経営者・人事の視点で取材!業界の傾向と対策
勤怠管理・給与計算クラウドシステムの比較と選び方

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『日本の人事部』編集部が取材した、人事サービス、人材ビジネスの最新製品、サービス情報。
給与計算業務は、毎年のように法改正、税率改正があり、キャッチアップするのが大変という給与計算業務ご担当者様も多いのではないだろうか。システムのことは「全てお任せ」にできる給与計算ASPと、給与計算についてまわる勤怠管理のASP サービスをご紹介する。

※この記事は2005年12月に作成し、2018年3月に一部の記事やサービス情報を更新しました。

人事関連システムのクラウドサービスとは

企業が、業務に使うソフトウェアを利用したいと考える場合、手に入れる方法は大きく分けて三つある。一つ目は、自社専用のシステムを開発する方法(社内開発/外部委託開発)、二つ目は、既存のソフトウェア(パッケージソフト)を購入する方法、三つ目が、既存のソフトウェアを『借りる』方法だ。三つ目のソフトウェアを『借りる』サービスをクラウドサービスという。ソフトウェア利用の一つ目と二つ目の方法は、それぞれソフトウェアを動かすために、そのソフトウェアを動かすことができるハードウェアが必要となる。ハードウェア機器が必要となると、機器を設置する場所や、保守する人手の確保も同時に発生する。そのため、機器は資産として所有する必要性があり、機器を保守するための人件費あるいは、保守サービスを利用する費用が発生する。

これに対して、ソフトウェアの機能を『借り』て使うクラウドサービスは、ハードウェア機器を所有し、保守するのはサービスベンダー側である。一般的なクラウドサービスは、一つのハードウェアにインストールされているソフトウェアを、別々のユーザとして複数の会社で使う。例えるなら、クラウドサービスは、マンションを賃貸契約で借りて利用するのと同じだ。共有部分の清掃や切れた蛍光管の取替えなど、日々のメンテナンスは必要に応じて行ってくれる。ただし、借りている部屋は、壁紙を変えてもいいが、釘は使ってはいけない、というような一定の利用制限がある。このようにイメージするとわかりやすいかもしれない。

人事関連クラウドシステムのメリットとデメリット

それでは、人事部門がクラウドサービスを利用するメリットは具体的にどのようなものがあるかを取り上げると、以下のようなことが考えられる。

人事部門が利用するソフトウェアの種類としては、従業員情報、勤怠・就業情報管理、給与計算などが挙げられる。これらは、パッケージソフトでは、一式何千万円のものから、量販店などで販売される数万円のものまで幅広く存在する。

自社で管理しようとした場合の問題としては、給与計算に際し、税率や保険料率などの改正の度に、システムの設定変更、あるいは有償・無償のバージョンアップが必要となることだ。この場合、情報のキャッチアップ、ソフトウェアのメンテナンスが発生し、煩雑な業務に時間を取られることになる。クラウドサービスを利用した場合、人事部門の手を煩わせることなく、システムが更新されるため、システムの更新・保守業務から開放されるというメリットがある。

クラウドシステムのメリット

  • ハードウェア・ソフトウェア購入・システム開発などの初期投資の必要がない
  • 短期間で導入できるケースが多い
  • インターネット環境さえあれば、複数のユーザで利用が可能
  • 複数のユーザでの共同利用に際して運用費用が割安になる
  • 保守・運用の業務が発生しない
  • 複雑なソフトウェアの更新業務が発生しない
  • セキュリティやネットワーク管理をクラウドプロバイダーに任せられるため、サービスレベルを高く保つことが出来る

クラウドシステムのデメリット

  • システムに関連する技術やノウハウの蓄積ができない/人材が育成できない
  • 期間・利用人数によって割高になるケースがある
  • 運営面において、情報漏えいのリスクがある
  • 標準化された業務プロセスに基づいているため独自カスタマイズ開発に制限がある
  • メンテナンスやバックアップのため利用できない日時・時間帯がある
  • サービス提供事業者がサービスを中止すると利用できなくなる

