『ビジネスガイド』提携

五輪、災害対策で需要急増!
ボランティア休暇制度
導入の手順と留意点

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2.導入事例

厚生労働省やボランティアを促進する団体等からボランティア休暇の導入事例が紹介されていますので、図表1にまとめてみました。

【図表1】ボランティア休暇の導入事例

A社 B社 C社 D社
業種 建設業 製造業 製造業 情報通信業
従業員 およそ20名 およそ50名 およそ7,000名 およそ150名
有休取得率 78.30% 44% 50.70% 60%
目的
  • 地域貢献・社会貢献の支援
  • 山間地域における助合いの一翼を担う
  • 防災訓練などの消防団活動や災害復旧など
  • 地域貢献
  • 従業員の社会貢献の実施
  • 従業員の働きやすい環境の整備
  • 社員の見聞を広げる
対象者の条件
利用基準
  • 防災訓練などの消防団活動や災害復旧等のボランティア活動など
  • 消防団員の活動等
  • 公共のため必要と認められた作業に従事する場合
  • 天災・地変・非常災害のあった場合
  • 会社が指定する活動への参加支援⇒ボランティア休暇制度
  • 社員の活動参加⇒ボランティア一般休暇制度
  • 1年以上 海外でのボランティア活動
  • 1年未満 自己都合による2ヵ月間の休職
日数
  • 年3日
  • 半日・時間単位で取得可能
  • 必要が認められた期間・1回
  • ボランティア特別休暇 年5日
  • ボランティア一般休暇制度 積立休暇利用
  • 1年以上または2ヵ月
賃金 有休 有休 給与補填あり
申請
  • 実施予定日がわかる参加は3日前までに休暇届提出
  • 緊急時は口頭で申出を行い後日届を提出
  • 単発的な休暇は、周りの従業員がフォロー
  • ボランティア休暇は、休暇取得のために上司を中心に業務調整を行う
  • 希望する社員に早めの連絡を促し、半年から1年くらいかけて仕事の調整等の準備を行う
E社 F社 G社 H社
業種 金融・保険業 電気・ガス・熱・水道業 繊維製品 金融機関
従業員数 およそ600名 およそ13,000名 およそ800人 およそ1,100人
有休取得率 50.10% 80.50% 50%未満
目的
  • 地域貢献活動を支援し、地域社会との連携を強化
  • 社員の地域貢献の意識向上
  • 地域のスポーツの支援
  • 社員参加型の社会貢献活動
対象者の条件 勤続2年未満の職員は対象外 勤続2年以上の社員 社員
利用基準
  • 地域貢献活動やスポーツ大会および各種競技大会の準備、環境保全活動、天災等の被災地支援活動
  • 国などが主催、共催、協賛または後援する社会福祉活動に参加
  • 国などが主催、共催、協賛または後援する地域活動の公式会合、行事、役員参加
  • ドナー登録・検査・入院等
  • スポーツに特化したボランティア休暇制度
  • 大人、子供を問わずスポーツに取り組むチーム・団体の中での指導・運営活動
  • 役員、監督、コーチ、スタッフ等
  • ボランティア推進月間に1回(1日)参加したいプロジェクトを選択して参加。2回目以降は各自の有給
日数
  • 年5日
  • 取得回数 月1回まで半日単位の取得可能
  • 年7日以内
  • 年12日以内
  • 1日
賃金 法定外の特別休暇 有給 有給
申請
  • 主催者からの招集文書などの提示、付与確認は上長が個別に行う
  • 申請書に期間や活動内容を記入して、人事に提出
  • 申請書に活動内容・日程を確認できるものを添付
  • 認定判断 労使双方で行う
  • 社内のイントラネットで行う
  • 社員は各自、活動したい内容に先着順で申込をする

●ボランティア休暇制度 導入事例集 2017(厚生労働省)
●平成26年度 文部科学省「スポーツにおけるボランティア活動活性化のための調査研究」報告書「企業のボランティア休暇制度に関する調査」笹川スポーツ財団

紹介されている導入企業は先進的に制度を導入しているモデル企業のため、導入の目的はボランティア活動の促進、社会貢献活動の促進が中心となっています。休暇の対象となるボランティア活動は、消防団の活動等の地域に密着したボランティア活動やスポーツボランティア活動、海外ボランティア活動など、対象となる活動を明確にしている企業が多くみられました。

また、社員のボランティア活動を促進するために休暇制度を導入しているので、想定しているボランティア活動に必要な日数を付与し、賃金も支給する例が多くなっています。ただし、今後、導入する企業の場合は、東京五輪のボランティアなど対象者も利用する休暇日数も多くなることが想定されますので、賃金の支給や業務への支障を考慮して制度内容を決めていく必要があるでしょう。

導入企業全般をみると、導入の目的は次のように分類されます。

①会社が社員に社会貢献活動を推進するために導入
②社員がボランティア活動をするのを支援するために導入
③社員の福利厚生の充実のために導入(社員が人生や生活を充実させる機会を得るための休暇)


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