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外国人雇用よくあるトラブルと対応

行政書士

佐野 誠

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Q3 外国人従業員から高度専門職の相談が相次いでいる

弊社では30名ほどの外国人社員を雇用しており、人事部が申請取次制度を利用して在留申請や管理を行っています。通常の在留手続は特段問題ないのですが、最近では在留資格「高度専門職」に対する相談が増えています。雇用企業としては「技術・人文知識・国際業務」を取得していれば問題なく就労できるため、「高度専門職」は不要と考えています。とはいえ、外国人社員からの質問を無視するわけにもいかず対処に困っています。どのように対処したらよいのでしょうか。

A3

在留資格の「高度専門職」とは、外国人社員の活動内容を、「高度学術研究活動」、「高度専門・技術活動」、「高度経営・管理活動」の三つに分類し、それぞれの特性に応じて「学歴」、「職歴」、「年収」などの項目ごとにポイントを設け、ポイントの合計が70点以上に達した場合に、出入国管理上の優遇措置を与える制度です。この優遇措置の具体例としては、主に以下のものがあります。

主な出入国管理上の優遇措置(高度専門職1号の場合)

  1. 複合的な在留活動の許容
  2. 在留期間「5年」の付与
  3. 在留歴に係る永住許可要件の緩和
  4. 配偶者の就労
  5. 一定の条件の下での親の帯同
  6. 一定の条件の下での家事使用人の帯同
  7. 入国・在留手続の優先処理

なかでも永住許可要件の緩和については、原則として10年以上の日本への滞在歴が求められるところ、高度専門職を取得すれば1年に短縮されます。日本に滞在する外国人の間では「永住権」を所持しているかどうかは一種のステイタスでもあり、多くの外国人が高度専門職の取得を望む傾向がみられます。特にIT系企業など、高学歴・高収入で年齢が若い社員が多い場合には、高度専門職に該当するケースが多く、人事部にその相談が集中するケースが多くあります。とはいえ、在留資格「高度専門職」を取得せずとも、日本での就労を行うためには「技術・人文知識・国際業務」を所持していれば十分に足ります。そのため、雇用企業で「高度専門職」の取得までサポートする例は非常に希です。

このような場合には、入国管理局に相談するか、信頼ができる行政書士などの専門事務所に個人負担で業務を委託することをお勧めします。特に取引先の行政書士などがある場合には、自社社員に限定して依頼することにより在留申請の料金を下げられるケースもあります。個人負担であるため雇用企業としてはコストがかからず、外国人社員からは低料金で専門家のサポートが受けられる福利厚生の一部とすることも可能となります。


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