給与計算業務のクラウドシステム導入について

(1)複数拠点での入力・確認が可能
(2)アウトソーサーとの共同利用が可能

給与計算業務は、金融機関や社労士・税理士にアウトソーシングするケースと、自社で給与計算ソフトウェアを運用するケース、自社で実施するケースが多い。

アウトソーサーを利用するケースで考えると、従来は、処理した伝票をアウトソーサーに持ち込むか、データ化したものをアウトソーサーに持ち込み、データに基づいて給与計算、各従業員へ配布する明細の発行を依頼していた。この場合、一度データを渡してしまうと、その後の進捗状況がわかりにくく、イレギュラーなデータ処理を依頼しにくいという問題点があった。現在では、多くのアウトソーサーがクラウドサービスを利用し、アウトソーサーとクライアント企業がインターネットを介して画面上で作業をし、お互いの作業を確認しあうことができるようになった。こういった問題があったことも、給与計算クラウドシステムが発展の一因だといえる。クラウドサービス提供事業者の中には、クラウドサービスだけでなく、アウトソーシングもしているケースや、アウトソーサーを紹介してくれるケースがあるので、相談をするとよい。

労働時間適正管理のクラウドシステム導入について

(1)シフト制の勤務体系の事業場での就業時間データ管理
(2)'適正な労働時間管理'への社会的な要請への対応

(1)適正な人材配置・人件費を知る
時給で給与を支払うアルバイトやパートが中心の職場の場合、従業員の就業時間管理・人件費管理は管理者・経営者にとって大きな問題である。必要な時間・期間に必要な人員を確保できているのか、人員の余剰が発生している時間や期間はないか。そして、配置した人員の労働時間を、不正な打刻や申告なしに、適正に記録しているかどうか。こうした数値を把握するために、リアルタイムでの予実管理、人件費計算ができるクラウドシステムや、生体認証を利用した打刻システムを利用するというのも一つの方法だ。

(2)タイムマネジメントの必要性が高まっている背景
昨今、タイムマネジメントという言葉を耳にする機会が増えている。メディアでも頻繁に取り上げられていることだが、サービス残業の是正指導件数は、2004年度には2万299件と過去最高件数に達し、全国で67億円が遡及支払されている。大手飲食店チェーン、電力会社、医療機関などの遡及支払のニュースが記憶に新しいところだが、是正勧告は大規模企業だけが受けているわけではない。是正勧告に至る「臨検」が活発になっている背景ともいえる、タイムマネジメントに関する、ここ数年の動きをおってみる。

図1 厚生労働省策定 労災・タイムマネジメント関連基準

図1 厚生労働省策定 労災・タイムマネジメント関連基準

行政がタイムマネジメントに関して積極的な取り組みを始めたのは、2001年。厚生労働省が『労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準について』(平成13.4.6)を策定したことに端を発している。

この中では、管理監督者、及びみなし労働時間制が適用される従業員を除く全ての従業員の'自己申告のデータではない'「客観データ」で始業時刻、終業時刻を記録し、3年間保存し、適正な時間管理をすることが基準として設けられた。

次いで2003年には、「賃金不払残業総合対策要綱」(通称:サービス残業総合対策要綱)及び「賃金不払残業の解消を図るために講ずべき措置等に関する指針」を発表している。この中で、「賃金不払残業解消キャンペーン月間」・「賃金不払残業重点監督月間」の実施、企業内での取り組みとして、職場風土改革、労働時間管理のためのシステム整備、チェック体制の整備などが盛り込まれている。

こうした労働時間管理の行政の動きの背景には、99年の判断指針の変更により精神障害が労災補償範囲になり、2001年に過労死(脳・心臓疾患等)も補償範囲に加わったことがあげられる。以後、過労死、精神障害の件数が明らかになり、安全衛生や労働時間管理への注目度が高まっている。また、社会全体の流れとしても、会計や情報管理分野を中心に、企業のコンプライアンスの重要性が高まっている中で、人事・労務分野においても、サービス残業、割増賃金の未払いや過重な長時間労働を是正する社会的な要請の高まりも一因だと考えられる。

