『ビジネスガイド』提携

【生活型、付合い型、独りよがり型、抱え込み型…etc 】
“タイプ別”残業時間削減のテクニックとその進め方

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1. なぜ残業は減らないのか

残業削減に向けて様々な施策、例えば「ノー残業デー」やイントラネットを活用した残業時間管理システムの導入、会議の見直し等、ハード・ソフト両面からの対策を講じている企業は少なくありません。しかし、狙い通りの成果を上げている企業は必ずしも多くないのが現実です。

いくら会社が残業時間を削減しようと労働時間管理を強化したり、業務を効率化しようと働きかけたりしても、「残業は当たり前」という意識が社員にある限り、残念ながら形だけで終わってしまいます。

残業削減は社員に意識を変えないと形だけで終わってしまう

遅くまで残業をしている社員に理由を聞けば、「仕事が多すぎて定時までに終わらないから」と答えるに違いありません。確かに仕事量そのものが多すぎることもあるでしょう。しかし、本当にそれだけでしょうか。

長時間にわたる残業が発生するには、三つの理由があります。一つ目は、業務の性格上、ある時期に極端な業務負荷がかかってしまうことから発生する残 業(季節偏重型残業)、二つ目は、新しいプロジェクトの立上げ等時限的に発生する残業(期間限定型残業)、そして三つ目は上記以外の恒常的な長時間残業 (恒常型残業)です。

社員ないし部下の長時間残業を許している管理職に聞くと、多くの人は、このうち、季節偏重型残業や期間限定型残業のいずれかに該当するので仕方がな いと答えます。本当でしょうか。長時間残業をしている本人の仕事の仕方に問題はないのでしょうか。自身の仕事の仕方そのものにムダが隠れていないでしょう か。特にすることもないのに遅くまで残っていないでしょうか。仕事のゴールに到達する前に回り道をし、道に迷い、休まなくてもよいところで休んではいない でしょうか。だからこそ、恒常的に長時間残業をしなければならないのではないでしょうか。

残業を削減するには、まずは、社員の働き方を検証、見直し、恒常型残業を削減することから始めなければなりません。

■図表1:長時間残業が発生する三つの理由
1. 季節偏重型 業務の性格上、ある時期に極端な業務負荷がかかってしまうことから発生する残業
2. 期間限定型 新しいプロジェクトの立上げ等時限的に発生する残業
3. 恒常型 上記以外の恒常的な長時間残業

2.残業削減に向けた基本的な考え方

ただし、そうは言っても「毎日、一生懸命働いているのになかなか定時には帰れない」と嘆いている社員も少なからず存在します。こうした社員がまずや らなければならないのは、ムダな働き方を見つけ、それを排除することです。ムダな働き方は残業という形で表に出てきます。だからこそ、一人ひとりがムダな 残業をやめるという強い意思を持ち、残業削減に取り組まなければならないのです。

それでは、ムダな残業とは一体どういうものなのでしょうか。ムダな残業には、一見してムダだとわかる残業と、一見問題のない、むしろ一生懸命頑張っ ているように見えてしまう残業の2種類があります。この二つを細かくみていくと、残業は九つに分類することができます。それぞれの残業のタイプ・傾向に応 じて対策を講じないと、的外れなものとなってしまいます。

なお、唯一ムダではない残業があります。それは、若い時にとことん仕事にのめり込んだ結果として発生する残業です。こうした残業まで一概に否定すべきではありません。

図表2:残業の9つのタイプ

一見してムダだとわかる残業
残業のタイプ 残業の傾向
1.生活残業 生活費やローンの返済に残業代を当てているので、大して仕事もないのに残業したがる。
2.罰ゲーム残業 成果を上げていない本人は特にやらなければならない仕事があるわけではないが、成果を上げている人が遅くまで会社に残って働いているので、帰りづらい。
3.付合い残業 上司・同僚が残業していると帰りづらいので、誰かが帰るまでつい会社に残ってしまう。
4.ダラダラ残業 仕事の密度が薄く、ダラダラ仕事をしている。
5.成行きまかせ残業 計画性がなく、締切り前に遅くまで残業するのが当たり前になっている。
むしろ一生懸命頑張っているように見えてしまう残業
残業のタイプ 残業の傾向
6.自己満足残業 重要な部分とそうでない部分の見極めがつかず、すべての箇所を完璧に仕上げようとするあまり時間がかかってしまう。すべてが120%の仕上がりでないと気が済まない。
7. 独りよがり残業 自分一人の思込みで仕事をして、納期間際に出てきたものが当初の狙いからずれてしまっており、結局残業でやり直せざるを得ない。
8. 抱え込み残業 一部分でも他の社員に仕事を渡すと自分のポジションを奪われてしまうのではないかという強迫観念から、なかなか同僚や後輩に仕事を見せない、渡さない。
必ずしも否定すべきではない残業
残業のタイプ 残業の傾向
9. がむしゃら残業 若手社員が早く一人前になりたいといった理由から、ないしは、仕事熱心であるが故に毎日残業を繰り返す。

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