側で準備。新たな業務の創出は不要です。

●障がい者採用をワンストップで提供/採用、職場創出、業務の準備、定着までの障がい者雇用にまつわる全工程を一括でご提供します。

●安心、安全な就労環境/屋内業務なので、天候の影響を受けずに安定した就労環境。都内近郊から90分ほどの立地でアクセスも便利です。

費用 ご契約区画数(障がい者採用・研修人数)により異なりますので、詳細につきましては、お問い合わせください。担当コンサルタントがお見積りいたします。

※スタートラインは、大企業をはじめ日々130社以上/約900名の”障がい者雇用(障害者雇用/障碍者雇用)”を支援しています。
導入社数 導入社数非公開

【障がい者雇用】障がい者向け『サテライトオフィスサービス』

10拠点のサテライトオフィスを展開!
応用行動分析学やACT等を学んだ常駐スタッフが障がい者の職場定着を支援します。

●最短2ヶ月のスピーディな対応/職域開拓のコンサルティングからスタートし、採用、サテライトオフィスの稼働まで最短2ヶ月での雇用実現の実績があります。最適な職域開拓の提案や採用支援します。

●より良い雇用環境を継続/サテライトオフィスは完全バリアフリー対応、複数常駐するサポートスタッフが定期的にヒアリングしきめ細かに対応。また、障がい者のコミュニティも実現しています。

●多様な雇用手段の獲得/本社や営業所の職域に合う人材を採用することは年々難しい状況です。仕事に合わせるのではなく、障がい者に合った職場・職域を開拓することで働く満足度も向上しました。

10拠点のサテライトオフィスを展開!応用行動分析学やACT等を学んだ常駐スタッフが障がい者の職場定着を支援します。

費用 ご契約区画数(障がい者採用・研修人数)により異なりますので、詳細につきましては、お問い合わせください。担当コンサルタントがお見積りいたします。

※スタートラインは、大企業をはじめ日々130社以上/約900名の”障がい者雇用(障害者雇用/障碍者雇用)”を支援しています。
導入社数 導入社数非公開

ワンストップでご支援「採用代行サービス」

障がい者のための業務切り出しや、採用母集団の形成、採用関連業務の代行を行います
初期定着につながる受入準備も支援します

●貴社の採用工数を削減します/職域開発や採用人材要件の定義、求人票作成はもちろんのこと、面接代行や配属部署での受入準備支援までワンストップでサポートします。

●貴社の採用要件に合わせた母集団構築が可能/当社と提携している800以上の支援機関から母集団を形成します。各機関それぞれの特徴を見極めている私たちだからこそ、貴社に合った採用母集団を形成することが可能です

●受入前の準備で定着率を底上げ/受入前の指導者向け研修等を通じて「障がいのある方と共に働くこと」そのものを理解いただくことで、入社者の初期定着率は格段に上がります

障がい者のための業務切り出しや、採用母集団の形成、採用関連業務の代行を行います。
初期定着につながる受入準備も支援します

費用 成功報酬モデルの採用支援サービスです。(600,000円/名)
導入社数 導入社数非公開

【障がい者雇用】求人サイト『MyMylink』《完全無料》

貴社求人情報の掲載から採用まで、料金が一切不要な障がい者専用求人サイト!
面倒な求人登録作業も代行できます。

●完全無料の障がい者求人サイト/掲載料も成功報酬も必要ありません。完全に無料でご利用できます。

●求人情報の登録代行/面倒な求人入力は弊社で代行します。企業担当者は手間なく掲載できます。

●支援機関と連携/就職活動中の障がい者には支援機関がサポートしているケースも。サイト上で支援機関との連携有無を確認できるので就職後の定着フォローも安心です。

費用 無料。掲載料も成功報酬も必要ありません。完全に無料でご利用できます。

※スタートラインは、大企業をはじめ日々130社以上/約900名の”障がい者雇用(障害者雇用/障碍者雇用)”を支援しています。
導入社数 約1200社 ※2019年6月期実績

障がい者雇用のまとめ

障がい者を雇用することは義務ではある。しかし企業が採用することだけを目的としていたら、それが成功することはないだろう。企業は人材を必要だと考え、仕事や会社に魅力を感じてもらい、高い意識を持って働いてもらえる環境づくりをしなければならない。それは健常者も障がい者も変わらないのである。また、時には仕事にあう人材を採用するだけでなく、応募してきた人材から仕事内容を考えていくという柔軟な対応が成功につながるケースもある。障がい者が求めるもの、それは特別な待遇ではなく、採用時やそれ以降においてもお互いが話し、理解しあうことで埋められるちょっとした気づきや優しさなのだ。障がい者を雇用するにあたっては、採用担当者だけではなく受け入れ部署の意識改革が必要で、現場の協力はなくてはならない。そして、障害へのより深い理解、職場環境の整備、成果をきちんと評価する人事制度の確立など、取り組まなければいけない課題はたくさんある。しかし、近年のIT化により、これまで限定されていた職種も拡がりをみせ、障がい者自身もやりがいを感じることができる仕事にめぐりあう機会も増えたという声も聞くようになった。これは採用前に企業・求職者、お互いにより理解しようとする環境づくりで、就業後のミスマッチをなくす努力の成果が現れた一例である。障がい者雇用が本格化した今、その取り組み方が雇用の進捗を左右し、それ自体がこれからの企業活動の成果として評価されるかもしれない。


人事サービスの傾向と対策 最新記事

関連する記事

HR業界団体情報

HR業界の代表的な業界団体をご紹介いたします。
一般社団法人日本テレワーク協会
テレワークを通じ、調和のとれた日本社会の持続的な発展に寄与する。

一般社団法人 日本エンジニアリングアウトソーシング協会
社会的責任を果たすための厳しい基準をクリアした技術系アウトソーシ...

ATDインターナショナルメンバーネットワークジャパン
米国ATDの活動に賛同しているパートナー。2007年設立。日本において...

公益社団法人 全国求人情報協会
求人情報媒体が読者の職業の選択と安定した職業生活に役立つことなど...

一般社団法人 日本人材紹介事業協会
厚生労働大臣の許可を受けてホワイトカラーを中心とした職業紹介を行...

一般社団法人 日本人材派遣協会
労働者派遣法の趣旨に則り、労働者派遣事業の適正な運営を図るため...

日本人材マネジメント協会
「日本におけるHRMプロフェッショナリズムの確立」を使命に、我が...

一般社団法人 日本生産技能労務協会
製造業などにおける労働者の就業の安定労務管理の安全を図り...

HR業界団体情報一覧

主催イベント

講演&交流会レポート

新年会~講演&交流会~

人事サービス業(人材サービス、研修・教育、人事BPOサービスなど)に携わる皆さまを対象とした「新年会~講演&交流会~」を2月2日に開催致しました。


『日本の人事部』ソリューションナビ
HRカンファレンス出展のご案内
HRリーグ