行政の動きも視野に入れ、自社の従業員の勤務状況を適正に把握し、自社の実情にあった管理方法の導入を検討していただきたい。

給与計算・勤怠管理 最新サービス情報

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株式会社ネオキャリア

費用 月額300円~/1アカウント
導入社数 5000社 ※2017年12月期実績
製品形態 クラウド(ASP・SaaS)
スマートフォン対応 あり
サポート体制 導入支援・コンサルティングヘルプデスク対応運用・管理
対応範囲 グローバル拠点対応(多言語対応)法改正対応既存システムとの連携対応
機能 給与計算連携36協定支援同日複数勤務申請承認シフト作成人件費概算管理拠点別集計予実管理残業状況確認

「働き方改革」「健康経営」を支援する勤怠管理システム「e-就業ASP」

導入前~導入後も安心のサポート体制。工数管理や有休5日取得義務化対応機能あり。客観的記録の取得と乖離時間の把握が可能!

●貴社にあったシステムを安価で導入が可能!/10年以上の販売実績!50~数千名規模の幅広い企業様がご利用中。多様な業種・業態にてご利用頂いています。特有の就業規則・管理方法などに合わせてカスタマイズ可能。

●工数管理、英語表示、ピックアップ機能など/勤怠管理と同時にプロジェクト毎の実働時間や経費入力が可能。日本語・英語の表示切替が行えます。有休5日取得義務化に対応。客観的記録の取得と乖離時間の把握が可能!

●セキュリティ対策万全・安心のサポート体制/高信頼性・高性能を誇るサーバで運用し万全のセキュリティ体制で管理。導入検討時から稼働時まで労務管理に強い担当者がフォロー。稼働後も運用相談にのります。

株式会社ニッポンダイナミックシステムズ

費用 参考価格:200名 月額70,000円(一人350円)
※月額サポート費用込み
導入社数 約120社 ※2012年12月期実績
製品形態 クラウド(ASP・SaaS)
スマートフォン対応 あり
サポート体制 導入支援・コンサルティングヘルプデスク対応運用・管理
対応範囲 グローバル拠点対応(多言語対応)法改正対応既存システムとの連携対応
機能 給与計算連携36協定支援同日複数勤務申請承認シフト作成拠点別集計残業状況確認

ZeeM on Azure

ハイエンドな会計・人事給与業務をSaaSで

●イニシャルコスト削減/ライセンス・ITインフラの調達は不要・初期コストを大幅に削減。

●セキュア・バイ・デザインの推進/法改正パッチ、OSアップデート、BCP対策などのシステム管理の負担から解放

●コア業務へのシフト/業務品質と生産性向上を同時に自具現し、コア業務へ無理なくシフト。

株式会社クレオ

費用 参考:300名規模で月額13.5万~
導入社数 導入社数非公開
製品形態 クラウド(ASP・SaaS)
スマートフォン対応 なし
サポート体制 導入支援・コンサルティングヘルプデスク対応運用・管理
対応範囲 法改正対応

SuperStream-NX 人事給与ソリューション

タレント管理を実現する人材情報基盤 ・複雑な雇用形態に応じた柔軟な給与計算

●タレント管理による人材の有効活用/従業員の「あるべき姿(To Be)」と「今の姿(As Is)」という2つのスキル情報を蓄積することで、企業の人事戦略にもとづいた高度なタレント管理を実現します。

●自立型社員の育成/従業員が人事業務へ積極的に参加することで、従業員自身の意識改革を促し、自立型社員の育成を促進します。

●グループ全体の人事情報の統合/組織やプロジェクトに対して、グループを横断したより広範な選択肢から適正な人材を検索し配置することが可能です。企業の人材パフォーマンスを最適化することが可能です。

スーパーストリーム株式会社

費用 250万円より
導入社数 約8000社 ※2017年6月累計実績
製品形態 クラウド(ASP・SaaS)
スマートフォン対応 なし
対応範囲 グローバル拠点対応(多言語対応)既存システムとの連携対応

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